遭遇戦 side:B
遡ること小一時間前。ダルカス森林の開けた道を、森の外側に向かって3機のタイタンが移動していた
「アリス、状況は?」
『あまり良くありません。機獣の数がどんどん増えています。排除が追いついていないのでしょう』
「くっ...」
アリスと同期しているレーダーを見ると、確かに減るスピードより増えるスピードのほうが早い。
「持ち堪えてくれよ.....」
そう呟いた次の瞬間、レーダー上の赤い点が──音もなく、全て消えた。
「!?」
『これは...ジャマースモッグでしょうか。撤退時によく使われますが...』
目眩しを使わないといけないほどの状況ってことか。
「でもこれまずいぞ...」
こちらのレーダーからでも認識できないとなれば、助けるにも助けようがない。
ユウジはアーサーの出力を上げた。1号機と3号機は置いていくことになるがこの際仕方がない。
程なくして、レーダーの消えた場所付近に来た。所々にクラッジの残骸が残っているものの、肝心のタイタンが見当たらない。
「間に合わなかったか...!?」
グゥオォォォン!!
そう呟いたと同時に、横の木々から 咆哮が聞こえた。
考えるより先にアーサーが動いた。咆哮のした方向にダッシュする。
木々を抜け、開けたその先にタイタンがいた。と思うとその右腕が爆ぜ、こちらに向かって吹っ飛んできた。その向こうから咆哮の主が迫る。
巨体が腕を振り上げた。
「させるかっ!」
頭部目掛けてシュナイダーを両手とも射出する。そして一瞬怯んだ隙に、勢いのまま大剣を構えてぶつかった。
見た所相手はパワー型だ。体勢を立て直される前に速攻で終わらせる。
周囲を回りながら何度も切り込みを入れる。巨体が一瞬沈んだ。それを見逃さず、頭部に攻撃をたたみかける。
「はあぁぁぁぁっ!!」
最後に真上から大剣を突き刺し、巨体はついに動かなくなった。
『....Aランク機獣、ブランチャーの討伐を確認しました』
こいつAランクだったのか...
余韻に浸るのも束の間、吹っ飛ばされたタイタンの下に行く。
装甲はほぼ全て壊れ、関節の至る所から火花が散っている。コックピットが無事なのが救いだが。
「おい、大丈夫か!?」
拡声マイクで呼びかける。返事が聞こえる前に、背後に複数の気配を感じた。
─俺とアーサーに奇襲など効くと思ったのか?
〈縮地 起動〉
飛びかかってきたグラッジの背後に瞬時に移動し、一刀両断する。そのまま奥で伺っていたのも次々と倒す。
縮地─「緩」と「急」の落差を極限まで高めた、移動技術だ。一瞬だけ爆発的に移動力を上げ、敵の死角に回り込む。側からだと瞬間移動のように見える。ネーミングセンスは察してほしい。
『近くにもう機獣は探知できません』
アリスから通信が入る。
「わかった。じゃあ周りは1号機と3号機に任せる」
俺は再び吹っ飛ばされたタイタンのところに戻った。アーサーから降り、コックピットに手を伸ばす。
「おい!動けるか?動けるならこの手を掴んで出てきて!」
そして握った手の感触に俺は一瞬だけ違和感を覚えた。この華奢さは...
「よっっと」
手を引いてパイロットを引き上げる。そのパイロットを見て、俺は今度こそ固まった。
「た、助けてくれてありがとうございます!!本当に!」
目の前で感極まってるのは、ついさっきまで死闘を繰り広げていたとは思えない、どこからどう見ても可憐な少女だったのだ。
お久しぶりです
だいぶ空いてしまいましたが、またかなり空きそうです笑
全体的な構造はできてるんですが、細かい設定とかになると結構考えなくちゃいけなくて。
まぁのんびりと書いていきます〜
ではでは




