#05 キミの立場で愛を語ってはいけない
少し加筆
元亀元年(1570)七月二十日
堺津港甘味屋筋。
スイーツパラダイス。別名スイパラと呼ばれる(呼ばれていない)この界隈は、ぱっと見他界隈とは一線を画す景観を見せる。一言で語るなら優雅。その言葉に尽きるだろう。
この食文化の最先端区域は欧州を彷彿とさせるレトロモダンな街並みが東西に8ブロック・南北の表裏に2ブロックつづく目下堺津港一大界隈であり、その目抜き通りの往来をシックな色彩メインの身綺麗オシャな紳士淑女が賑わせる。
対して目抜き通りを一筋入れば今度は一転華やかな色彩が目に飛び込む。
この筋ももちろん身綺麗な富裕層が多く見られるが、大きな違いは年齢層。彼ら若年の色使いセンスが見る者をして目抜き通りとはこれまた別物と思わせる。
実際に比較的若い層が多くみられ、おそらくそのほとんどが町人階層だと思われる。むろん織田家の推し進める経済政策の賜物である。
そして彼ら町人子弟は実に優雅で粋だった。ともすると貴種被官の師弟と言われてもなるほど納得の品位まで兼ね備えて。
大阪、侮れんのん。
京都の貴種お洒落界隈代表を自負する天彦をして、目を瞠り唸らされる文化がそこに花開いていた。ことはさて措いて。
そんなどこか浮世離れした優雅な街並みに、ある意味で馴染まない三人は浮きに浮いていた。悪目立ちもこの上ない。
「お前さんら、無様すぎるやろ」
「くっ、面目次第もございませぬ」
「お恥ずかしや、およよよ」
「だから凸はやめようって言ったねん」
「おい三輪!」
「貴様無駄口を叩くな!」
「無駄ちゃうし」
「ええい黙れ! おい黙らせよ」
「黙れと申すに! この黙れいっ」
「むごごごご――」
おいて! 恥ずいからやめろし。
三人目のボケ担当が慌てて口をふさがれる。連携はやはりいま一つのようである。
但しだからといって他二人がツッコミ担当かどうかはかなり胡乱。
あるいはトリプルボケまであるこの三人。明らかに場に馴染んでいない。
天彦は何が最適対応かを瞬時に判断するべく小考した。
だが身内のこととなると途端怜悧さを失う天彦の思考はやはり冴えない。
ならば已む無し。
最悪だけは回避すべくいったん彼らと向き合うことに決めた。
「はぁ。……上原、湯口、三輪。この場での直言を許す。申し述べたき儀がおじゃるなら何なりとお申しさんにならしゃるがよろしい」
「と、殿……!」
「何たる温情、この湯口――」
「やっぱし甘いまんまねん」
「お、おまっ――」
「三輪、貴様ぁ――」
「事実ねん。儂は落ちぶれたとてこの口を虚偽で汚したくはない」
すると二人は堪忍したのか。ぐったりと項垂れ跪拝の姿勢から崩れ落ちた。
言った当人も腹を括ったのだろう。彼はどかっと胡坐に座り直すと、だが実に被官らしき美しい所作で天彦に向かい故実の礼法の姿勢をとった。
ははは、おもろ。
天彦は嬉し味を隠さずにんまりする。そして苦無をそっと握り込んだのだろうルカに目配せ。不問を告げた。
「お殿様」
「まあ待つん」
「……次はないだりん」
「らしいぞ、お前さんら。因みにこの用人さん、射干の当主や」
「あ」
「う」
「ひっ」
固まった後ぷるぷる震える三人は射干党の恐ろしさを誰よりも知る元身内。その説明だけで十分であった。
「しかしおもろい」
なるほど名家今出川。逸材を抱えていた。
