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プロローグ: サラリーマンの楽しみ

「やっっっっっっっとおわったぁぁ〜!!」


会社支給のノートpcを畳みながら、俺-佐藤優二は解放の雄叫びをあげた。pcを鞄にしまいながら体はもうデスクから立ち上がっている。


「おぉ佐藤、終わったのか!」


隣の谷山が声をかけてくる。チラリとその画面を覗き込むと、作業はまだ半分ほどしか終わっていない。


「..........お前、会社に泊まり込む気か?」


「うわなんだこいつ!自分が早く終わったからって嫌味か!」


「何言ってんだ。俺は至って標準だ。お前が遅い」


「あー!言っちゃダメなこと言った!」


適当にあしらいながら荷物をまとめ、まだ何かほざいているのを尻目に会社を出た。



今日まで生きて23年、人並みに過ごして人並みに大学を出て、業界じゃそこそこの会社に入ってそこそこの業務をこなす。そんな味気ない俺の人生に唯一彩りを与えてくれるのが---


「よし!残ってるっ、、!」


大手プラモ販売店ビッグテレビの店頭に積まれている「それ」を見て俺は軽くガッツポーズをした。


EBN-EXA(イビン エグザー)〔ブラッドナイト〕-つい先日終了したロボットアニメの登場機だ。


登場回数こそ少ないもののそのスタイリッシュなフォルム、騎士に相応しい立ち振る舞いに初登場回から心を奪われた。


近接特化?コスパ悪い?そんなの関係ない。

剣一本で最先端の火器に挑む姿、まさに“騎士”なんだよなぁ......!

踏み込みの一撃、コートがめくれて紅い血紋が浮かび上がるあの演出……今でも録画を何度も見返してる。



「しかも脚関節に新しくインモールドフレームが追加されてるそうじゃないか〜♩」


レジに並ぶ最中ずっとニヤニヤが止まらなかった。


そう、何を隠そう、俺はいわゆるプラモオタクなのである。中学生の頃からプラモデルを作り始め、社会人の今になっても自宅の棚一つをプラモ達が占領している。そろそろ置く場所がなくなると理性では分かっているが、巨大メカというのはいつの時代も漢のロマンである。そんなメカが縮小サイズとはいえ自分のコレクションにできるのだ。


「お買い上げありがとうございました〜」


店を出て家路に着く。明日は休日だから早速組み立てよう。


そう思いながら何個目かの横断歩道を渡るその時だった。


もちろん居眠り運転をしていた方が悪い。しかし俺も浮かれていたのだろう、減速の予兆も見えず突っ込んでくるトラックにまるで気づかなかった。


ガンッ


鈍い音と共に体が吹っ飛んだ。歩行者の悲鳴が聞こえる。


(あ.......これ死ぬのか.......)


背中が冷たくなっていくのを感じながらそう思った。


(クソ.......なんとも味気ない人生だったな........未練はあまりないけど........)


薄れゆく視界には投げ出された袋からはみ出たブラッドナイトのパッケージがかろうじて見えた。


最後に......こいつだけ造りたかったな.......


そして、俺の意識は完全にブラックアウトした。

はじめまして、夢見鳥です

昔からメカが好きな部類の人間でして、ガンダムとかその類の虜ですね


2年ほど前から異世界モノに触れ始め、見事沼にハマったわけですが

先日「ナイツ&マジック」という作品を見ました。心躍りました。こんなジャンルがあったのかと、なぜ今まで気づかなかったのかと。


しかし「異世界×メカ」という作品はあまりメジャーではなく、他に調べても数は多くありませんでした。


そこでこう思いました

「せや、ないなら自分で書けばええやん!自足自給や!」


初めは妄想だったのですが、どんどん勝手に話が構築されていき、そして今に至ります


小説を書くだなんて経験はミジンコもありませんが、見よう見まねで頑張っていきます


どうか生暖かい目で見守っていただけますように

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