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久しぶり
父とご飯に行く約束をした日、母にそのことを言おうか迷っていた。でも、言ったところでなんにもならない。だから言わなかった。
約束の日。少し緊張しながら父の実家に向かった。待ち合わせの駅の改札を出たところに見覚えのある人がいた。そう、それは久しぶりに見る父だった。
「久しぶりやなー、元気やったか?」
と父は話しかけてきた。私は久しぶりの父に少し動揺しながら
「うん、久しぶりやね。元気やったよ。」
と返すことしかできなかった。
「とりあえず飯食おう。何食べたい?」
「なんでもいいよー。」
というような何でもない会話をしばらくしていた。
なんだかんだあって向かった先はうどん屋。私がうどんが好きだったので父はうどんやに決めたようだった。