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第86話 動乱の王都


 キメラとエイシス兵が王都に侵入したのとほぼ同時刻。自宅である元貴族の館に居たユウト達も、キメラが城壁を崩した音と揺れによって叩き起こされた。

 それぞれの部屋で目を覚ましたユウト達は、示し合わせることも無く身支度を整え始める。寝ていたユウト達には、その音や揺れが何であったのかを知る由も無い。ただ、肌のひりつくような感覚や、王都に漂う雰囲気が明らかに普段と異なっていることが、今が尋常な状況では無いのだと理解させたからだ。

 その直感に突き動かされるようにして、急いで身支度を整えたユウト達は、サーシャ達を起こし、身支度を整えさせてから庭に出た。そして、全員が揃ったところで、ギルツが口を開いた。


 「何が起こってる?」

 「……北の方で随分人が慌しく移動してるみたいだな」


 “探査”で人の流れを観察していたユウトが一拍置いて答える。ユウト達の館は王都の大体東北東に位置し、色町よりも南側にある。ユウトの“探査”は、色町の方に現れたキメラから逃げるために移動している人達を捉えていた。


 「北って、あの煙が何か関係してるんでしょうか?」

 「この状況で無関係ってことは無いでしょ」


 煙の上がっている城壁はここからではかなり離れているため、何が原因となっているかまでは分からない。しかし、王都中に届いたと思われる轟音と揺れ、それとほぼ同時に昇る煙と慌しい人の流れが、何の関連性も無いとは考えられなかった。

 同じようにその煙を見ていたユウトは、暫くの間考えこんでいた後に呟く。


 「エイシスか……?」

 「それは無いだろ。逆方向だぞ?」


 咄嗟にギルツが反論したのは、当然と言えば当然だ。

 エイシスはアルシールの西にある。しかし、色町は王都の北東であり、方向としては反対側だ。すなわち、エイシス軍がそちら側から侵入するには、迂回して回らなければならないのだ。戦略的に重要な施設か何かがあるならば兎も角、そこにあるのはただの色町なのだから途中で見つかる危険を冒してまでわざわざ迂回をする理由が無い。

 だが、転移の遺物(アーティファクト)を持つヴァルドに限っては、その危険を冒さずに済む。


 「ヴァルドには転移がある」


 そう言ったユウトが舌打ちする。

 転移――空間転移の技術は失われた術理の一つだ。当初、その存在をウェルから聞いたときは、好きな場所に自由自在に移動する様を想像したが、実際はそれほど便利な物ではない。

 転移をするには、事前にマーカーのようなものを設置しておく必要があり、その場所にしか移動することが出来ない。そのマーカーは一度しか使えず、同時に設置できるマーカーの数も精々三、四個が限度なため、好きな場所に自由自在にとはいかない。更に、転移には膨大な魔力を必要とするため、並の者では一回転移すればほぼ魔力が空になるという凄まじい燃費の悪さだ。

 もっとも、これらの点を考慮しても尚、空間転移の有用性は計り知れない。

 ――人数制限無しか。まさか、王都の中にマーカーが設置されてるなんてないだろうな……?

 マーカーの位置や存在は設置した者にしか分からないため、設置されれば最後、転移を未然に防ぐ方法が無い。もし、王都の内部に設置されていた場合、突如王都の中に大軍が現れた、などという事態も有り得るのだ。


 「何にしても、様子を見に行った方が良いんじゃない? 本当にエイシスかは分からないし、案外ただの火事とかかもしれないわ」


 自分でも気付かぬ内に表情が強張っていたユウトの気を紛らわそうと、ソフィアが笑いかける。


 「……そうだな」


 そんなソフィアに頷きを返すと、再び煙の上がる方へ視線を向ける。

 ――お前も来ているのか……?