彼らはかつての本家今出川家の近習であり、例の信濃遠征の際天彦の方針に意見し反発、結果途中離脱した中途採用組の中の三人であった。
だが面白がって飼えるものではない。天彦の美学あるいは信条的に家来とは我が半身なのだから。
ならば放るのか。この落ちぶれた無様な姿を知って。
それも違うと思ってしまう。やはり指摘は正しい。関わった人を切り捨てられない天彦はどこまで行っても甘彦なのである。
それは心。だが頭なら。
第一感、どの面下げて。という感情が芽生えてしまうのは避けられない事実である。
少ない可能性の芽を探す。うん。偶然の再会を演技しなかったことだけは評価できる。加点1。
天彦の甘味好きは家内では知られた話。大方来臨の一報を訊きつけスイーツパラダイス界隈に山を張って張っていたのだろう。延々ずっと。
情報収集能力と勘の良さにそれぞれ加点1を加え、その凸の実行力に加点2を加え猶足らない基礎点数の低さに思わず唖然とさせられ。
むろんだが菊亭の人事考課軸が高いわけではけっしてない。天彦は常にフラットな思考を心がけているし、他家より断然血筋や出自が加味されない採用基準であることを自負もしている。
つまり……どんだけ評価低いねん。振り出しに戻ってしまう。
結論、彼らのベースが終わっていた。だがそれではあまりにもあまりなので。
むりくり加点ポイントを探し出す。取り繕わず無様を晒して困窮を訴えたことも評価できる。加点1。他には……ないん。限界だった。
「お前さんら、即刻解散。身共の前から散りなさい」
「そ、そんなっ! ご当主、何卒ッ」
「殺生にございまする! 何卒ご再考くださいませッ」
「それでええねん。それでこそ我が一族が長きに亘ってお仕えしてきた主家今出川の直系様にござる」
かっちーん。腹立つわぁ。
何か腹立つ。無性にむかっ腹がたつ。特に三輪。お前だるい。
天彦は背後に控える用人に目配せ。用人は頷くと持ち運びやすいよう小分けにされた金貨袋を預け渡した。
むろん原資は例の銭。野次馬に配っただけで済んだ三つの内の二つ残った金貨袋の中身であった。
それを放る。とんとんとんっと三つばかり。
「……ご当主、まさかこれは」
「我ら物乞いにはございませぬぞ」
「だから儂は申したねん。凸などやめようと」
意外な場面で思いもよらぬ男気を見せてきた三人の物乞いに、すると天彦の頬はつい緩んでしまう。
何しろ天彦。自分自身が意外性の塊だけあってイレギュラーな異分子には寛容である。
それを世間一般的には波長が合うとか好みであるとかいうのだろうが、むろん天邪鬼な天彦はそれを絶対に認めない。
だが嘘はつけても自分の感情は誤魔化せない。照れ隠しにルカを見やると、ルカの嫌気も緩んでいた。加点10点、及第点に届いていた。
一応念のため雪之丞の反応も窺がう。
あ、うん。知ってたん。
思った通り一ミリの関心も示さず自分の関心事に腐心していた。
気分を取り直しさて、
一番の側近が認めたなら仕方がない。とか。
天彦は愛用の扇子を持ちだしさっと開く。するとそこには大輪の三つ紅葉が咲いていた。
突如として出現した主家の家紋に、だが三人は即応。居住まいを正して礼を尽くした。
「上原、湯口、三輪」
「はっ」
「はっ」
「はっ」
雑用係の用人からや。
天彦はそれだけを申し述べると、三人の頭を閉じた扇子でぽんぽんぽんと弾いて回った。
「この御恩情に必ずや報いてみせまする」
