遂に
プライベートでいろいろあって投稿できませんでした。
見てくださってる人たちにはほんと申し訳ないです。
今日からまた随時あげていきます!
どうも、皆さん。お久しぶりです。ゼット・シフォンベルクです。アンとラディーに出会って数ヶ月が経ちました。この数ヶ月は地獄のような修行の日々でした。
朝、目を覚まし着替え、筋トレです。腕立て、腹筋、背筋を百回を三セット。そのあと、城の外周を走ります。終わるとシャワーを浴び朝食を摂って疲れた体で学校へ向かいます。
学校に着いてからも暇を見つけてはアンが精神世界に引っ張ってきます。学校が終わり家に帰ると爺やの部屋の地下でアンとラディーの魔法の練習です。それ以外にも新魔法の研究や体術の特訓もやるので全てが終わったころには返事のない屍のようになっています。
風呂に入り夕食を食べ寝る。この時間が唯一の休憩時間です。なぜなら寝てる間にも精神世界で戦闘訓練を行っているからです。アンとラディーの二人で使う時間操作の魔法で体感時間を変えているのでこの精神世界での一日は現実世界の三分の一になっています。
そして今……
『ほらほら、変な回想とナレーション入れてないで避けなさい。早く避けないと死ぬわよ』
『ゼット、いい加減、避けないで相殺しろ。いつまでも避けてたら成長しないぞ!』
『このロリババア魔王とクソじじいドラゴンが! もう少し手加減しろよ!』
こっちは毎回毎回、死に物狂いだっての!さっきからちょいちょいアンが放つ雷の魔法とラディーの炎が当たってるんだよ!
『へぇ、ロリババアねぇ。いつからそんな口が利けるようになったのかしらね? ねぇ、ゼット少しだけ本気出すからね。ちゃんと避けなさいよ? 《顕現せよ、黒き鋼、赤き鋼、青き鋼》』
『は? いやいや、それはさすがに死んじゃうからね? そんな数の剣を飛ばそうとしないでぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!』
拝啓、母上様。先立つ不孝をお許しください。おれは、目の前の無数の刃を見ながらそんなことを考えていた。
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寒さがまだ少し残る春のある日。
おれはあの日以来欠かさずに地下室でトレーニングをしていた。ほんと死ぬかと思った。あの時はラディーが助けてくれたからよかったけど、あれが当たってたらと思うとゾッとする。
『ゼット、そろそろ時間よ。いい加減切り上げて支度をしなさい。あなたは少しトレーニングしすぎよ。今のあなたに勝てる人間なんてそうそう居ないんだから適度にしなさい』
そうか、もうそんな時間か。いつもありがとうな、アン。てか、ここまでトレーニングバカになったのはお前らのせいだけどな。
『やっと、この日が来たって感じだな。お前のことをこの二年間ずっと見てきたが凄まじい成長速度だったぞ。今のお前は二年前に会ったサンタロスとか言う奴より上だ。自信を持っていけ』
あぁ、ありがとう。それもこれもお前たちふたりがいてくれたおかげだよ、ラディー。
よし、支度して卒業式に行くぞ。軽くシャワーで汗を流し、中等部の制服を着る。必要な荷物は魔法で異空間に閉まってあるし、これで準備完了!!学校へ向かう道中ソロモンとイサムに会って話しながら、三人で向かうことにした。
こいつらと一緒に居るのも今日で最後か……
『なにしんみりしてるのよ? この先どうなるかは分からないけど、それでも親友なんでしょ? だったら信じてあげれば』
『アンの言う通りだな。話せばきっと分かってくれるさ。それが親友ってものじゃないのか』
アンとラディーにそう言われる。
そう、だな。ありがとう二人共。湿っぽいのはやめにしよう。どんなことになろうとおれがこいつらの親友で仲間なことには変わりないんだから。
そして迎えた卒業式。
初等部でも思ったけど、この世界の卒業式や入学式は変わらないんだな。国賓や、国王といったお偉いさんの話や在校生や卒業生の話。眠くなるのを必死に抑えて、式の終わりを待つ。
はぁぁ、眠い……
数時間後……
終わったぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!!!!!!!
やっと終わったよ。あのクソ親父ども、どうでもいい話が長いんだよ。ふと、隣を見ると、眠そうにしているバカ二人。あぁ、あぁ欠伸なんかしちゃって。
「そんな眠そうな顔してないで、行くぞ」
そう言っていつも通り蹴りを入れて、歩かせる。まぁ最近はこの蹴りもだいぶ加減してる。
これからが、本番だ。頼むぞ、ラディー、それにアン。
『『任せて(ろ)』』
頼もしい限りだな、おれの相棒二人は。少し校内を歩き在校生や卒業生、保護者ともすれ違い話したりしながら、目的地である父さんの待つ理事長室に来た。
「「「失礼します」」」
扉をノックをすると返事があったので、そう言っておれたちは理事長室に入る。理事長室に入ると、そこにはおれの父とソロモンの父、イサムの父も居た。護衛役として爺やが居て、母さんたちも居る。理事長は席を外してくれてるみたいだ。
「よく来たな。まずは卒業おめでとう。卒業したからにはお前たちはもう国の大黒柱としての自覚を持って行動するようにな。いつまでも子供のままでいられては困るからな」
父さんがそんな事を言ってくる。大黒柱って、おれ以外だろ。兄さんや姉さん達が居るんだから。おれにはそれは必要ない。
「ゼットくん。うちのバカをここまでにしてくれてありがとうね。君のおかげでサザーランド家は安泰だよ」
「うちもだよ。こいつは、てんでやる気を出さないやつだったから不安だったんだよ。それが君に会ってからは影で努力をしていてね。本当にありがとう」
ソロモンとイサムの父親にそう言われ頭を下げられてしまった。
「いえいえ、二人とも確かに、最初は家系としての才能には恵まれなかったのかもしれませんが、しっかりと努力して今の力を自力で手に入れました。初めて会ったときなんかは、ぼくの手を取って励ましてくれたんですよ。だから、ぼくはこの二人の親友で誇りに思いますよ」
そう言うと二人の両親は泣いてしまった。ソロモンとイサムも照れてそっぽ向いてしまった。あらら、そんなに気の利いたことを言ったつもりはないんだけどな。
「それで、ゼット。お前は先日、卒業式の終わりに時間が欲しいと言ってわたしに言ってきたが、何か用事でもあるのか?」
父さんはおれが褒められてるのが面白くないのか眉間にしわを寄せながら聞いてきた。まさか父さんから話を振ってくれるとはね。
「はい、お時間いただいて申し訳ありません。父上、母上。そしてここにいる全員に伝えたいことがあります。
姉様たちや兄様が居ないのは、まあ仕方ないですが。父上、いや父さん。おれはこの国を出ます」
そう言うとこの場の空気が一瞬で凍った。
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