司令・・・1っ!
ここは町はずれの路地裏。一人のフードをかぶっている男が13人の不良に絡まれている。
「おらぁっ!てめぇ、金出せよ!!金っ!少しはあんだろっ!?」
一人のリーダーっぽい男が脅す。
「怖くて、何もできないですって、かっ!?アハハハッ!!」
「うるせぇ・・・」
囲まれている男が小声で言った。
「あぁっ!?・・・何か言ったか!?」
「そんなのが怖ぇのか・・・」
その男がフードをとりながら言った。
「そんなのが、怖いのかってきいてんがっ!!?」
絡んでいる男たちはこわばった顔をしていた。
「・・・お、お前っ・・・その赤髪と半分の黒髪に紅い眼左目の下に黒い逆十字のタトゥー・・・ま、まさか・・・神鳳 涼っ!?」
涼は少し微笑んで右手を振りかぶりリーダーの顔面めがけて殴った。
「正解っっ!!」そのリーダーは、5mくらい飛ばされた。
「高名ぁぁさんっ!!」
周りの男たちはざわついた。
「さぁ・・・次はどいつだぁ?」
涼の周りには黒いオーラが出ていた。
「すっ、すいませんっしたぁ!!」
高名を連れてほかの男達は去って行った。
「はっ、よえぇ・・・やつだ。」
涼はその場を去ろうとしたが、黒いチョーカーが涼の眼に止まった。
「うおぉ!・・・何だこれ、かっけぇ、チョーカー」涼は辺りを見回した。誰もいないことを確認する。
「・・・持ち主不在・・・。じゃあ貰っていいな!」
涼はチョーカーをつけた。
「おぉっ!ぴったりフィット!」
「ほぉ・・・お前が契約者か・・・」
上から女の声が聞こえてきた。
「誰だっ!?」
涼は辺りを見回す。誰もいない。
「空耳か?」
「愚か者!上を見ろ!この駄犬が!」
涼は上を見上げた。上には金髪の美女が舞っていた。「なっ!?」
涼は驚いた。
「こんなバカが契約者とは・・・私も落ちたものだ。・・・おい、そこの駄犬っ!名を教えよ!」
「あぁっ!?なんだてめぇ偉そうにっ!!」
涼は女を脅した。
「そんなもの怖くも何とないのぅ」
涼は思った。
「こいつに脅しはきかないな・・・」
「はやく名前を言わんかっ!!」
「・・・じ・・・・神鳳 涼!」
「では、涼と呼ばせてもらおうか?」
「お前の名前は!?」
涼が尋ねた。
「ふっ!・・・駄犬のくせに生意気な!・・・セイラだ。職業は天使だっ!」
「て、天使ぃ!?・・・誰が信じっかよっ!?」
涼はあざけ笑った。
「まぁ・・・あたり前か・・・。今からお前には命がけで良い子になってもらうっ!!」