 握った拳に力が入る。これがエイシス軍の侵攻ならば、おそらくスバルも居るはずだ。どのタイミングでかは分からないが、再びスバルと剣を交えることになる。

 その時は……と考えて、そのことばかりに頭がいってしまっていることに気がついた。大きく頭を振って、思考をリセットする。

 今は優先すべきは現状の確認であり、仮にエイシスだとしても、臨機応変に動く必要がある。王都にはサーシャ達は勿論、ドバンやケーラ、ローザといった知り合いだって居る。ユウトにとってスバルは大事だが、それ以外がどうなっても良いわけではない。スバルを助けることだけに執着して、誰かに何かあれば、後悔することになるだろう。

 ――まずは事態の把握。どう動くかは、それ次第だ。

 冷静になってから方針を定めたユウトは、ギルツとエリス、ソフィアの顔を見回した。


 「よし、俺達は原因の場所に向かう」

 「おうっ」


 威勢良く返事をしたギルツに続いて、エリスとソフィアがしっかりと頷いた。それから、サーシャと子供達に顔を向ける。


 「院長先生たちは館の中に。大丈夫だと思うけど、気を付けて。念のため、いつでも逃げ出せる準備をしておいて」

 「分かった。こっちは任せておいてよ、にーちゃん」

 「ユウト兄達も気を付けて」

 「早く帰ってきてね」


 普段通りの口調で答えたカール達の表情は、言葉に反して真剣だった。まだ子供とはいっても、カール達はランド達から冒険者としての手ほどきを受けている。今がどういう状況なのか、きちんと理解していた。


 「皆さん、どうか御無事で。さあ、皆。中に入りましょう」


 そんなカール達の背をそっと押して、館に戻るよう促したサーシャの面持ちは複雑そうだった。三人の成長が喜ばしくも、心配は尽きないのだろう。

 ユウトはサーシャ達が中に入るのを確認すると、腰に下げた白夜(ビャクヤ)に手をやり、その感触を確かめる。そして、逸る気持ちを抑えつけるように一度だけ強く握り締める。


 「キュゥ……」


 そんなユウトを心配したように、いつも通り首筋に巻きついて外套に隠れているシルが小さく鳴いた。ユウトはそんなシルに頬を緩め、大丈夫と頭を軽く撫でてから顔をあげた。


 「行こう」


 そう言って、走り出した。




 北の城壁に向かったユウト達は、途中、向かう先から逃げてくる人達を発見した。と言っても、偶然ではない。それぞれが思い思いに逃げているため、逃げて来る人はそこら中に居り、そもそも“探査”で人が来るのは分かっていた。逆方向に進もうとしているユウト達にとってはむしろ邪魔なくらいなのだが、敢えて避けずにいたのは少しくらいは情報を仕入れておいた方が良いと判断したからだった。


 「はい、ちょっと待った」

 「うおっ!?」


 その目的を果たそうと、すれ違おうとした一人の男の腕を掴んで、足を止めた。その反動で後ろに仰け反った男は、振り返ってユウトを睨み付ける。


 「なにしやがるっ!? 早く逃げねぇと――」

 「何があった?」


 有無を言わさぬ雰囲気で聞いたユウトの迫力に、男が息を飲んだ。

 急いでいるのはユウト達も同じだ。無駄な問答を省くためにも、多少威圧してでも強く言った方が早いと考えていた。実際その効果はあったようで、男は大人しく答え始めた。


 「その、急に大きな音がしたと思ったら、城壁の一部が崩れてたんだ。そしたら、奥から気持ち悪い魔物と、多分だがエイシス兵が入ってきて……」

 「その魔物とエイシス兵は?」

 「俺達が逃げる時は、見回りをしていた冒険者の二人組が戦ってた」

 「逃げ遅れた人は?」

 「居たはずだ。し、仕方ないだろっ。魔物や兵士相手じゃ何もできねぇよっ!」


 そわそわと後ろを気にしながら早口で答えていた男が、急に言い訳を始めた。逃げ遅れた人が居ると聞いたユウトの視線が強くなったのを、責められていると感じたのだろう。そんな男の様子に気付きながらも、そのことを無視して考えに耽る。

