二話 初めての…
投稿遅れました!すみません!!
これから毎日投稿を目指します!
二話 初めての…
「おはよう〜。」
クラスに入るなり、アラタはアヤに声をかけた。
「おはようございます。アラタさん。」
アヤは敬語で挨拶を返し、自分の席についた。アラタも、アヤの隣である自分の席についた。
「あ、あのぉ…アヤちゃん。」
アヤの席に1人の女子生徒が近づいた。
「もしぃ良かったらぁ、私とぉ友達にならなぃ?」
友達って、自然となっていくものではなく、言われてなるものだったろうか。ふと、そんなことを考えていると、アヤの耳にこんな言葉が聞こえた。その声は女子のヒソヒソとした声だった。
「あの子、まーたやってるよww」
「自分が、今ぼっちだから友達作るのに必死なんでしょw」
「うわー惨めw」
どうやら彼女は、今まで1人でこのクラスにいたようだ。アヤは少し考え、答えを述べた。
「いいよ。」
と、アヤの前にいる女子生徒は、不安そうな顔から一転、満面の笑みを浮かべ早速アヤと呼んだ。
「あ、ねぇ名前聞いてもいい?」
アヤの澄んだ声に、その女子生徒はもちろんと言わんばかりの顔で、名を告げた。
「カナエだよっ!」
「カナエちゃんか、いい名前だね。」
「ありがとぅ、アヤもぉいい名前だよねぇ!」
「そうかな。ありがと!」
こうして、アヤにはここにきて初めての友達が出来た。うまくこの学校で過ごすには『友達』が必要だ。ひとりぼっちなど、このクラスでは許されないことらしい。
・ひとりぼっちは、いじめの対象。
このクラスのことは大体わかった。このクラスの女王様は、アキノという女生徒のようだ。彼女は、ミアとノノハという女生徒と、いつも一緒にいる。
まだまだ、このクラスは分からないことだらけだ。だが、今はカナエがいる。いじめられる危険性はない。それだけでも充分だ。
「…ヤちゃん。アヤちゃーん。」
「はっ!何ですかアラタさん。」
「消しゴム取ってくんね?」
アラタに言われ、自分の足元を見る。アヤの椅子の下に消しゴムがあった。アヤは、それを渋々拾い上げる。
「そー!それそれ!ありがとうアヤちゃん♡」
だが、アヤはそれを拾いはしたが、アラタに渡さずに自分の手に隠した。
「あ…あれ?アヤちゃん、俺の消しゴム…」
「え?消しゴムですか?おかしいですね、どこにもありませんよ?」
アヤは、ニッコリと笑った。
「アヤちゃん、意地悪だなー。やっぱりアヤちゃんも俺のこと好きになっちゃった?」
「そんなわけ、あるはずないじゃないですか。はい。返します。」
「おわっ!と…アヤちゃん冷たーい!」
そこに、
「おい、アラタ!俺の授業はそんなに面白いか?んじゃこの問題、解いてみろ!!」
数学の先生の、シンヤ先生はニヤつきながら言った。
「いや…そのっ…アヤちゃんが解いてくれるそうですよ!!」
「え?!私ですか?」
「お願いアヤちゃん♡」
「おっ、それじゃ転校生のアヤさん解いてみてくれー」
先生まで…。
「わかりました。」
そっと席を立ち、黒板に答えを書いていく。
「出来ました。」
「せ、正解!」
「「「おぉー!すげー!」」」
クラスの人が一斉に言った。
「この問題はまだ、教えていないのにな…。」
先生までもが驚いている。ちなみにアヤは、前の学校(めちゃめちゃ頭のいい学校)では、テストは常に一位の優等生だった。
「え?でも、この問題結構簡単でしたよ?」
「おぉ…。」
先生は驚きを隠せないようだ。席に戻ると、周りの子達からは、「すごいねー!頭いいのねー!」と、褒められた。アヤは、「そうかな。ありがとう」と返した。
「アヤちゃんって、頭めちゃめちゃ良かったんだね。俺、びっくりしたよ。」
「そうですかね。」
「そうだよ!てかさ、アヤちゃんって前はどこの学校に通ってたの?」
「N高です。」
「えっ…N高ー?!?!」
「はい。そうですが。」
「N高って言うとあの、めちゃめちゃ頭のいい学校?」
「そうですね。」
「す、すげー。」
ふふっとアヤは優しく微笑んだ。
今回、新キャラ続々でしたね。これからも新キャラでますよー
よろしくねー!