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死神一家の日常  作者: Kanon
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三話 あの日の事…

毎日投稿を目指しますと、いったものの、自分は小説を書く時間さえあまりないことに気づきました…。

週一ペース位を目安にします。

三話 あの日の事…

N高に通っていた時、私はなかなか周りに馴染めず、いつもひとりぼっちでいた。悲しくはなかった。むしろ、1人の方が勉強にも集中できてよかった。でも、第1回目のテスト結果の張り紙が貼られた日を境に、私は地獄に突き落とされた。

最初は、「すごいね!」とか、「さすがだね。」とか、いろいろと言われた。その度に私は「そうかな。」などと素っ気なく返していた。その時は、急に話しかけられたりして、緊張してたのかもしれない。でも、私の言った言葉で周りは不快感を感じ、毎回テストで一位をとっても誰も「すごいね!」とは、言ってこなくなった。

むしろ、陰で「あいつ、まじムカつくよね〜。」「いつも一位だよね、それなのに何にも嬉しくなさそう。まるで、一位をとるのが当たり前って顔してる。」「それ思ったわ〜ww」「てか、あいつ喋んないしーww暗すぎ乙ww」

聞こえてるし…嫉妬でもしてるのかな、なんと醜いことやら。なんて最初の頃は思ってたけどそれをずっと言われ続けられると、かなり精神が傷ついていった。それに、まだ陰で悪口を言われるくらいならよかった。けど、悪口では飽き足らないのか、暴力や恐喝など、いろいろとされた。


ある日の移動教室のこと、それまで陰で悪口を言っていただけの子達が、私にぶつかり「あ、ごっめーんww暗すぎて見えなかったわーw」と言ってきたのだ。私は突然のことに戸惑ってしまったが、すぐに状況を把握出来た。私はいじめの標的にされたのだ。いじめというのは、だんだんエスカレートしていくものだ。実際にいじめられて、よく実感した。いじめは、辛い。そして、何よりも怖い。私は、いじめられてからテストの順位も下がったし、成績も下がった。先生からは、「何かあったの?」と、聞かれた。その度に私は、「実は…いじめられているんです。」と、正直に打ち明けてきた。それなのに、先生はただ笑ってこう言うだけだ

「いじめなんてあなたならどうにかできるでしょ?それより、ちゃんと勉強しなさいね。ほかの先生も心配してるんだから。」

私は、心の中でこのクソ教師が!と、幾度となく思った。けれど、口にはできなかった。怖かった。先生にも、クラスメイト達にも拒絶されたようだった。やがて、クラスメイト達からのいじめと、先生のプレッシャーから、私は精神を病み自分を傷つけるようになった。最初は、ハサミで誤って手を切ってしまっただけだった。でも、切り口から血が流れていくのを見て、綺麗だと思ってしまった。それからは、いつも刃物を持ち歩き、自分の体のあちこちを切りつけた。自分の体に傷がつくたびに、私は快感を得たし、楽しいと思えた。それを繰り返していくうちに、私はついに両親にいじめられている事がバレてしまった。きっかけは食事の時だった。私は、普段お風呂上がりに必ず、リストバンドをつけて傷を隠していたのだが、その日は付け忘れていて、お母さんとお父さんに、

「アヤ…?その手首、どうしたの…?」

と、聞かれてしまった。

私は、とっさに

「あー、転んで切っちゃったみたい!」

と、言った。転んで手首を切るなど不自然な事だと分かってはいたが、こんなことしか言えなかった。そんな私の異常に気づいたのか、お母さんとお父さんは、こういった。

「アヤ、家族のあいだで隠し事をしたって、どうしようもないのよ?正直に打ち明けてご覧なさい。」

「そうだぞ、アヤ。お母さんの言う通りだ。何でもかんでも、心の中に溜め込んでちゃアヤの心が、壊れてしまう。」

そんな、お母さんとお父さんの優しい言葉に、私は初めて心が、気持ちが『辛い!助けて!』と叫んでいたことに気づいた。

私は、お母さんとお父さんに、ゆっくり少しずつクラスでのいじめについて話をした。

私が、クラスでいじめられていたのをお母さんとお父さんは、黙って聞いてくれていた。ただ、聞いてもらっているだけなのに、心の底までしみる暖かさがあって、忘れかけていた感情が、生命を吹き返したようで、それは、とても不思議な気持ちだった。

翌日、私は学校を休んだ。そして、誰も知らぬ間に転校した。

三話をお読みいただきありがとうございます。

次回は、どーなるのでしょうかw

( ˙-˙ )✧‬

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