表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
100/115

第十四章 そして運命は決した……! Ⅱ

 ファセーラ側と言えば、

「よい試合展開だな」

「お褒めにあずかり、光栄です」

 と、バジョカ大王に評価されてミシェロはうやうやしく一礼した。


 試合前はあらぬ騒ぎがあり、冷やりとすることもあったが。始まってみればファセーラ優勢のようで、望みはあった。

(頼むぞ、みんな)

 心の中でそう、強く勝利を祈っていた。


 サポーターたちも、昇格への望みを強く持ち、後半をまだかまだかと待ち焦がれていた。

「昇格したらどうなるんだろう」

「夢にまで見た強豪との対決が見られるんだ」

「強豪に勝って、マーレで一番のクラブになるんだ」

 などなど、あちらこちらで夢が語り合われて。夢を語る者の瞳は、強く輝いていた。

 

 控え室において、身体を休め栄養分を補給し汗をぬぐい、新しいユニフォームに着替えて、双方後半に向けての試合の運び方を話し合っていた。

「勝つぞ!」

 ファセーラは、ドラグンとアルカドの龍かあるいは獅子のような叫びに、選手たちも、

「おうッ!」

 と、我らは龍かあるいは獅子の子であるとばかりに、威勢のいい雄叫びで返すのであった。


 一方のシェラネマーレと言えば、

「え、そういう風にするんですか!」

 龍介は驚いたようにレガインに聞き返した。

「そうだ。これはオレの絶対命令と思え」

「……。わかりました」

 意を決して返事をしたが、戸惑い気味の龍介だった。


「まあ、後ろはオレたちに任せて、お前はお前の仕事をしろ」

 ルーオンがそう言う。

 前半であぶり出た課題を確認しあって、後半いかに戦うかを打ち合わせて。


 レガインは時計を見て、

「ゆくぞ!」

 と、戦場に先駆けするように控え室を出て、後に続く選手たちを先導する。

 大魔導士ガルドネは、その様を静かに見守っていた。


 ピッチに出て、前半と反対側に集まって。円陣を組む。

 ファセーラは「勝つぞ!」と雄たけびを上げて、皆駆けて威勢よく円陣を解いてそれぞれのポジションについた。


 シェラネマーレの面々も、

「残留するぞ!」

 と気合の雄たけびを上げて、駆けて威勢よく円陣を解きそれぞれのポジションについた。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