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第三回なろうラジオ大賞投稿作品

雪だるまの塗り絵

作者: 衣谷強
掲載日:2021/12/01

『第3回「下野紘・巽悠衣子の小説家になろうラジオ」大賞』投稿作品です。

指定キーワードは『雪だるま』。

ほのぼのをお楽しみください。

「せんせー、ぬりえかいてー」

「おーいいぞー。何描く?」


 福ちゃんに言われ、僕はペンを持った。

 花かな? お姫様かな? クリスマスも近いしケーキかもしれないな。


「ゆきだるま!」

「……雪、だるま……?」


 頭の中で思い浮かべてみるが、雪だるまは真っ白だ。

 塗るところがあるようには思えない。


「……本当に雪だるま?」

「うん!」

「……どんな?」

「おっきなまるのうえに、ちっちゃいまるがのって、ちっちゃいまるにね、おかおがあるの!」

「……うん」


 想像通りの雪だるまだ。

 描くのは楽でいいけど、そんなのもらってどうするんだろ……。

 とりあえずペンで丸を二つ描き、せめてもの悪あがきに目と鼻のパーツは白抜きにしてみた。

 背景も描くか……。

 駄目だ。雪で覆われた背景しか思いつかない……!

 屋根が雪に覆われた家を描いて、雪の積もった車も……。

 小さい丸で降る雪を表現して……。

 ……つくづく塗る場所が少ない!


「……はいどうぞ」

「ありがとー!」


 福ちゃんは僕が描いた雪だるまの絵を持って、工作室に行く。

 どう塗るつもりなんだろ……。


「!」


 福ちゃんが赤のクレヨンを持った!

 それじゃ普通のだるまになる!


「ふんふ〜ん。ふっふふ〜ん」


 何か歌いながら頭を丹頂鶴たんちょうづるみたいに塗ると、次は青のクレヨン!

 何だ!? 福ちゃんには何が見えてるんだ!?


「ふんふふ〜ん」


 次は黄色!? 雪だるまがガ◯ダムみたいなカラーになってく!


「こっこはピンク〜」


 言いながら持ってるクレヨンはオレンジだ!

 え、もう本当に訳がわからない……。


「できた!」


 ……できた、のか……?

 僕が描いた雪だるまは、ビビッドなカラーの何かに生まれ変わっていた。


「せんせー! できた!」

「……うん、よく塗れたね。で、これは何?」

「カラフルゆきだるま!」

「……!」


 ……そうか。

 雪だるまだからって白じゃなきゃいけないわけじゃない。

 それは大人の固定観念だ。

 雪だるまを白のままにしてもカラフルにしてもいい。

 何かから解き放たれたような不思議な気持ちよさを感じる。


「せんせー、つぎはシロクマかいてー」

「シロクマ? それもカラフルにするの?」

「うん!」


 ……それは普通のクマでいいんじゃないかな。

 心の中で苦笑しながら、僕はペンを持って真っ白な紙へと向かった。

読了ありがとうございます。


初日一番乗りじゃい!と零時投稿しようとして、開始が十時と確認した時の冷や汗よ……。

確認は大事。超大事。


ちなみに子どものフルネームは、『唐輪からわ ふく』です。

最初はなろうラジオだし、『ゆいこちゃん』にしようかと思っていました。

しかし英語で塗り絵は『coloring book』と呼ぶ事を知ってしまい……。


……魔が、魔が差したんです……!



さて一年ぶりのなろラジ大賞、自分の原点のようで懐かしさすら感じますね。

さて今回は期間内にいくつ書けるかな?

お題も手強いのいくつかあるし、全クリできるかな?

……主旨と違うところで頑張ろうとしてますが、暖かく見守ってもらえたら嬉しいです。

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― 新着の感想 ―
[良い点] 「それじゃ普通のだるまになる!」に笑ってしまいました。カラフルな雪だるまって、確かに新しいですね。
[良い点] 子供達の塗る塗り絵って、色彩豊かで面白いですよね。 何でこの色で塗ったんだろうって、想像するのも楽しいですし、こんな色の生き物がいたら面白いだろうなって良く思います。 [気になる点] シロ…
[良い点] カラフル雪だるまとカラフルシロクマ、いいですね。 子どもの発想は、固定観念に縛られた大人をハッとさせますよね。 それがとても伝わってくるお話で微笑ましかったです。
感想一覧
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