 ――エイシス兵が居たってことは、気持ち悪い魔物ってのはキメラだろうな。逃げ遅れた人か……ローザさんは無事かな。

 とりあえずの事情は分かったが、具体的な状況はまだ分からない。特に、ローザの安否は絶対に把握しておきたかった。

 やはり、一度城壁近くまで様子を見に行くべきか。と考えた直後に城壁の崩れる音が三度響いた。


 「場所はっ?」

 「王都の南東、北西、南西ってとこかしら。正確な位置は分からないけど」


 大森林に住むエルフであるソフィアの視力は人間よりも遥かに優れており、暗視にも秀でている。ユウト達には遠すぎて見えない煙も、ソフィアの目は捉えていた。


 「ほぼ四方からか……。これじゃあ兵士の手も回らないぞ」

 「それが狙いなんじゃない?」

 「ユウトさん、どうしますか?」


 進むか、戻るか。

 とりあえずの事情――少なくともエイシス軍がキメラを連れて侵攻して来た事は分かったが、情報としては不十分だし、何よりローザの安否が気にかかる。だが、四方からエイシス軍が侵入して来たと思われる今、館の方も安全とは言い難くなった。

 ――どうする? 北に向かえば館に居る皆が危険に晒される可能性が高くなる。だからと言ってローザさんを見捨てるのか……?

 どちらも可能性にしか過ぎないが、その危険性は等しく高い。先に城壁が破られた北側の方が緊急性は高いが、行って館まで戻るとなると相応の時間を要するため、その頃には敵が館に足を踏み入れているおそれがあった。

 そうして自問自答を始めたユウトが、ふいに顔をあげた。


 「ユウト」

 「ああ」


 直後に声をかけてきたソフィアへ短く返事をすると、二人は同時に視線を横に向けた。数秒遅れて、エリスもハッとして同じ方向を向き、そんなエリスの反応を見て、ギルツも顔を向けた。口に出さなくても、何が来ているかは分かっていた。ユウトとエリス、ソフィアは“探査”によって。ギルツはそんな三人の態度から察していた。

 そして、キメラがその姿を現した。


 「獅子の頭、山羊の胴、蛇の尾。まさにキマイラだな。……いや、キマイラに翼は無かったか」


 ユウトの言葉通り、その姿形はキメラの語源となったキマイラの姿と酷似している。唯一違うのは、大きな翼が生えていることか。もっとも、翼が生えていても飛ぶ気配が全く見られない。おそらく、体重の関係で飛ぶことは出来ないのだろう。中が空洞でも無い限り、眼前のキメラの体重はどう軽く見積もっても数百キロはあるはずだ。ちなみに、風竜は翼ではなく風を操る能力で飛翔しているため、体重云々はあまり関係無かったりする。

 そんなことを考えつつ、平然とキメラを見ていたユウトと違い、顔を出したキメラの姿を認めて男が逃げ出そうとする。そんな男の肩を掴むと、今度は振り返らずにユウトの手から逃れようと暴れだした。


 「放してくれよっ! あれが見えねぇわけじゃないだろっ!?」

 「最後の質問だ。あれは、さっき言ってた二人組の冒険者が戦ってた奴か?」

 「違う奴だっ。もう良いだろっ!」

 「ありがとう。参考になったよ」


 ユウトが手を放すと、男は転びそうになりながらも王城の方に向かって走っていった。そんな男の姿はユウトの目には映っておらず、その視線は既にキメラに固定されている。

 ――思った以上に侵攻が早い。悠長にしている時間は無いか……、よし。


 「まずはあれの駆除だな。時間が惜しいし、俺がやる」


 そう言うとユウトは腰を落とし、鞘に納めたままの白夜(ビャクヤ)の柄に手をかける。その体勢のまま、ドスンドスンと大きな足音を立てて向かってくる巨体を待った。

 そして、キメラが間合いに入った瞬間、“全強化”を発動して地面を蹴る。白銀の魔力光は一瞬の内にキメラとすれ違うと、たちまちの内に消え去った。ユウトが横薙ぎに振り抜いた白夜を鞘に納めると、キメラはバランスを崩したように横向きに倒れ、その胴体は辛うじて皮一枚繋がっているものの、上下に二分されていた。