「粉骨砕身、御家のために尽くしまする」
「ご当主が道を踏み外したときは物申しまするぞ。それでよいならこの命、存分に使い潰されるがよろしかろう」
やっぱ腹立つ。
天彦は三輪の頭をもう一度、いや念入りにぺしぺしとしばき倒してその場を後にするのだった。
◇
ターゲットは自治都市博多。大儀は菊池で。営業品目は村上海賊で。
だが不足。これでは到底及ばない。悪巧みにも国盗りにも。
天彦は残すピースをどうやって埋めればよいのか。そればかりを考えこむ。
備中大納言という大仰な名がつけられた小豆を使った餡がふんだんに入った博多銘菓を食しながら。
「美味いっ! これ何と申す菓子ですやろ」
「うんうんそーしい」
「若とのさんったら!」
「なんや」
「だから、これ何と申す菓子ですやろ」
「通りもん」
「え。ちゃいます。なんでそんなウソ教えはるんですか」
「うんうんそーしい」
「若とのさん。某、この堺に居を移しますわ」
「うんうんそーしい」
「へ。若とのさん?」
「うんうんそーしい」
「あ。また例のやつや。ルカ、周囲の警戒を怠るなよ」
「はいだりん」
ルカは目を瞠り舌を巻いて感心する。
知ってはいたがこの豹変っぷりには、毎度毎回驚かされる。
天彦が不在あるいはポンコツになると雪之丞は冴え渡る。そんな二人の絶妙なバランスにルカはどうしても天の配剤を確信せずにはいられない。
そんな彼女は敬虔な切支丹、なのであった。
ルカは気分を切り替え問いかけた。
予てからずっと気になっていた案件があったのだ。
「お殿様」
「ん」
「一つよろしいでしょうか」
「ええさんよ」
「はい。菊池様は肥後の守護職に返り咲かせるお心算なのですよね」
「そうや。その推薦状も認め出したん」
「はい存じ上げております。ですがお殿様の狙いは交易利権。つまり博多津だりん」
「そうやが、ルカには間尺が合わんか」
「はい。むしろ遠のいているかと愚考するだりん」
天彦はこのとき初めて意識を外界に向けていた。顔を上げそして扇子でぱちぱちと調子をとり、ルカの澄んだ碧眼をじっと覗き込むよう見上げる。
「ほな訊こう。肥後の支配者はどなたさんや」
「竜造寺様にございますだりん」
「そうや。竜造寺と大友は目下ばちばちにやりあってる。そこに京を追放されたとは申せ公式には織田一門衆のままである織田印の菊亭が乗り込んできたとなれば何とする」
「まさか御婚約を解消なさらなかった理由は」
「待て。それは酷いん。思うても口にすること罷りならん」
「あ、はい。迂闊にございました。謹んでお詫び申し上げます」
「ん」
いったん茶を啜り仕切り直して、
「どないさんや。ルカならどうする、どう考える」
「……竜造寺は諸手を上げてお殿様の御来臨を歓迎するだりん」
「やろなぁ。すると?」
「……はっ!?」
「そや。それが狙いや」
天彦はドヤ顔を決め込んだ。ルカは珍しく手放しに天彦の鬱陶しいドヤ表情を嫌がらずに受け入れその顔ごと褒め称えた。実に嬉しげに、実に胡乱げに。
「なぜ明かされましたので」
「訊くからや」
「これまで一度たりとも秘中の策を明かされたことはございません」
「気のせいや」
「いいえ。けっしてないと」
天彦は柔和な笑みを浮かべながら、
「それが身共のできるすべてである。たった一人、傾きかけたあばら家に居残ってくれたお一人さん当主への最大限の敬意におじゃる」
