日本はさっさと財政破綻したら?
(* ̄∇ ̄)ノ 奇才ノマが極論を述べる。ちなみにノマは経済には詳しくないぞー。気になった人は自分で調べておくれ。
『財政赤字は問題ない』
マジですか? というアメリカ生まれの新理論。
『Modern Monetary Theory』
略称はMMT、日本語では現代貨幣理論とか言うらしい。
で、この理論提唱者の学者が日本のアベノミクスが実例だと主張し、国内でも論争に発展している、という話。
確かに日本の国の借金はエライ額になっていて、そのために消費税増税とかいう話なのではなかったのか?
どういうことだMMT?
「そうか……、そういうことだったのか!」
「なにか解ったのかキバヤッシ?」
それはMM○。
えーと、MMTは、通貨発行権を持つ国家は紙幣を印刷すれば借金を返せるのだから、財政赤字で国は破綻しないというもの。
実際には通貨を発行する中央銀行が、大量に国債を買いいれるということ。
「つまりどれほど借金があっても、通貨発行権を国が持つのだから、借金を返せるだけ通貨を大量に発行できる、ということだ」
「キバヤッシ、金を作れるから借金してもいいってことか? なにか騙されているような」
MMTの提唱者はニューヨーク州立大のステファニー・ケルトン教授。
不況の時に国債を発行して公共事業を拡大して景気を回復させるというのがある。
これは短期的政策で、景気が回復して税収が増えたら国債の借金を返す、ということになっている。
「その建前が崩れ、日本の借金は減るどころか逆に増え続けている」
MMTが単なる財政出動と違うのは、長期的に財政赤字を続けてもいいということ。
「現に日本はそうなっている。にもかかわらず財政破綻はしていないし、ハイパーインフレも起きてない。この奇妙な事態はMMT理論で説明がつく」
「だけど、キバヤッシ、通貨を大量に発行するとインフレになる、んじゃないのか?」
「いくつかのポイントがある。まず、国債を発行するという時、自国通貨建てというのが大前提だ。途上国の例を上げれば、ドル建て債券を国際市場で発行し、自国経済が悪くなって返済できなくなり、債務不履行になることがありえるからだ」
「そうか、国債を国内で回している国なら、それは他の国への借金じゃ無い。それなら問題ないのか?」
「基軸通貨国であるアメリカのほか、国債を国内で消化できる日本などはMMTが可能ということになる。しかし、欧州連合のユーロ圏は、各国が自由にユーロを刷れないから、ギリシャのように財政破綻状態になりうるので、MMTはできない」
「それじゃ、イギリスがユーロから離れようっていうのは?」
「自国で紙幣を刷れれば、MMTが可能になるんだ。つまり、ずっと返さなくていい借金がし放題になるんだ!」
えーと、もちろん、お札をバンバン刷ればインフレになるというのが経済学の常識となっていて、MMTもインフレとならない限りは、と前提条件が必要になっている。
ただ、MMT論者によると、簡単にハイパーインフレは起きないし、兆候があれば財政を正常化すればいいと言う。
通貨発行と課税によって秩序ある財政赤字を続けられるというのだ。
課税については、財政を賄う面とともに格差是正のための再配分という位置づけ、になるらしい。
で、アメリカのこの話が日本に飛んできた。ケルトン教授が、
『日本はMMTを実証している』
と言い出した。
「どういうことだキバヤッシ?」
「日本は財政赤字と低インフレが見事に共存しているという、珍しい国だからな。財政法は戦時インフレの教訓から日銀による国債の直接引き受けは禁じているが、日銀は6年間で計350兆円の国債を市中で買い増している。実質的に新規発行の国債を丸ごと引き受けているのと同じなんだ」
「お札を刷って政府の財政赤字の穴埋めというMMTを、日本は知らずにやっていたというのかキバヤッシ?」
MMTは国会でも取り上げられることに。
4月4日の参院決算委員会で安倍首相はMMTを否定しつつも、
『確かに(アベノミクスの柱である異次元金融緩和をやったら)国債は暴落し、円も暴落すると言われた。実際は、国債の金利は下がり、円が暴落したわけではない』
と、応じた。
MMTを巡る議論が日本でヒートアップしてきた背景に、10月に消費税率アップを控えている、ということも。
「キバヤッシ、赤字財政を気にしなくていいなら、消費税増税、というか消費税そのものが要らないんじゃないか?」
「MMT理論が正しいのならば、財政再建を気にせず赤字を増やせばよかったのに、ということになりかねない。だから話題として盛り上がるのだろう」
とはいえ、経済運営は国内外の景気動向や為替、金利、財政状況などの総合的な組み合わせからなるもの。MMT論者が、
『インフレになりそうなら増税や金利を引き上げればいい』
と言っても、ひとたびインフレに火がつけば、止めるのは簡単ではなさそうだ。
自国でお札を刷って赤字を賄うから大丈夫といっても、日本経済が変調をきたせば海外投資家が債券市場や株式市場から資金を引き揚げ、資金の海外流出で円安が進み、インフレとなる可能性もある。
「だが、財政破綻になって何が悪い」
「いや、キバヤッシ、財政破綻したらみんなこまるんじゃ?」
「財政破綻になって困るのは誰だ? 財政破綻から極端な円安となっても、輸出黒字が多い国であれば逆に好景気になる」
財政破綻となれば円安による輸入品価格の暴騰と、財政赤字を穴埋めするために、円を大量に印刷することで、インフレが起きると思われる。
不況下のインフレ、スタグフレーション。
日本全国どの仕事でも実質的な減給に、リストラなども起きることが予想される。
しかし、それ以上の事態に発展する可能性は低く、インフラ系企業に勤める人々など、これまでどおりの生活を保てる人もいるという見込みに。
一方で、意外なことに景気のよくなる業界が輸出産業。
財政破綻は極端な円安を引き起こし、国内生産比率が高く輸出量の多い製造業などは、劇的に業績が改善する可能性がある。その筆頭が自動車メーカー。
海外への輸出で利益を出す業界、アニメ、ゲーム、出版などもその可能性がある。
「財政破綻から、製造業の復活となる。日本の製造技術が凄いというなら、極端な円安から日本は好景気となるんだ」
「ほんとかよキバヤッシ?」
「そして円安となれば外国からの観光客も増える。観光業もまた利益増だ」
「製造業が持ち直して観光客も増えるのか。それで景気が良くなるんなら、さっさと財政破綻した方がいいんじゃないか?」
「だが、財政破綻をして最も被害を受けるのは、公務員、銀行関係、次に年金受給者だ」
「それって……」
「国会議員に財界、財政破綻で困る奴等が情報を操作して、インフレを悪と思い込ませている。これは、国家の陰謀なんだ!」
「なんてことだ……」
えーと、MMT理論が正しければ、どれだけ国の借金を増やそうとも破綻はしない。
そしてMMT理論が上手くいかなくて破綻したところで、それは日本経済復活の引き金になる。
いっそ財政破綻してしまった方が景気の良くなる業界がいくつもある。公務員と銀行関連、年金受給者の被害を代償に、貧困問題が解決するかもしれない。
にわかに注目が高まるMMT。
その実験場が今の日本。
さて、その結果は?