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円卓線の旅人達  作者: やマシン?
色彩は彼方に消えて
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プロローグ

毎週土曜日に投稿できたら投稿したいと思います。

 鼻歌を歌いながら小石をける。

 レールに当たり小高い音を出した小石は、カラカラと地面を転がり落ちた。見分けがつかなくなったそれは眼中にあらず。その日は陽気な天気で、腰にぶら下げてある短刀も軽く思える

 寂れた農村跡。田畑であったろう場所にすわる商人に言葉をかけたのは、昼時を過ぎた頃合いだった。荷馬車に積まれていたのであろう果実と酒樽が地面にぶちまかされている光景。最初に気づいたのは、肩に居座る友人。


 「見ての通りだよ。少し飛ばしすぎてしまった。…っ!」


 足に痛みがるようで、その痛みの顔をゆがませている。出血があるようで足の膝から血が流れている。


 「大丈夫ですか?」

 「まあね。少し足首を切った。すまないが包帯などは持っていないか?自分の服でしようにもこいつは特別でねえ。あまり汚したくはないんだよ。」


 そのような高価な服には見えない。


 「贅沢な事を言うお方だ。少々お待ちください。」


 肩に掛けてある大荷物から切り傷用の薬草と包帯、予備の水筒を取り出す。傷口を見てみると、皮がむけているが筋肉に達してはいない。思ったほどの傷跡ではないらしい。傷口を洗い、常に清潔にしている薬草を傷口に当て、包帯をぐるぐると撒くだけで済んだ。包帯を結び終えて一言。


 「歩けますね。」


 片足を曲げ、どうにかと言った感じで彼は立ち、服にたまったほこりを手で払った。


 「助かったよ。ついでにこの荷馬車をどうにかしてくれたら大助かりなんだが?」


 本当に贅沢なお方だ。


 「あとはご自分で何とかしてください。御礼はもらいうけます。」


 転がる果実を三個ほど受け取る。確か、これはリンゴという果物だったはず。


 「少年。何処まで行くきだい?」

 「ミレニアまで。」


 ここから数十キロ先にあるその国。堅牢の要塞と呼ばれていたその国の名を出した時、その商人は少し顔を変えた。


 「そうか。じゃあ気を付けた方がいい。」

 「どうしてですか?」

 「荷物は置いた方がいいよ。少々面倒なことになるからな。少年。」

 「山賊みたいな言い方だ。」

 「こんな無様な山賊がいるものか。君は面白い奴だなぁ。ぜひ名前を聞かせてくれないか?俺の名前はケイロウ。見ての通りの商人さ。」

 「セロ。薬草師です。」

 「薬草師···ね。それともうひとつ聞いてもいいか?」

 その場を立ち去ろうとすれば、彼はこう投げかけてくる。

 「何でしょう。」

 「何のためにあそこへ?」

 「線路に沿った結果ですよ。」


その時汽笛が聞こえた。蒸気を吹き出す音は、こちらを目指して近づいてくる。肩に居座っている友人が声をかけると、その商人は声を漏らし驚いた。そしてそれは笑みに代わる。


 「なら安心だ。よい旅を。」


 機関車は砂埃を巻き上げてその村を通り過ぎた。円卓列車と呼ばれるそれはただ次を目指していく。

 今日も僕は。その先を目指す。 

 

 


次回

担々麵っておいしいよね?

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