1000文字以内に「追放」と「婚約破棄」と「NTR」と「異世界転移」と「TS」と「ステータスオープン」と「鑑定」と「ユニークスキル」と「馬車が襲われる」をする!
ちょっと忙しくなってきました! 短編を投稿します!
「レイ、お前を追放する!」
「えっ、なんで!」
「レイさん、追放されるなんて……。そんな情けない人とは結婚出来ません」
「そんなっ!」
「ふははっ! おい女。今から其方を抱くぞ!」
男の太い腕が元婚約者の肩を抱いた。
──目の前が真っ赤に染まる。
驚きと失望と怒りで全身の血管が破裂したかのようだ。
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目を開くと、揺れる葉の隙間から陽の光が俺の顔を照らしていた。俺は、地面に寝ているのか?
おかしい。
さっきまで部室で劇の稽古をしていた筈だ。なろう小説を無理矢理演劇にしたものだ。
ふと、何かが視界にはいる。それはふわふわと宙を舞う。
見覚えがあるぞ。これは俺のちんこ!
ちんこが空へと飛んでいく。
慌てて手を伸ばすと、胸元に違和感。視界には双丘。いつの間に裸に。いつの間に女に。豊かな胸にはカタカナが書かれてある。その文字は──。
「ステータスオープン?」
──視界に半透明の板が表示された。
名前:レイ
年齢:16歳
性別:女
スキル:鑑定
ユニークスキル:因果応報
どういうことだ? 名前がレイになっている。ユニークスキルにも理解が及ばない。鑑定のスキルを使えば何か分かるのか?
スキル【鑑定】を強く意識する。
■因果応報
行為の善悪に応じて報いを受けさせる。
うん。分からない。鑑定スキル役に立たない。
──誰か助けてええぇぇぇ!
俄に森の中に悲鳴が響く。驚いて跳ね起きると胸が揺れた。
林道の先から、馬のいななきと野卑た男達の怒号が近寄ってくる。馬車が襲われているらしい。
御者が必死の表情で馬車を走らせるが、左右から馬に乗った男達に挟まれている。
もうすぐ側まで来た。このままで轢かれてしまう? 御者と目が合う。
「ヒヒィィィンン!」
無理矢理止まった馬車は横転し、野党が俺を睨み付ける。
「なんだお前は?」
「何で裸なんだ?」
馬上から突きつけられた短剣が薄く頬を撫でた。ツーっと血が流れる。途端、俺の身体が青い光に包まれた。
「……な、なんだ?」
「お、おい! 上を見ろ!」
──ドシャァァァァンンン!
巨大な何かが天から降ってきて、野盗二人を馬ごと潰した。これは見覚えがある……。サイズは違うが、さっき飛んでいった俺のちんこだ。……ちんこは光の粒になって消えた。
「あなたが野盗を?」
「ありがとうございます!」
馬車から這い出てきた親子が泣きそうな顔で礼を言った。
「まぁ、俺がやったといえるのかもしれない……」
親子は不思議そうな顔をした。そういえば、俺はどんな顔なのかな?
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