第1話 目を覚ませば
(ここは何処だ?私は何をしている?)
暗闇の中私は、そんな事を考えながら目を開けようと思ったが力が入らない。今までこんなことは無かった、しかし、こういう所で焦っても何も起きない。
(落ち着け、慌てるな先ずは深呼吸だ)
しかし、肺が拡がり息をしている感じがしない、息が出来ていないという事だ…
(あれ?息をしていないのに私は何故生きていられる?)
なので私は落ち着いて今の自分の姿を確認してみると事にした、まずは、手の形だ、とても細くて頼りないまるで、密度の低い骨の様だ。足も同じようなもので力が入らない、体に意識を向けてみたものの、やはりスカスカだ、肉が無くなっているようだ。
(まさか私はスケルトンに、なっているのか)
その事実に気付いた瞬間、周りの景色を認識できるようになった。
(何だ?何が起きている?)
周りの景色を確認するとそこは、薄暗い洞窟で、自分の下には骨の山があった。全て白骨化した人の骨のようだ。
次に自分の体に意識を向けてみるとやはり、骨になっていた。
(やはり私はスケルトンになっているようだ)
その事実を確認できても納得した訳じゃない。そもそもどうやってスケルトンになったのかも分からないし、自分の事をスケルトンだと認識した途端、周りが見えるようになったのかも謎だ。洞窟の中は明かりも無くて周りは見えない筈なのに、今ははっきりと見えている。
(スケルトンになったと言う事は此処は異世界ということか、もと居た場所ではあり得ない。)
もしかしたら自分の知らない所ではあり得たかも知れないが、そんな事を自分は知らないのだから考えても無駄だろう。
(そもそも、私は誰だ?なぜ異世界だとわかる?)
自分の事は、人だったという事は分かるのにそれ以外の事は何も分からない。きっと、ここの事を異世界と言うのだからもともとここの世界の人間では、無かったのだろう。
そして私は自分の事をより知る為に本能のままに意識を自分の内側に向けた。
初めて投稿させて頂きました。
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