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第十四章 そして運命は決した……! Ⅳ

(ってゆーか、世界のトップ選手はこれがすごく楽しいんだろうな)

 ふと、そんなことを考えて。自分もそんな境涯になりたいと思った。

 龍介は駆け戻りながら、一瞬そんなことを考えた。


 他のシェラネマーレの選手たちも相手を追い急いで戻る。が、一瞬の差で遅れたのは否めなかった。相手はよく動いたものだった。

 フォザンはボールを遠くに蹴り、センターラインのあたりでディフェンダーが上手く胸で受け止めた。


 そこからダライオスへパスされ、さらに進んでいるニッケにパスされる。

 このまま行けばオフサイドになる。

(早すぎたか)

 ニッケはルーオンが身構えるのを見据えながら右足でミドルシュートを放った。

「うわああああーーー!!」

 という大喚声が起こる。


 ボールは回転せず、ニッケから見てゴールの左上の端を目掛けて飛ぶ。

 ルーオンは両手を伸ばして跳躍し、両掌でしっかりキャッチして上手く受け身を取りながら肩から着地し、素早く起き上がった。

 その頃にはシェラネマーレの選手たちもだいぶ戻っているのだが、龍介はセンターライン上に残っていた。


 ルーオンはボールをもってペナルティエリアの少し外に出て、ボールを遠くに目掛けて蹴り上げた。

 今度はシェラネマーレが仕掛ける番だ。

 龍介は前に向かい駆け、他の選手も続く。ボールはセンターラインまで上がったウォーラが受けた。


 そこから前のザンジャにパスし、相手選手間を縫うように斜め前のトゥーシェンに、それから相手ゴール手前まで駆けたジェザに向けてパスがつなげられた。

 フォザンはボールとジェザ目掛けて駆けた。

(こりゃだめだ!)

 シュートを放とうと思ったが、だめそうなので同じように前に進み出た龍介にパスを回した。


 ボールはフォザンを避けるように龍介へと渡った。

「しまった」

 フォザンは焦った。シェラネマーレのサポーターたちは今度こそと期待した。

 ボールを受けた龍介はすかさずシュートを放ったが、突然影が視界に飛び込んだかと思えば、ダライオスだった。


 その右足はボールをゴールライン直前で弾き返した。

 しかも、ボールは後ろにも横にも飛ばず。上手く制御されて龍介の頭を飛び越え、ファセーラの選手が上手く胸で受け止め。すかざず手前の仲間にパスを回し。

 咄嗟にツートップのコバクスとニッケが駆け出した。


「うわあああーー!!」

 コロッセオの観衆たちは息が詰まりそうな攻防戦に大喚声を上げっぱなしだ。

「ダライオスって、とんでもない選手だわ!」

「こんな選手がどうして2部にいるの!?」

 互いにカウンターを仕掛ける展開になったが。テンシャンとローセスをはじめとするサポーターたちはダライオスに驚かされっぱなしだ。

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