 居合術――と呼ぶにはユウトの技量はいささかお粗末過ぎるが、“全強化”を使うようになって、最近練習し始めた技術だった。

 ユウトの“全強化”を使った一撃は、そのままでも精霊銀すら切り裂く威力を持つ。そこに居合術の剣速が加われば、と妄想したのが始まりだ。なによりも、これなら“全強化”を使う時間が短くて済むため、白夜への負担が少ないのが良い。もっとも、当然の如く居合術の経験も知識も無いので、見様見真似というか、殆ど想像で行なっており、その技量はお察しレベルだ。それどころか、そもそも居合術として正しいのかどうかも不明だったが、一応形になる程度には仕上がっていた。


 「俺とエリスはこのまま城壁近くまで向かう。ギルツとソフィアは館に戻ってくれ」 


 キメラが死んでいるのを確認したユウトは、三人に指示を出す。

 どちらかを選ぶことが出来ないなら、どちらも選ぶ。戦力を分けることになるが、どちらも前衛後衛のコンビでバランスは悪くない。それにエリス一人なら、ユウトが抱え上げて“強化”と風の加護を利用しながら走れば、かなりの時間短縮も可能だ。そう考えての采配だった。


 「分かった」

 「皆のことは任せておいて」

 「ああ。頼んだ。エリス、俺達も行こう」

 「はい」


 快く請け負ってくれた二人に頷き返してから、エリスに声をかける。ギルツとソフィアは元来た道を戻り出し、その姿を横目にユウトとエリスは北の城壁に向かった。




 その後、ギルツ達と別れたユウトとエリスは、予想外の足止めを食っていた。


 「ああもう。鬱陶しいっ! これで何人目だっ!?」


 やけくそ気味に拳を振るい、向かってきたエイシス兵を殴り飛ばす。


 「十六人目……ですね」


 そんなユウトの疑問に答えたエリスも疲れたような顔をしているが、壁に叩きつけられたエイシス兵を見る目は冷たい。というか、汚らわしい物を見るような目だ。普段温厚なエリスがこんな目を向けるのは珍しいのだが、今回ばかりは仕方が無い。

 ギルツ達と別れて以降、遭遇したエイシス兵の数はエリスが言ったように十六人。その全てが、まずエリスの顔を見て、それからローブを押し上げているとある体の一部を見た後に、まるで獣のようにエリスに襲い掛かってくるのだ。敵としてというのならばまだ違っただろうが、その全てがまるで性犯罪者のような目をしていたのだから手に負えない。

 いっそ殺してしまおうかと何度も思ったが、半ば操られているのだから、それも忍びないと出来るだけ殺さず無力化していた。もっとも、エリスの方はいつ勢い余って()ってしまってもおかしくない雰囲気になりつつあるが。

 ――まあ、分からなくも無いけど。

 明らかに不機嫌なエリスを横目で見ながら、そっと心の中で両方(・・)に賛同する。

 この世界の人間は男女問わず、全体的に顔立ちが整っている。少なくともユウトの美意識から見ると、元の世界では平凡なユウトの容姿ですら、下の上といったところだ。しかし、エリスの容姿はそんな中でも更に優れている。エルフであるソフィアと並んでも全く見劣りしないのだ。そこにユウトの個人的な嗜好が混ざっている点を脇においても、同じ男として、魅力的な女性にそういった欲望を抱くことを否定できない。

