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愛の追跡者  作者: No.
2/2

僕にはストーカーがいる。


何でストーキングされているのかはわからないけど、昨日の帰りに電柱の影に隠れながらついてきているのに気づいた。


初めは僕が気づくようにやっているのだと思ったけど、どうやら違うようだ 。

振り返って注意しようとしたら、電柱からはみ出したバッグが見えた。

あれで隠れているつもりなのだろうか。


たまに彼女の作った手料理や編み物が届く。

添えられた手紙には、「抽選で当たった」などと書かれていた。

いかにも怪しかったが、編み物は綺麗にできていたし、料理は旨かったので良しとしよう。


この時、彼女は向かいのマンションから僕を見ていた。

尾行も下手だが、彼女は盗撮も下手だ。


僕が部屋で横になっていると、窓の外で何かが光った。

どうやらカメラのフラッシュで、僕に向けられていたのですぐにわかった。


機械音痴なのか、彼女は設定の仕方が分からないようだ。




ストーカーの彼女に気づいてから1週間。

僕が女の子に道を尋ねていると、お店のガラスに映った彼女が悔しそうな顔をしていた。


その表情がとても可愛く、僕は恋をしてしまった。

それから、毎日女性に声をかけるようになった。

なるべく違う人に。

その方が悔しそうな顔をするから。


3ヶ月して電話が来た。

とある占い師を名乗っていたが、バレバレである。

必死になって説得してくるその声もいい。


今度はいつ聞けるかな。




そのうち、彼女に告白しよう。

ああ、でも……彼女のあの表情を見れるから、それはもう少しあとにしよう。


スマートフォンを出し、今週の動画をチェックする。

低い位置からの動画は彼女をしっかり捉えている。

ああ、可愛いなぁ。




僕は君を見ているよ。


ストーカーは犯罪です。

許可なくこのようなことをしないように。


でなければ、後悔しますよ。

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