第99話【ジャッパ大陸】
『エースよ!聞こえるか?』
空から神の声が聞こえた。
「聞こえません」
エースは、すぐに答えた。
『ん?聞こえてるよね?絶対。だって返事したもんね?』
「ちょっと何言ってるかわかんないッスね」
エースは、首を傾げながら言った。
『なんでだよ!』
「あの〜、もう顔バレしてるんだし、そのアバターいらんくね?」
アリスが言った。
『うっせぇわ!うっせぇうっせぇうっせぇわ。』
「あなたが思うより健康なので、お帰りください」
エースが言った。
『やかましいわ!一切合切凡庸なエースじゃ分からないかもね。……言うてる場合か!あのね、アバターの必要性は、モチベーションを上げるためにあるの。あと、今のお前は不健康だからね?』
「で?何しに来たの?あと、顔バレって何?」
フィリアが神に言った。
『あ、そっか。フィリアくんは知らなかったよね?いいよ知らなくていいことだから…。』
「実は、神とか名乗ってますけど中の人は、仏だったんです」
エースがフィリアに伝えた。
『おいエース!おいおいおいおい、おいエース!言うなって言ったやろ?』
「いや、言ってないです。よね?」
エースがアリス必要に共感を求めた。
「言ってなかった気がする」
アリスは、共感した。
『そんな…そんな馬鹿な…そうなの?』
「あの〜、すいません。早くお告げの方を…」
マリーネが神に言った。
『はい、ごめんなさい。じゃあ、行くよ?ここは、【ジャッパ大陸】という大陸だ。そして、このまま東に進むと王都がある。とりあえず、そこへ迎え。…じゃあね。』
「ちょっとちょっと、何急いでるの?」
アリスが神に言った。
「そうだそうだ!もっと詳しく聞かせろ!」
エースがヤジのように言った。
『え?この後、冷凍のカニが届くんだけど?待機してないといけないでしょ?』
「いや、そんなことは…」
エースが言った。
『冷凍だから、届いてすぐ冷凍庫に入れないといけないの!だから、終わり!』
エコーのかかった神の声が遠ざかっていくと同時に姿が消えた。
「なんなんだよ、あいつ…」
アリスがキレ気味に言った。
「王都に行って、何があるんだろう…」
マリーネが疑問に思った。
「知らん」
エースがキッパリ言った。
「どれくらいの距離があるんだろう…」
フィリアが不安そうに言った。
「まぁ、とりあえずこの町で休憩を取りましょう」
エースがみんなに言った。
「いいね!…ここの町なんて言う町なんだろう?」
アリスが言った。
「ここは、西の港町【サンマウス町】だよ」
偶然通りかかった商人が答えた。
「じゃあ、この【サンマウス町】でしばらく過ごしましょう」
エースがみんなに言った。
「いい部屋だね」
宿屋に入りマリーネが言った。
「私もう疲れた」
フィリアがそう言って布団に倒れ込んだ。
「とりあえず、食糧確保からしましょう」
エースがみんなに言った。
「フィリアさんも行きますよ……ってもう寝てる!」
アリスがフィリアを見て驚いた。
「このまま寝かしといてあげよう。フィリアさんは、泳いで大陸を渡たったんだし…」
エースが言った。
「いや、お前のせいだろ」
アリスが鋭くツッコんだ。
そして次の日。
「私、どんくらい寝てた?」
フィリアは、エースに尋ねた。
「だいたい、24時間くらいですかね?」
エースは、周りをみて言った。
「ちなみに、エース奴隷期間は、終了しました」
エースが付け足した。
「嘘でしょ!もう1日延ばさない?」
フィリアは、エースのお願いした。
「無理です、約束は約束ですので…」
エースは、丁重に断った。
「そんなぁぁぁ!」
フィリアの声が町中に響いた。