1連勤目
23時38分。時計の針が進む音がオフィスに響き渡る中で1人ーいや、1神パソコンと睨み合うものがいた。カチカチカチと、秒針と共に今にも意識を手放しそうな速度でタイピングをしている男は社竹之 戍。社会神5年目である。
「やっと終わった…」
明日こそは上司に仕事が多すぎると文句を言ってやろうと思い。戍は同僚たちに電話をかけた。
「あぁ、もしもし?今やっと仕事終わったけどまだ飲んでる?飲み過ぎだろw。」
賑やかな声を後ろにお前も一杯どうだと誘われたが、明日も仕事があるから起きれる気がしなかった。
「悪い。流石にもう寝たいわ。うらやましいなお前らはそんなに飲んでも翌日元気でいられて!」
流石は宴会の神と称え電話を切った。
本当なら今頃自分も飲み会にいたはずなのに。やはり今日も同僚たちに助けを求めるべきだったと後悔した。だいたい、自分だけ仕事の量が多すぎる。本来のするべき業務とは別の事までやらされている。毎日同僚たちに助けられてそのまま飯に行くのが戍たちのルーティンだった。しかし流石に毎日となると申し訳なさを感じてしまって今日は助けを断って自分1人でやってみた。あまりにも過酷な業務だったので明日からも手伝ってもらおう。
「俺が仕事の神とかだったらよかったのにな」
此処は人の知らない神の世界。だが、この世界の神は全く人間と変わらない生活をしている。というか神々が人を作ったのだから人間の方が神の生活に寄せているのである。神と人は似ている。稀に特殊な力を持つ神や人とはかけ離れた神もいるがそんなの現代にはいない。まさに紙一重である。
唯一違うところがあるとするなら、神は人を厳密には人が持つものを管理しなければならないという事。
戍は魂を管理する企業ーMusubiーに勤めている。誰もが羨む大企業だが毎日毎日残業ばかりで嫌になりそうだ。戍は元々魂の輸送つまり転生する魂を転生先の器に送るための手続きをしていた。しかし上司が代わりその上司に嫌われたのか新たな業務として転生者の判断という転生前の人間や動物の経歴を見て書類にまとめ転生を執行する行政に送るという仕事を追加で任されてしまった。人間向けにわかりやすくするとヤマトで働いていたのになぜか製造ラインで商品の検品までするようになったという感じだろうか。とにかく全然違う業務を押し付けられて困っている。毎日残業残業残業。同僚たち助けられてやっとラインギリギリ神としての生活を保っている。
もはや会社の犬
「俺って社畜じゃん」