 だからといって、襲い掛かられる方は堪ったものでは無いというのも良く分かるし、なによりそんなことはユウトが許さない。


 「あの、ユウトさん……」

 「えっ? あ、何?」


 突然声をかけられて驚いたユウトがエリスを見ると、もじもじと恥ずかしそうにして頬を紅潮させていた。


 「そんなにジィッと見られると……」

 「ごめっ。そんなつもりは――」


 横目で見ているだけのつもりだったが、いつの間にかまじまじと見ていたらしい。先程まで何度となく欲望に濁ったような視線を向けられていたのだ、流石に嫌だっただろうと謝ったのだが、見当外れの答えが返って来た。


 「い、いえっ。ユウトさんに見られるのは嫌じゃないんですが。その、恥ずかしくて……」

 「嫌じゃ……ないんだ?」

 「……はい」


 か細い声だが、しっかりと肯定したエリスは顔を俯かせる。その様子に心臓を打ち抜かれたユウトが抱きしめたい衝動に駆られ――勢い良く首を横に振った。

 ――って、待て待てっ!? 今がどういう状況か忘れたかっ!?

 我に返ったユウトが自分を叱責する。衝動に駆られて抱きしめようとしたのは良いが、この状況でそんなことをしている時間は無い。


 「って、衝動に駆られてちゃ駄目だろっ!?」

 「あの、ユウトさん……大丈夫ですか?」


 自身でツッコミを入れながら悶えていたユウトに、エリスが心配そうに声をかける。ユウトが異常行動を取ったことで、エリスから先程の雰囲気が消えていたのは幸運だったと言うべきか。


 「……大丈夫。ごめん、何でもないから」

 「そ、そうですか」


 そう答えたエリスの目に可哀相な物を見るような色が混じっていたのは気のせいだろう。……気のせいだと思いたい。




 改めて城壁に向かったユウト達は、キメラやエイシス兵と戦う槍を持った男と、エイシス兵に組み敷かれた人影を確認した。


 「あれが、例の二人組の冒険者か?」

 「みたいですね。他に人は居ないようですし……ユウトさん?」


 戦っている男の方を見ていたユウトの表情が変わったのを見て、エリスが訝しげに問いかける。


 「まさか……。ならもう一人はっ!? エリス、先に行くっ!」


 しかし、ユウトは答える前に焦ったように速度を上げた。


 「えっ? あっ、ユウトさんっ」


 “強化”をも使ったユウトにエリスが追いつけるはずも無く、みるみるうちに引き離していく。申し訳ないとは思っていたが、今は一刻を争う。

 見間違いでなければ、キメラと戦っている男はロアだ。ならば、組み敷かれている人影はメイアだろう。そして、来る途中にエリスに襲い掛かってきたエイシス兵の様子を考えると、メイアが何をされそうになっているかは想像に難くなかった。


 「シル。突っ込むぞ」

 「キュイ!」


 いつでも行け、と言わんばかりに鳴くと、既にマフラーの如くユウトの首筋に巻き付いていたシルが、引き剥がされないようしっかりと張り付き直した。


 「“風よ”」


 それを確認してから、ユウトは風の加護と“強化”を発動させ、メイアを組み敷いているエイシス兵へ向かって跳躍する。まるで引き絞られた弓から放たれた一条の矢の如く、ユウトは一直線にエイシス兵へ飛んでいった。

 一瞬でエイシス兵との距離を詰めたユウトは、見事なドロップキックをかまし、エイシス兵を近くの民家の壁に叩きつける。


 「ととっ」


 かかっていたベクトルを全て蹴りに集約させてエイシス兵にぶつけたユウトは勢いを失い、メイアのすぐ近くで着地した。その分、蹴りの威力があがっているので、吹き飛んだエイシス兵は無事では無いかもしれないが、自業自得な面もあるので仕方が無い。

 ともあれ、間に合った。馬乗りになっていたエイシス兵が消えたことで体を起こせるようになったメイアが、ユウトの姿を確認して安堵の表情を作った。


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