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第2話:ぼったくりに会いました。

なんか話の区切りをつけるのが難しくなってきました。

(´・ε・`)ムムム

俺は宿屋に向かい歩いていった。

「はぁ…まじかよ…また配送業かよ…」

ブツブツ言いながら進んで行った俺は、

何故か女の人に呼び止められた。

「ねぇお兄さん。ちょっと飲んでいかない?」

俺はあまりこういうのに耐性がない。

また、かなり困惑した状態だった為、

ひょいひょいとついて行ってしまった。

そして、俺は路地裏にある小さな店に入った。

「ご注文をどうぞ。」

グラサンにゴリラのような体型のいかにもやばい男がそう言ってきた。

「じゃあ、このプチプチってやつ1杯。」

「かしこまりました。ごゆっくりどうぞ。」

そう言うと、男は去っていった。

この世界ではプチプチというのがビールのようなものだそうだ。そして、15歳から飲めるらしい。

それを聞いた時俺はつい、いやドイツかよ!と言ってしまった。

「お待たせしました。プチプチです。」

俺の目の前にプチプチ弾ける飲み物が置かれた。

俺はそれを一気に飲み干すと、ついもう一杯頼んでしまった。

そして、俺は会計で目が点になった。「はあ!?

まじかよたったの2杯だぞ!?20万ゴルっておかしくね?!」

そう、この店は所謂ぼったくりの店。

日本だと違法とされる店だ。

この世界の20万ゴルというのは、

かなりの大金で、冒険者が普通の討伐クエストを

4つこなさないと手に入らないほどの金だ。

「こんなの払えないって!!」

俺はそういったのだが、やはりこのゴリラは強い。

俺の胸ぐらを掴んで、強引にでも払わせようとしてくる。

「ゴルァ!さっさと20万払えヤァ!」

「無理です。そんな大金持ってないです!

どうか、ツケてください!」

そう言うと、やっと手を離してくれた。

「本当やろうナァ!?絶対払えよ!期限は明後日

までだ!それまでに払えなかったら覚悟せえよ!」

「は、はい!」

そう言って店を出して貰えたのだが、

20万ゴルなんて集まるのだろうか。

そう考えながら俺はまた絶望した。

とりあえず今日はギルドの所有する

集団寝床で一夜を明かすことにした。


---次の日--- ~期限まで後1日~

「ふわぁ〜…」

俺は起きると寝床を離れ、川で顔を洗い、

その辺の木の実を食べ、ギルドに行った。

クエスト依頼を探すためだ。

しかし、クエストは全くと言っていいほど無かった。この街は平和で、近くの魔物は全て他の人に

狩り尽くされていた。

そんな中、俺はいいクエストを見つけた。

「ん?ここから私の屋敷にある物を運んで欲しい!?報酬は…30万ゴル!?俺にピッタリじゃないか!」

俺は配送業。物を運ぶのは得意も得意!

そこで窓口の人に依頼を受けると言いに行った。

「あの、このクエスト受けたいんですけど…」

「ああ!これを受けるんですか?分かりました!

では、お気をつけて!」

何故か不安そうな顔でそう言われた。

俺は依頼主の人に会った。

「私はマイム。よろしく頼むよ。」

どうやら彼女はマイムと言うらしい。

金髪の可愛い同年代らしき女の子だ。

「俺は雅人。よろしくな!」

「マサト…?変な名前!プークスクス!」

笑わないでくれよ!日本から来たんだぞ!

「まあいい。ところで運んで欲しいものは…?」

俺がそう聞くと、マイムは、

「この私、マイムを運んで欲しいの!」

「は?」

「だーかーら、私を運んで!」

「何故?」

そう聞くと、マイムは恥ずかしそうに答えた。

「実は…ちょうちょが居て、追いかけてたらここに来たの。」

「は?ちょうちょ??」俺はますます混乱した。

そしてしばらくの思案のうち、俺はある結論に達した。

マイムってもしかして天然頭お花畑少女!?


