第10話 レベル上げ
突然跳んできたスライムにびっくりしたが
スパッ
(まったく・・・二度目の奇襲は流石に喰らわないって)
跳んできたスライムに対して剣を振りあげ、振り下ろす。勿論スライムは息絶えてゆく。
【レベルが上がりました】
スライムの亡骸を見つめながらそんなアナウンスを聞いた。
(またレベルが上がったかー!)
やはりスライムを一体倒す喜びよりもレベルが上がる喜びの方が大きい。
(このままどんどんレベル上げしていくぞ!!!!)
今はレベルが低いからレベルもすぐに上がるが、いずれレベルが上がりづらくなるだろう。なのでレベルアップの効果音も今のうちに楽しんでおいた方だいいだろう。
(お?あの水溜りにはスライムがいそうだぞ)
さっきと同じくらいの水溜りを発見し、構える。何故ならそこからスライムが出てくることが分かっているからだ。
(きたっ!!!)
スパッ
(よしっ!!狙い道理!!)
飛び出してきたスライムも先に知っていれば怖くも何とも無い。只のカモだ。
(まだまだ行くぞ〜〜!!)
【レベルが上がりました】
楽しいスライム狩りが始まった。スライムは隠れて突進しかして来ないから予想していれば簡単だ。一撃で倒れていくから爽快感もある。しかしどちらも低ランクモンスター、他の人が見たら只、遊んでいるだけに見えるかも知れない。しかし私は全力でこの位の動きしか出来ない、ステータスが上がってかなり動ける様になったがこればかりは仕方が無いだろう。
(さて、どの位レベルが上がったたのかな?)
レベルが上がったアナウンスも何回か聞いていたが何回鳴ったか忘れてしまった。何時間か戦い続けていた気がする。どうもこの体になってから時間感覚がおかしくなってる気がする。
(まぁ、いっか。)
そんな適当な一言で済ませてもいい問題でも無い気がするが、勘違いか何かだろう。そんなのとは置いといて取り敢えず久々に、これを唱えた。
(ステータス!!!)
ステータス
名前:ーーー(ー)
種族:レッサースケルトン
Lv:9/10
HP:25/43
MP:15/33
STR:14
VIT:14
AGI:14
能力スキル
剣技 Lv.5
魔導の才 Lv.0
魔力探知Lv.3
変わっていない所の表示はしないでおいて、レベルが上がった所だけ表示するようにしておいた。さて、早速見ていこう、見所は何より9まで上がったレベルだろう。レベルが上がった事で、HP.MPが2倍近く、その他のステータス、攻撃力、防御力、素速さ全てが3倍近くにまでなっていた。
(お〜〜!途中から随分動きやすくなったと思えばこれ程ステータスが上がっていたとは!!!!)
驚くだけで済ましていい問題では無い、実は本人は気付いていないがレベル上げを始めてからまたは一日しか経っていない。一日も!!と思う人もいるかも知れないが、スケルトンは睡眠も食事も取らない。なので理論上無限に戦い続ける事ができる。まぁ、本人の精神力が耐えられればの話だが。話は戻すが人間で例えると一日で小学生から高校生位に成長したという事だ。ただの化け物である。
(それにしても後10レベルまであと1だ〜!)
そんなにレベルも上がってないし目立っても無い剣技と魔力探知の事は放っておいて、今はレベルを後1上げることである。
(この辺のスライムもなかなかレベルが上がらなくなってきたし、そろそろ奥に行くか〜)
スライムでレベルが上がらなくなってきた為洞窟の奥に行く事を考える。洞窟の奥は魔物としての本能が、この先に行っては行けないと叫んでいる。しかし・・・
(・・まぁ、浅い所ならなんとかなるでしょ)
そんな軽い気持ちで、この男は洞窟の奥へと潜っていった。この世界中の魔物が集まる、タルタロス大迷宮に・・・