どっきどきのスライム温泉!?
疲れました。疲れました。とっても疲れました。
「というわけで、リルルの婚約を巡るバトルだ。まず手始めにどちらが多くスライムを倒せるか」
ジュリアが言った。
「俺は創造主だぞ?モンスターの弱点など知らないわけがない」
「しゅごいでしゅ!」
「ぐぬぬ。私が負けるわけ無い」
リルルがジュリアにくっついた。
「頑張れおねぇしゃん」
「私が勝ったらお前の脱ぎたておぱんてぃをもらってしまうぞ」
いや、ジュリア。なかなか変態ではないか。設定上、こんなキャラではなかった筈だ。誰に似てしまったんだろう。
「えっ。汚いでしゅよ……?」
幼稚園児にもどん引きされてるぞ。
メリルも冷めた目で見てるけど。
「じゃあお前は勝ったら何が欲しい」
「お前ら皆を真っ裸にしお風呂ぱーりーだ」
「キモいです」
メリルが後ずさりした。
「まあ、いいだろう。あれか?」
目の前には青いスライムが跳ねていた。
「スライムごときにお前、手こずるだろ?」
「いや、サンダービーム」
脳裏に浮かぶのはサンダービームという呪文だ。自分で作った世界なのだから、何でも分かる。
片手をスライムにかざすと、スライムが破裂した。
「い?一瞬じゃない?」
「すごいわ」
「簡単だ。こんなの」
スライムはまだまだいる。
俺はサンダービーム、ウォータートルネード、ファイヤーバズーカを使い分け、スライムを蟻のようにあしらった。
「嘘?私だって数回は斬りつけないといけないのに一発?」
後ろで闘うジュリアが驚いた。
「くそ!負けた!」
「まあまあ、ジュリア。脱いでもらうぞ」
「し、仕方ないな……。今夜だけだ」
しかし、背後には巨大化したスライムが迫っていた。
「危ないでしゅ!」
リルルが飛び出し、スライムに挑んだ。
「危ない!」
しかし、彼女はスライムに取り込まれ溶かされそうになる。
「何?溶かす力が弱すぎて布しか溶けない?」
もっとこいつは強い筈だ。どんな肉体でも溶かせる奴だと設定したが。
「きゃー!」
「今助けるからな!」
メリルまで取り込まれた。
リルルとメリルの服が全部溶け、二人は裸になった。
「メリルの胸すごいな!」
「助けてー!」
「リルルのまっ平らなのも」
ジュリアが興奮している。やっぱりこいつ、ロリコンか。
「ファイヤーバズーカ!」
何故かこいつは、ファイヤーバズーカに弱かった。スライムは湯気を立て、ホカホカと溶けていった。
俺の頭上には、太朗level2、という文字が浮かび上がる。どうやらステータスがオープンできるようだ。
「温泉でしゅね」
「いい湯温ね」
何故か、スライムは温泉になっている。
まぁいい。突然、お風呂ぱーりーになった。
ジュリアがうずうずし、服を脱ぎ、ブラジャーとパンツが俺の顔に当たった。
「リルルー!」
「わージュリアおねぇしゃん柔らかいでしゅ!」
「もっともみもみするがよい」
「あらあら仲良しね」
俺はその光景を目にし、
鼻血が出て、
その場で倒れた。
「何でこいつ、私のブラ頭に被って倒れてるんだ。……あれ?返事がないな、太朗?」
その様子を、一人の男が見ていた。
やっぱり疲れました。