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超絶美少女と恋愛知らずの男  作者: やこうかいと
6/12

④幼馴染とモテない男



 和樹の計画であったコスプレ喫茶は簡単に破棄され約1週間が経過した今日。




 学祭準備が着々と進められている中、奏たちは校庭に集まっていた。


「なあ」

「なんだよ」


 和樹が話しかける先にはベンチに座って読書をしている奏の姿があった。

 そしてその横には秀一が座っていて、周りには他のホームルーム企画メンバーである吉岡よしおか坂本さかもとも座って携帯をいじっている。

 吉岡は眼鏡が特徴でよく知的に眼鏡をいじるが成績は中の下。坂本はクラスでは面白キャラと扱われているが和樹には叶わない。


「俺がこの企画のリーダーだよな」

「そうだね」

「うん」


 奏の応答に引き続き秀一が答える。


「うん、じゃねえ。なんで企画リーダーが準備から追い出されんだよ!」


 声を荒げて物申し出る和樹はおかんむり状態だ。

 嘆息を吐く奏が思ったことはただ一つ。奏らがここにいる理由は全て和樹のせいだからである。




 なぜ、奏たちがここにいるのかというと約1時間前に遡る。


「なあ文芸喫茶にするなら別にコスプレ喫茶でもよくねえか?」

「まあコスプレ喫茶でもいいっちゃ、いいんだけど」

「だろ?だったらやろうぜ」

「いやあんたコスプレした子たちをいやらしい目で見そうじゃない?さすがに彼女たちを危険にさらせないわ」

「見ねえよ」


 和樹は口では反論するものの表情にわかりやすく出ている。

 そう沙耶と美夏だけではなく他にも女子のメンバーはいる。

 和樹と沙耶の言い争いは例えて言えば欲望と防衛の戦いと一緒であるため票は守りである防衛のほう、つまり沙耶にあがる。

 それでもあきらめないのはサッカー部のエース兼、欲望のエースである。哀れなものだ。

 それでもしつこく迫るためとうとう切れた沙耶は「ああ、もうっ!」と男子全員(本当は奏と秀一は追い出されてはいない)追い出された。


というわけで現在に至る。




「まあ、いいんじゃないか」

「いや、よくねえだろ」

 

 言葉を遮るようにツッコミを入れる和樹。奏にとっては読書の時間が出来て感謝している


「とりあえずお前のその欲望に満ち溢れた計画を実行するのはほぼ不可能だ」

「そんなぁ」

 

 露骨にがっかりする和樹を哀れに見るのは奏と秀一。


「だけどさ、叶えたいよな。コスプレ」

「だよなー。俺も柊にメイド服とか着てもらってご主人様とか言われたいぜ」


 吉岡の賛同に田中の口から出た願いは、そこに蹲っている男には聞こえていないみたいだが。

 というよりかは、男が二人集まったところで叶わぬ夢だと思って聞き流しているだけのようにも見えた。


「諦めて文芸喫茶の手伝いにいこうよ。まあ人手は足りてそうだけど」


 秀一の発言に奏は頷くがそこにいる男たち3人からの返答はない。

 校庭の周りは奏ら5人だけではなく、作業材料をもった学生たちが生き生きと歩いている中、ここにいる変態集団はあまりにも

 暗く沈んでいる。


「あのなぁ」


 奏が一喝を入れようと口を開こうとした瞬間に今この状況で来てはいけない女が見えてしまった。

 タイミングが悪いというかわざと狙ってきたのではないかというほどに。


「奏ちゃん!」


 手を振ってこちらに向かってくる白髪の少女は嬉々とした笑みを浮かべる。

 これで奏がこれから言おうとしたことには力、ウェイトつまり重みがなくなってしまった。

 もうどうにでもなれと奏は自分の気持ちを翻した。

 

