表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

ペンギン三兄弟

ペンギン三兄弟 〜 39話 宇宙だんご の巻

作者: たかはら りょう

ペンギン三兄弟


チャン・・・性格は几帳面。声がいいが顔がデカい。

    サングラスをかけている。つぶあんが大好き。


ドン・・・体はちっちゃいが、器用に何でもこなす。

     収集癖あり。


ゴン・・・ド天然。普通のことが超不器用。

     日々体を鍛えてる。ゴジラが大好き。



ペンギン三兄弟、チャン、ドン、ゴン。

今日も仲良く暮らしています。


心地良い風がススキの穂を揺らし、

スズムシのやさしい鳴き声が、心にしみわたる初秋の晩、

3羽は、縁側に並んで、まあるいお月さまを眺めていました。


チャン「きれいな月だね」

ドン「中秋の名月ってやつだな」 

ゴン「きれいな月見てると、お団子食べたくなるよね」


チャン「ゴンはいつも食べもののことばかり考えてるよな」

ゴン「チャンには負けるけどな」


ドン「月はチーズでできてるって話もあるよね」

ゴン「月のチーズか、食べてみたいなあ」


そのときです。

月のまわりがピカーッと光り輝き、

その光がまっすぐな線となって、

3羽の家に向かって一直線に飛んできたのです!


チャン「おおー!なんだあれ?」

ドン「こっちに落ちてくるよ!」

ゴン「なんか、どっかで見たことあるような光」


その白い光はあっという間に、3羽の家の上まで飛んできて、

急に速度をおとし、音もなく庭に着陸しました。


そして光の中から、3つのペンギンの姿をしたものたちが現れました。


チャン「あー思い出した、あのときのー!」

ドン「祭りの夜に神社の裏で見た!」

ゴン「宇宙ペンギンだー!」


『○□×〜!%¢£>』

『○£&!〜@』

『×ー¥□!!!』


宇宙ペンギンたちは、何かゴチャゴチャ言いながら

近づいてくると、

3羽の目の前に、大きなお皿を差し出しました。


そのお皿の上には、お団子がピラミッドのように

三角に積み上げられています。


チャン「うわ、だんごがいっぱい載ってる」

ドン「宇宙だんごかな?ぼくたちに持ってきてくれたの?」


『*#!>£+・。:』


ゴン「月のうさぎが作った月見だんごだって」


チャン「え?ゴン、宇宙ペンギンの言葉がわかるの?」

ゴン「なんか、そう言っているように聞こえた」


『$^%=/@=!』


ゴン「チーズ味だよ、おいしいよ、だって」

ドン「やっぱ月はチーズでできてるってこと?」


『。○#)ー¥&^;』


ゴン「前に、食べものもらったお礼だって」

チャン「そー言えば、あのとき、りんご飴持ってかれた」

ドン「ぼくは確か金魚だったなあ、もしかして食べちゃったのかなあ」


宇宙ペンギンたちは、また光の中へ戻っていくと、

光は、また宙に浮き、月に向かって飛んでいきました。


チャン「あ、ありがとねー」

ドン「バイバーイ、宇宙ペンギン」

ゴン「またねー」

3羽は、光に向かって、しばらく手を振っていました。


チャン「しかし、律儀なやつらだな、ちゃんとお礼持ってくるなんてさあ」

ドン「おいしそうだけど食べるのにちょっと勇気いるね」

ゴン「同じペンギンだし、大丈夫じゃない?」


ゴンは、だんごをひとつ取って、パクっと口に入れました。


ゴン「ん〜、めっちゃうま〜い!」


チャンとドンも、だんごをひとつずつ取って、パクっと口に入れました。


チャン「うわあ、うまい!チーズがとろっとろ」

ドン「おいし〜!はじめての味〜」


3羽は、宇宙だんごのあまりのおいしさに、

夢中になって食べ続けました。


お皿の上にたんまりあっただんごは、

あっという間になくなってしまいました。


チャン「あー腹いっぱい」

ドン「もう食えない」

ゴン「もうなくなったの?もっと食べた〜い」


3羽は縁側にゴロンと仰向けに寝転がると、

まんまるのお月さまをうれしそうに眺めていましたとさ。


食べてみたいな、宇宙だんご^ ^


おわり


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