3.零した涙
かなり短くなってしまいました。
次回は長めに書こうと思ってますので許してくださいw
それでは、どうぞ!
あれから何分たっただろうか。
栗花落はまったく口を開こうとしない。
「話したくないなら話さなくてもいい。俺は先生の言いつけを守ったから帰るぞ。」
作文は明日でいいや。と思いながら保健室から出ようとした。
すると後ろに引かれるような感覚があった。
見ると栗花落が俺の袖を引いていた。
「話すから・・・相談にのって・・・。」
震え声で言った。
「んじゃ、まずその首と腕のあざはいじめでのあざで間違いないな?」
「うん・・・。」
「相手はあの三人組だな?」
「そうだよ。」
「いつからいじめがあったかわかるか?」
「三週間ぐらい前かな。」
三週間か・・・。まだ対処できるかな。
「友達とかに相談しなかったのか?」
あえてだめな方法を使ったのか聞いてみる。
「わたし・・・友達いない・・・から。」
「・・・親は?親には相談したのか?」
「親はわたしには無関心なの。」
次の言葉が見つからなかった。
こいつはレベルの違ういじめを受けていた。
「でも・・・、親が無関心じゃなくてもわたしは相談しなかったと思うよ。」
「理由は?」
「だって、自分の問題を人に押し付けて迷惑かけたくないもん。」
すごい奴だ。単純にそう思ってしまった。
俺も親には相談しなかったがこいつみたいな理由じゃない。
いじめがエスカレートしないようにするためだった。
自分を守るため。俺は抵抗をしなかった。
だが、こいつは違った。強い心を持っていた。
「でも・・・さ、さすがに辛くなってきたかなぁ・・・」
今にも泣きそうな声で言った。
いじめのつらさは知っている。
なぜか俺はいじめからこいつを救ってやりたいと思った。
「だったら」
「え・・・?」
「俺が何とかしてやる。お前をその理不尽な世界から救ってやる。」
「な、なにを・・・言ってるの・・・?」
「だから、もうため込むな。」
「っ?!」
その刹那、栗花落は今までため込んでいた感情を抑えきれなくなったのか、保健室に泣き声を響かせながら目から大粒の涙を零した。
俺はそっと彼女の頭を撫でてやりながら強く誓った。
絶対に救ってやる。
さぁ、この二人はこれからどうなるのでしょうね。
作者の私ですらわかりませんw
では、ここまで読んでくれてありがとうございます!