「あれ、もしかしてまたタイミング悪かった?」

「え、なんで俺らのところに生徒会長が」

「どうしてこんなところに」


 吉岡と坂本はまるで有名人を目の前にしたかのように興奮している。

 それもそのはず、目の前には男子では届かない絶対的存在が今目の前に立っているのだからだ。


「お、雪葉ちゃん!どうしたんだよこんなところで」


 横を振り向くとさきほどまで地面に蹲っていた男がぴしっとした状態で地面に足を付けていた。


「今は見回りの最中なんだけど奏ちゃんたちがいたから声かけちゃった」

奏ちゃんに反応する吉岡と坂本は奏を殺意の目で睨んだ。


「おい、奏さんよぉ。たまに生徒会長といたのは知っていたがまさか奏ちゃんなんて呼ばれるとはどういうご身分だ?」


 御乱心状態の吉岡はゆっくりとそして嫉めしく意見を吐き捨てる。

 ここでなんて答えるのが正解なのか考えるがどれもこれも嫉妬心を買ってしまい後々面倒くさくなるようなことばかりだ。


「生徒会長、雪葉えるみさんですよね。」

「そうだけど」

「初めまして、僕は3-Dの早瀬秀一と言います。」

「私は3-Aの雪葉えるみです。早瀬くんのことは一応奏ちゃんから聞いてるよ。よろしくお願いしますね、早瀬くん」


 そこにすかさずフォローと言わんばかりの秀一の挨拶が入る。

 そして先ほどの御乱心男二人組は体の方向をえるみに向け、ささっと迫る。


「ぼ、ぼくは3-Dの坂本っていいます!」

「同じく吉岡です!覚えててもらえれば、というかもしよろしければ今度デー・・・」


ート、という前に吉岡の頭に怒りの鉄拳が落ちてきた。

「いってぇ」と痛がる吉岡はその場でしゃがみ頭を押さえている。


 それを見るえるみは愛想笑いを絶やさない。


「おい、女性にあまり迫るんじゃねえ」


なんとも男らしいんだ和樹。下心が丸見えだし、お前も人のこと言えないけどな。


「それでえる、今日も遅いのか?」

「そうだね、夕飯が遅くなってもいいなら私が用意するけど奏ちゃん料理できるし何か作って先に食べててもいいよ」


 え?と空気が固まる。当然のこと吉岡と坂本の空気がである。


「おい・・・お前・・・・・生徒会長とどんな関係なんだよ!?」

「まさか同居してるのか!?」

「お、おい、ちょっとまてよ」


 吉岡は声を荒げて奏に質問したが当の本人は今この状況を打破できるアンサーを試行錯誤している。

 えるみは自分がやらかしたことにすぐさま気づき「ええっと」と行き場のない手を胸のあたりでうろうろさせる。


「まあまあ、一之瀬君も困ってるじゃないか」


 ここですかさず秀一によるカバーが入る。本当に助かる。

 真実を知っている唯一の男は隣でニヤッとまるでこの場を楽しんでるかのような顔ぶりをしていたのでアイコンタクトで『TA・SU・KE・RO・YO☆』と送る。

 すると伝わったのか、和樹が何やら行動に出ようとしていたのが見えた。


「なあ、吉岡と坂本」

「なんだよ和樹」


「今から簡単なミニゲームをしようぜ」


 手を広げて吉岡と坂本をゲームに誘うがどんな意図があるのか全く分からない。


「俺らは今だ答えてもらっていない謎に答えてもらってないんだよ。邪魔すんな」

「さすがにもし本当ならファンクラブが黙っちゃいないぜ。前回みたいに」


 拒否されるもそんなことは奏でもわかっていたことだ。

 目の前にある好奇心を捨ててわざわざ参加するとも思えない。

 だが、和樹の顔はまだなにか企んでいるかのように見えた。


「今から雪葉ちゃんが俺のクイズに正解出来たら手を握ってくれるぞ」

「まじかよ」

「やる!やる!!」


 俊敏な動きで奏たちに背を向ける吉岡と坂本。

 手を握ってくれるって言っただけでいうことを聞いてしまうなんて、どれだけ単純な生物なんだろう。

 だが、当の本人はそんなこと聞いてないみたいな表情で困惑しているのがわかる。


「さて、問題です。男の子二人が事故にあいました。その衝撃で頭の中から大切なものを失ってしまいました。さあそれが起こる現象のことをなんというでしょうか?ヒントは漢字四文字だ。」


 ふっ、と小さく笑いだす吉岡は知的に眼鏡を上げる。


「簡単すぎる。坂本お前も答えがわかったか?」

「わかったぜ。そんじゃ」

「「答えは・・・きお・・・・・ぶはぁっ!?」」


 吉岡と坂本の首に強めの手刀が入る。もちろん使ったのはクイズを出した本人、和樹だ。

 えるみは「わっ」と倒れ行く男をかわす。


「正解。よく言えました」

「いや、言えてないだろ」


 奏は真顔でツッコミを入れる。

 和樹は手を払うと男二人の襟首を掴み、「んじゃ、こいつら保健室連れてくわ。感謝しろよ」と言い残しその場を後にした。


「あいかわらず激しいな本田くんは」


 苦笑しながら頬を指で掻く秀一は和樹の背中を見送っている。


「ごめんね。奏ちゃん、ほんとうに本田くんには感謝しないとね」


 確かに今回は彼のフォローがあったから助かったが本当に面倒くさいと思う奏。

 いっそ、「ああ、雪葉ならよくうちに飯作りにきてるわ」とか言ってまるで普通生活を送りたいが恐らく叶わない。

 3分後には体育館まで連行されファンクラブや彼女のことが好きな男たちによって血祭になることは確定的だ。

 想像しただけでも悪寒がする。

 取りあえずこの場にいる秀一にはもうほぼバレたようなものだから話すことに決める。


「秀一、あいつらが言ってたようにえるは俺の家によくきてるんだよ」

「うん、なんとなく状況が読めた気がするよ。恐らく雪葉さんのご両親が不在で父親の意向で宿泊してるって感じかな」


 すごい、ほぼほぼビンゴ。というかまったくもってその通り。


「すごいな、どうしてわかったんだ?」

「僕にも妹がいるんだけど似た境遇があったからね。宿泊してるところは適当にいったんだけどこれも正解かな?」

「ああ、正解だ」

「すごいですね。早瀬さん」

「シャンプーの匂いが同じように思えたからだよ。生まれつき嗅覚は良くてね。」


 恐ろしや、秀一の嗅覚。

 そんなこんなでえるみは見回りに再び出発し奏と秀一は教室に戻る。

 学校祭の準備は着々と進み、学校祭当日を迎えることができた。

 学校祭はGWの3日間で行われるため、大勢の来賓やお客さんが一度に集まるため抜かりのないように準備は終えられた。





 だが学校祭・・・事件は起こった。

次回のフリースタイルダンジョン 呂布カルマ対R指定が楽しみな男、やこうかいとです。

小説のネタはあるんですが表現力がなさ過ぎて中々書くことができない。


あと再来週にLump of Sugar様から発売されるタユタマ2-After Storiesが楽しみですが小説の投稿が遅くなりますね。ご了承ください。


まあそんなこんなで語りましたが来週も閲覧よろしくお願いいたします。

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