表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

カラーイメージシリーズ

ピンク

作者: 仲仁へび



 衝撃!俺の彼女の部屋がピンクだった。


 毎日発行、俺新聞の内容が更新されたよ。


 比喩的な表現とかじゃない。


 物理的?って言っていいかどうか分からないけれど、ピンクだった。


 彼女の部屋にお邪魔したら……。

 机も、椅子もカーテンも、本棚もカーペットも壁紙も、ピンク色だった。


 こんな部屋の持ち主は、さぞかし可憐な少女なのだろうと思うよね。


 けれど、違う。


 顔を赤らめているこの部屋の主は、革ジャン着てるし、なぜかトゲトゲが靴底についた靴を履いてる。

 しかも、喧嘩上等と書かれたTシャツを着ちゃったりもしている。


「なんだよ。じろじろみてんじゃねーよ」


 その子は、普段からヤンキー言葉を使う男勝りな少女、みつきちゃんだ。


 こんな子が、俺の彼女。


 うん、見た目はめっちゃ男まさりだけど、内面は乙女なんだよね。


「何だその顔は! 笑え! 笑うなら笑えばいいだろ!」


 そんなに勢いよく、肩をゆさぶらないでっ!

 照れ隠しもほどほどにっ!


 これは生暖かい視線を向けているんだよ。

 別に君をあざ笑っているわけじゃないから、安心して。


 誰かと目があったら、喧嘩をふかっけられていると勘違いしちゃうみつきちゃんは、相当な「ザ・はやとちり屋」さんだ。


 いっつもしかめ面。


 そんなだから、通っている学校でも、誰から構わずめっちゃガンとばしていると話題になってて、生徒達から遠巻きにされている。


 でも、みつきちゃんはやさしい。


 不良に絡まれてこまっていた俺を、同じ学校の生徒だからって理由だけで助けてくれたし。


 こんなにカッコ優しい子に惚れない方がおかしいよね!


 俺は、精いっぱい温かい顔をして温かい言葉をかけようと思った。


「こんな(※かわいい)お部屋に住んでるなんて、(※毎日がおまつりみたいで)おめでたい(※楽しい)気分になれそうだね。みつきちゃんの頭の中はとってもピンク(※色の事)でいっぱいなのかな」

「なんだとごるぁぁぁ!」


 あれ、何か間違えたかな。



評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