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第1話 働きたくないでござる

 私は働きたくない。

 日本語で言うと『働きたくないでござる』。

 理由は働いたら負けるから。

 何に負けるのかって?

 そりゃあ、社会にでしょ。


 一昔前にはバブルというものがあったらしい。雇用は売り手市場で新入社員はどの会社でも重宝され、働けば働くほどお金になって返ってくる。

 団塊の世代の人たちは「自分たちはがむしゃらになって働いてきた」って言うけどさ。

 そんな世界だったら誰だってがむしゃらになれるよね。

 ゆとりだからやる気がない?

 そうじゃないでしょ。

 働けど働けど見返りもなく、不景気過ぎてどの会社にいても常にリストラの不安が付きまとう。

 これのどこに頑張れる理由があるっていうの?


 私からすれば仕事も人間関係も一緒なんだよね。

 例えば相手が恋人でも自分の子供でもいいから想像してみて。

 その相手に対して一生懸命話しかけてもさ。返事がなくて、不安な顔や嫌な顔ばっかりされたらこっちだって不安になるし、どうすれば良いか分からなくなるでしょ?

 そんなのが続いても頑張れる人が何人いる?

 世の中のパパさんは自分の子供や奥さんに対してそれだけ向き合えてるの?

 それだったら世の中のほとんどの家族が円満ってことになるよね。

 でも現実はそうじゃない。

 つまりマイナスのリアクションしか返ってこない相手には頑張れない。信頼関係なんて築けないんだよ


 それなのに世代が違うだけでゆとりって馬鹿にして。

 そうじゃないでしょ。

 社会が、会社が、上司が若い人から信頼されてない責任を私たちに持ってきて良い気分になってるだけだよ。


 だから私は働きたくない。

 例え異世界に転生しようとも。

 例え他人にはない知識があったとしても。

 例え他人にはない力があったとしても。

 私には働きたくない者としての矜持がある。

 たまたま力が手に入ったから自分の意見を覆すなんて地球で懸命に生きている仲間たちに顔向けできない。

 将来の夢は家事手伝い!それでいいじゃない!

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