森? 道は正しいよね? その①
俺は早速アルナと城からみて左のうっそうな道へ入っていった。
「…ここからは道が正しいのかよく分からないんだが。」
「こういううっそうな所は魔王が近くにいるの。」
そういうものなのか? 俺はそう思いつつも、森の中へずんずん入っていっていた。
…入ってまだ五分。早速来たよ。
「………。」
何か? さあ? よく分からないね。だって、龍だもん。りゅ・う。
「ええええええええ!?」
アルナが驚きの声を上げる。あいつに魔法はまだ使えないはず。…じ、じゃあ、俺が!?
「うおおおおおお!」
と、首元を狙ったつもりでジャンプしてみた。無理だよな。だよな。じゃないみたいだった。
「う!? うおっ!?」
何故か跳躍が半端無かった。そのまま大の字の状態で剣を取り出し、首にちょいと傷をつけた。
“スタッ”
着地も完璧。と、龍の首から一気に大量の血が吹き出た。きっと頸動脈が切れているだろう。
“ドシャアアアアン!”
音と煙が周辺の木を包んだ。
「すっ、スゴイ!!」
アルナが声を立てて走ってくる。よく分かんないが、この装備、なかなかいいやつじゃね? 俺はそう考え、龍の死体を後にした。