20/41
1-20 (二〇) 言挙げせぬ国 六月二十七日、ひつくのか三
第二十帖 (二〇)
神がこの世にあるならば、こんな乱れた世にはせぬ筈ぞと申す者 沢山あるが、神には人のいふ善も悪もないものぞ。
よく心に考へて見よ、何もかも分りて来るぞ。
表の裏は裏、裏の表は表ぞと申してあろうが、一枚の紙にも裏表、ちと誤まれば分らんことになるぞ、
神心になれば何もかもハッキリ映りて来るのざ、そこの道理分らずに理屈ばかり申してゐるが、理屈のない世に、神の世にして見せるぞ。
言挙げせぬ国とはその事ぞ、理屈は外国のやり方、神の臣民言挙げずに、理屈なくして何もかも分かるぞ、それが神の真の民ぞ。
足許から鳥が立つぞ、十理(トリ)たちてあわてても何んにもならんぞ、
用意なされよ、上下にグレンと引繰り返るぞ。
上の者下に、落ちぶれた民 上になるぞ、岩戸開けるぞ、
夜明け近づいたから、早う身魂のせんだくして呉れよ、
加実の申すこと千に一つもちがはんぞ。
六月二十七日、ひつくのか三




