クイズの終わり
結構ハイペースに進みます!
「は、はあ!?俺が犯人を知るわけないだろ!?」
ガタンっと、大きな音を立てて椅子から立ち上がりながら彼女に向かって怒鳴る。
当たり前だ。犯人を知るためにこのクイズを始めたのに、俺が犯人を知っているわけが無い。
ーーだが、汗が止まらない。動悸がより一層激しくなる。
「ううん。君は知っている。秀くん。君は、私を殺した犯人を知ってるんだよ」
「だから、知るわけないだろ!知ってたら、こんなクイズ始めてねぇよ!」
彼女は相変わらず無機質で無表情の顔でそう言う。
突拍子で、荒唐無稽な答えだ。だが、俺の体は大量に汗を噴き出し、ガクガクと震え始める。
まるで、この答えが本当だと言わんばかりに。
「……このクイズを始めたのはね、君に犯人を教えるためじゃない」
彼女はポツリとそう呟いた。
俺に犯人を教えるためじゃない?なら、なぜ彼女は今ここに現れ、こんなクイズをしているのか。
何が何だかわからない。
「君の、間違った記憶を直すためだよ」
「……え?」
間違った記憶?俺のこの記憶が?
馬鹿な。そんなはずは無い。絶対にありえない。
頭では認めないと叫ぶが、体はそれを肯定するかのようにストン、と椅子に座った。
「まず、君の初恋の相手だった、坂本貴音は本当にいたよ。けれど、君が今見ている私の姿は坂本貴音じゃないけどね」
四話目です!
近々、ハイファンタジーものの小説も書こうかなぁと思っています!