「……愛と一言で仰ってくださればよろしいものを」
「おまゆう」
「うふふふ。ですわね失礼申し上げました」
愛とは即ち慈悲である。
その字義からこの世で最もかけ離れたであろう人物から出た言葉に、訊かされた天彦はげんなりしながら言葉を選ばず直球で返す。
むろん言った当人もわかっている。天彦以上にうんざりげんなりしながら自嘲して返すのであった。
「悪いとこだけよう似てるん」
「どちら様に」
「初代当主に」
「血の繋がりはございませんよ」
「知ってるん。でも一党とはそうしたもんなん。家名にこそその魂が宿るんや。それを家風と申すらしい」
「なるほど。……でしたら、少し嬉しく思いまする」
さよか。身共もやで。
閑話休題、その通り。
大友が許すはずがない。だが織田家とは構えられない。最悪は趨勢が戦わずして決してしまうから。
織田家の武威は九州でもその名を轟かせてきた三好家、毛利家を労せず御した時点で確実なものへと成りあがっていた。
故にどちらの陣営も征伐に来るだろう織田軍を味方に引き寄せたいに決まっていた。
天彦の意向は織田の意向。むろん天彦が申し付けることはない。
だが勝手に想像するのは自由。むろん拒否権などあの魔王にあるはずもないことは面白おかしく伝える心算だが。わっる。
さて拒否権がないなら何とするだろう。そう。代案を出す。しか無いに決まっている。
ならばその代案は……。
ある。あった。おおちょうどよい物件がそこに。
竜造寺と大友が睨み合うそのちょうど真ん中の緩衝地帯に。
まさに打って付け。目障り極まりない商人どもと、商魂逞しい菊亭をぶつければ最悪どちらに転んでも損はない。
と、考え結論付けるのが普通の策士の思考であろう。
大名は多くの評定衆を抱えている。だが切れ者は果たして如何ほど。この誘導された結論に果たして気付ける者はいるのだろうか。結論いない。居れば居たでお友だち候補が増えるだけ。
今日も今日とて国境線は正常で、今回天彦の描いた絵図は完ぺきな普遍性を伴っていた。それは不変的に太陽が中天に居座っているのと同じように。同じ文脈で。
「名付けて、“しゃーない。大友・竜造寺両陣営の顔を立てて取っ換えっこしたろうさん、しーゃなしで”の巻」
「わっる」
「わっる」
二人の批判の言葉は天彦にとって褒め言葉にしか聞こえない。盛った。悪口や批判は所詮負の感情でしかない。
いったんハイタッチいいっすか。
の感情で一の家来と一の側近を見渡すが、どうやらそれは難しそう。
「九郎殿、ひょっとしてお殿様の策意の犠牲に……」
「人聞き悪い!」
「ならば」
「ちゃんと考えてるん。ちゃーんと」
「あ。若とのさんが二遍ゆわはった。それはもう嘘ですわ!」
ぎく。
九郎には申し訳ないが、故地奪還は今少し時間を頂戴するとして、天彦はまたぞろ深い思考の淵に潜り込むのであった。
「お代わりいってきますわ」
「うちも行くだりん」
ドン引きしたルカと雪之丞は口直しの茶と茶請けをそれぞれ、注文しに席をたった。
この段階で天彦の意識はたしかにきちんと覚醒していた。
だが次の瞬間にはまたぞろ思考の淵に落ち込んでしまっていた。
天彦の周囲には用人が一人。用人に多くを望むのは酷である。
天彦は注意力散漫な状態で虚空をぼーっと見つめながら、両の足をぷらんぷらんさせる。
と、
「かわいらしいぼんや。どれこっちおいで。撫ぜ撫ぜしたろ」
どこが!?
