表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
エンジェル・ダスト  作者: 御子神 輝
9/9

エピローグ

 一ヶ月後。


新和情報㈱の本社ビルに賢介の姿があった。

 復帰初日の賢介がこれから営業に出るところだ。そこへ、銀行から帰ってきた経理課長がいた。

「おい、速水。もういいのか?」

「課長、私がいつまでも休んでいちゃ、会社の資金繰りが困るでしょ?今月もガンガン契約を上げますからね」

 賢介が笑顔でいった。

「我が社の業績に影響が出るくらいの成績があったのならな」

 と、厳しいツッコミを入れる経理課長。

「かちょ・・・・・。これから営業に廻るって時に、テンション下がりますよ~」

 その賢介の目の前を、大きな荷物を抱えた二人が横切る。

「おお、ごめんな」

 声を掛けたのは、9号だった。 

8号・9号は新和情報㈱の下請けである運送会社で配達の仕事をしていたのだ。

「ハッチャン、キュウチャン!伝票、忘れているヨォ~!」

 事務室から飛び出してきたのは、伊緒であった。

伊緒はその類まれなる頭脳を持って経理事務の仕事をしていた。

「伊緒って役に立つでしょう!」

賢介は経理課長に、自信満々で言った。

そこへ、伊緒がやってきて、賢介に賢介担当の取引先の未回収の明細書の束を出した。

「ハイ、賢介。全部で五件あるから。早く集金お願いね」

「えっ・・・・・」

 明細書を受け取る賢介。

「本当に役に立つよ」

経理課長は賢介の肩を叩いてニヤリと笑った。

賢介は肩を落としながら営業に出た。

「賢介、いってらっしゃぁぁい」

伊緒は手を振りながら、いっぱいの笑顔で見送った。



そして、その笑顔が溢れる遥か上空で、コスモ22は、宇宙を漂っていた・・・・・。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