「分かった。その屋敷はどこにあるんだ?」

「えっと、この街から西に離れたとこ。」

「了解。距離は?」

「えーっと…60メルくらいかな。」

「60メル!?そんな遠くにあるのかよ!」

このお嬢様はどんな脚力してんだよ。

1メルは1キロ。つまり、60キロ先にあるらしい。

「あんた1人で来たのか?」

そう聞くと、マイムはぶんぶんと首を横に振った。

「違う。ひっちはいくってやつをして来たの。」

よくここまでヒッチハイクしてきたなと思ったが、

あえて言わないでおく。

「60メルってことは今日つかないと間に合わないな…よし!しっかりつかまっとけよ!」

そう言うと俺はマイムを肩に乗せて走り出した。

「なんで走って行くの!?馬鹿ですか?馬鹿なんですね!?」

マイムにそう言われたが、職業が配送業の俺にとってはこれが一番早くつく。

配送業の能力それは、何かを運ぶ時、脚力と体力、腕力が上昇する。というものだ。

戦いでは役に立たないが、案外こういう時に役に立つ。

ちなみに、時速20メルだ。つまり、3時間あれば

着く計算になる。


「うぎゃぁー!揺れる、揺れるんだけど!」

「ひぃ〜!落ちる、落ちるよ〜!!」

「顎がガクガクするんだけど!」

「舌噛んだかと思った!安全に進んでよね!」

うるさい。相手にしていたらキリがない。

無視してどんどん進んで行く。

しばらくして、「どうだ?後どのくらいだ?」

と俺が聞くと、「多分もうちょっと!」

と上から聞こえてきた。

俺が進んでいくと、目の前にいきなり魔物が3体現れた。

「なにあれ!豚がこん棒ぶん回してるんだけど!?キモッ!!」

「あれは3匹のトンだよ!3匹で群れになって

生活しているの!」

「俺は戦えない!何かできないか!?」

そう聞いたが、マイムは頭お花畑だ。

多分打開策は無いだろう。

そう思っていたが、

「うおりゃぁ!!!」

そう叫びながら、いや、雄叫びを上げながら

マイムが俺の上で大きな剣を振り回して敵を攻撃して行く。

「え!?マジで…どっからその剣出したの!?」

俺が唖然としてそう聞くが、マイムは

「倒しきったよ!行こう!」

そう言い放った。

「なんであんな剣持ってんだよ!?」

「あ、言ってなかった?私ね、ソードマスターって言う上級職なんだ!それで、あの剣はこれ。」

そう言って俺の目の前に小さなアクセサリーを持ってきた。

「このアクセサリーは、真ん中の宝石に魔力が込められていて、ポチッと押すと剣になるんだ!」

サラッと凄いことを言うな、マイムよ。

「でもね…私力が無いから誰かにおぶって貰わないとこの剣は使えないんだ!あはは!」

いや笑うなし。

まあそう言っていると、屋敷らしきものが見えてきた。

「あ!ここだよここ、ここ!」

「はいよ。」

そう言って屋敷の前でマイムを下ろした。

「ありがとう!助かったよ!中に入って!

報酬出すから!」

「ああ、ありがとう…」

そう言って中に入ろうとしたら、

急に目の前が真っ暗になって倒れてしまった。

ぼんやりと聞こえたのは、「ちょっと!しっかりして!」というマイムの声だった。

俺は気を失ったようだ。

気が付くと、ベッドで横たわっていた。

「あ!起きた!良かった〜!心配したよ!」

「ありがとう。」

俺が礼を言うと、マイムはいいのいいの。

というように上下に手を振った。

「あ、そうだ。お医者様がね、毒の症状だって言ってたけど、何か変な物でも食べた?」

変な物…?俺はしばらく考え込んだ。

すると、思い出した。

「あ!朝、木の実を食べた!」

「何色だった?」

そう聞かれ、青だったと答えた。

「青色の毒木の実か。うん。あれしかない。

コモロの木だね。」

「コモロの木…?」

と俺が聞き返すと、うんうん。とマイムが首を上下に振った。

「コモロの木は、ちょー有毒で、食べたら終わりって言われてるんだよ。失礼だけど、何で生きてるの?」

本当に失礼だな。と思いつつも、

それくらいの木の実を食べたと思うとゾッとする。

「まあとりあえず解毒薬は飲ませたから、

あとは安静にしといてね。」

そう言われたが、俺には安静にできない

理由があった。

そう。あの店だ。

「え?帰るって?やめておきなよ。今起きると

危ないよ!!」

「いや、帰る。」

「なんで!?」

「どうしても言えない大人の事情なんだ。」

俺がそう言うと、マイムはふーん。

と言って使いの馬車を手配してくれた。

「ゆっくりするんだよ!お金は積んどいたから!じゃあね!」

なんだかんだ言っていい子だったな。

と思いつつも、俺は馬車の中で休息をとることにした。

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― 新着の感想 ―
[一言] 主人公がこの先どう動いていくかなど今後の展開が楽しみです。ブックマークに登録させていただきました。今後とも執筆頑張って下さいませ。
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