天彦は油断していた。かわいいとか初めて言われた驚きもあって一瞬虚を突かれたのもある。だが無防備を晒し接触を許してしまったことに対する言い訳には絶対にならない。明らかな失態である。
天彦の戸惑いは尋常ではなかった。
いずれにせよ相手が誰であれ不用意に接近を許したばかりか、接触まで許すという非常事態に直面してしまったことは事実である。
見たところ悪意は感じない。むしろ本気の感情が見て取れた。
商人風コーデの若旦那風好青年か。ならばなるほどこの接触に特別な意図や策意がないこともあり得るのか。
「ねえ菊亭様」
「ほう」
弱ったん。
接触してきた意図も策意もありありとあった。
天彦は町人コーデの若旦那風好青年を観察し、食えない胡乱な緑のタヌキ青年へと格上げしてから撫ぜられていた手を振り払った。
そして感情のまま渋面を浮かべると、上手く収めなければ血の雨が降る。内心のそんな憂慮を隠さず、その可愛らしいと例えられた自慢の顔面にたっぷりと注ぎ浮かべる。
「ひっ……、う、嘘です誤解でした。かわいらしいは取り下げます」
「おいコラ」
最悪血の雨は許容できる。何なら降れ。
だがそれだけは理が非でも避けたかった。それだけは。
すると、
「来ちゃいました」
かる。
町人コーデの若旦那風好青年改め食えない胡乱な緑のタヌキ青年は、雰囲気をそのままに軽い調子で天彦を見つめる。
だが天彦の目は騙せない。これは擬態。一目で見抜くと視線をそっと下に移す。
天彦の視線の先には緑のおタヌキさんの手が。そしてその手には懐へと忍ばせていたのだろう一枚の書面を握りしめられていた。
その書面には覚えがある。それはそう。昨日天彦自身が九郎に持たせた書状なのだから。
「お前さんか。九郎がどうしても会わせたいと申していた客人さんは。直言を許す。名を名乗るがよいさんや」
「ありがとう存じます。ですがその前にお一つ。菊池様がどうしてもと仰いましたので」
「そう申しておった」
「嬉しいです。口づけして差し上げなければ」
「やめとけ。あれは生粋の武士ぞ」
「はい。ならばやめることにいたします。申し遅れました。博多自治十一人衆が一家。神屋の渉外担当を務めております五代目当主の倅、貞清にございます。お見知りおきくださいませ」
揃ったん。
「何が望みや」
「望みなど恐れ多い。私はひと目恩人の顔を拝見したく罷り越した次第にございます」
「恩人とな。……其許の屋号と縁があるとは記憶にないさんやが」
「屋号は関係ございません。曽祖父の名は寿貞と申しまして――」
「皆まで申さんでええさんや、それで十二分にわかったん」
「え」
緑のタヌキくんこと貞清は驚嘆しながらも半信半疑の目を向ける。
「石見銀山の礼やな。受け取ったろ」
「ほえ」
なんと――!
これが千里眼を持つという霊峰五山の御化身様の神通力か。
まったく事前情報がない状態からの正解開示に、貞清はおろか神屋の番頭衆らしき者共も驚愕の唸り声をあげて感嘆する。むろん物の怪を見るような視線とセットで。
稀代のトリックスターである当の本人は慣れっこである。むしろまだ遠慮があって初々しい。
今の天彦にはそんなことはどうでもよかった。
くふふふふ、くひ――。
堪えきれない愉悦が漏れ出る。周囲を更にドン引かせて。
「見ぃーつけた。ちゅうしたろ」
「ひっ」
だってむちゃんこ嬉しいんだもの。
どうしても埋められなかった最後のピースが、脳内でかっちりと音を立てて嵌った好感触に確かな手応えを感じるのだった。
【文中補足】
1、九州情勢
>大友家 豊後(大分)、筑前(大宰府)、筑後(福岡南部)、豊前(福岡東部と大分北部)
>竜造寺家 肥前(佐賀・長崎)、肥後(熊本)
>島津家 薩摩(鹿児島西部)、大隅(鹿児島東部)、日向(宮崎)
>伊東家 日向(宮崎)
>相良 球麿群・八代郡・葦北郡(熊本南部)
2、神屋貞清(宗湛)1551~
島井宗室・大賀宗伯と並ぶ戦国博多三大豪商の一人。
曾祖父に石見銀山を開発した寿貞を持つ由縁があり、天彦とは実は奇縁で結ばれている家系の次代当主。
石見銀山を天領とした天彦の手腕を非常に高く買っていて、同時に天皇家並びに東宮家から直々に感謝状を頂戴すると言う僥倖もあってか、天彦に対し並々ならぬ恩義を感じている内の一人でもある。




