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パーティーから出て行く事になった俺は、日本人転生者のヒロインと一緒にハンバーガー屋を開業した  作者: hubukin
第1章 開業資金調達編ーー魔術師と日本人少女ーー
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第2話 何なんだあの日本人は!!??

 みんなと俺の送別会をやってから翌日、俺は朝一番に役場に向かうため陽が昇った直後にみんなと住んでた小屋から離れ出る時に、4人は入り口前に立って俺を見送ろうとしてくれた。


「キリヤさん、あのこれを」


  シャルロットが小屋の庭で育てた野菜が入った麻袋を渡してきた。


「おう、ありがとな!お前の造る野菜はおいしいから助かるよ!」


 俺は快くシャルロットから麻袋を貰うと、彼女の隣にいたミスリットが文字が入った紙切れを麻袋に入れた。


「これ、何か困ったときにこの紙に記した場所に行って、助けになるから」


「ありがとうミスリット、困ったら遠慮なく使わせてもらうよ」


 ミスリットに礼を言うと、彼女はちょっと照れくさそうに顔を横向いた。コイツ、以外とピュアな面があるからな。


「キリヤさん、パーティーから離れてもここに泊まれたら良いのに」


「まあ仕方ねえよショウヘイ、ここはパーティーメンバー以外の定住は禁止されてるからな」


 ショウヘイはこいつなりに俺の後先のことを心配してくれていた。


 3人が俺に別れの言葉を送るとアリシアが口を動かす。


「もう行かないと、ここから街までは歩いてら時間がかかるから、気をつけてね」


「ありがとなアリー、みんな、じゃあ元気でな!月に何度か顔を合わせに戻って来るよ」


 俺はみんなに別れを告げると、背中を見せてハタラケヤという街へ向かい歩いた。


 ハタラケヤの役場へと付き保険の申請をした俺は、シャルロットから貰った野菜を預かり場へと一時預けてもらい、掲示板に貼ってある求人票を見て回った。


「ここも良いな、いやこっちも良いな、まてこの条件は人間関係がブラックかもしれないな」


 求人票に記載されている条件や職場を入念にチェックし調べた。


 俺は魔術師だから職には困らないが、心身を壊しちゃ意味がない、だからこうやってキッチリと調べてその会社がブラックであるか、そうでないかを判断しているのである。


 だが全く分からない環境に飛び込むのは良くないから、ここは保守的に臨時メンバーを募集してるパーティーやギルドに応募して、生活をするていうのも悪くはない。


 そう考えていると、後ろで少女の泣き声が役場に響いた。


「どっどうしたらいいの!ここはどこ!?なんで、なんで私死んじゃったのおおお!!」


 死んだ!?その言葉に引っ掛かった俺は咄嗟に後ろを振り向いた。


 泣いた少女は小綺麗で上質な生地の服を着ており、手にはスマートホンとタブレットを握って子どものように泣き崩れていた。


 スマートホンとタブレット!間違いない、あの娘は日本人だ!それもこの世界に転生したばかりの!。


 俺は少女の方に寄り添い、声を掛けた。


「君!日本人だよね?」


「え、はっはいそうです私は日本人で、お母さああああああん!!!!」


「ちょ!泣くなよ飯奢ってやるからさ、何が食いたいんだ?」


「うぇ、ラ、ラーメンがいいです」


とにかく大声で泣く少女を慰めて何が食べたいか、と訊いたらラーメンが食べたいと言い出した!


「ラーメンか!分かったから泣くなよな、ラーメン屋に連れてってやるから」


「え、ラーメンあるんですか?本当ですか?」


 少女はこの街にラーメンがあるのを聞くと泣き止み、本当かどうか俺に確かめて来た。


「もちろんあるよ!君ここに来て日が浅いだろ?右も左も分からないんだったらスマホで同じ日本人にコンタクト取ったらどうだ?」


 異世界の種族日本人、今から数百年前、突如として現れる彼らはこの世界にはない知識と知恵、そして時代ごとに変わる固有アイテムを持ち、この世界に繁栄をもたらす謎の多い種族である。

 

 風貌は時代ごとに変わるが顔つきや体格は似ている箇所があるので区別はしやすい、それにスマホとタブレットを持っているので彼女が日本人なのは明らかに判りやすい。


「コンタクト?えっえーーと」


「まだ分からないんだったら取り合えず落ち着いてどこかに座ろう、俺はキリヤ、君の名前は」


 俺が宥めて自己紹介すると、彼女は泣き止んで名乗った。


「秋山、秋山かおる、です」


 えーと日本人手最初に苗字がくるから、名前はかおるで良いんだよな?


「かおるさん、それじゃあどこか座って飲み物でも飲もうか?ラーメンはそれからで」


「・・・は、はい」


 俺は転生したばかりの日本人、秋山かおると出会い彼女と少し飲むことになった。

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