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1日目


あれ? ここはどこ? って、ついにできたのね!

たまにはやるじゃない作者!

散花「いや、まあーね……みんなに言った以上は書かないと!」

ふん、たまには役に立つわね!

この調子で本編もがんばりなさいよ!

散花「うーん、時間と俺の気力しだいだな!」

……つべこべ言わず書きなさーい!!


それでは「俺かの」スピンオフショートコメディ「鈴峰風華の日常」をどうぞ!

……って、コメディなの? てか、タイトルそのまんまじゃない!!

もう少しひねりなさいよ! バカ作者!

私の名前は鈴峰すずみね風華ふうか

今日は巷で流行りのケータイを買いに行こうと思ってるんだけど……。

実は、あきらもれい先輩も、友梨香ゆりかちゃんも予定があって来れないって言われて、仕方なく私よりも機械音痴な美華姉さまに着いてきてもらうことにしたんだ。

まあ、親に言おうと思ったけど、両親とも海外に出ちゃってるし、この際だから親抜きで買いに行くつもりなんだ。


親抜きで、何かをするのはもしかしたら、初めてかもしれない……。

「風華? 何を買うのかきめてるの?」

隣の美華姉さまが家を出る前に不思議そうな顔をして私に言った。

そもそも、美華姉さまはケータイを持っていない。

さて、そんな不安をよそに私はケータイショップに向かう。


ずっと、わくわくしながら「親がいない」という状況で不安と期待がいりまっじって、たまにニヤけてしまう。

そんな私を美華姉さまはいつも通りのニコニコした笑顔で……私にはわかった。

そう、引いていたのだ。


ケータイショップに(途中で道を間違えたり、信号を無視したことに気付かなかったことを除いて)無事に着くことができた。

ケータイの会社は「UAコドモバンク」と長いから、みんなUAと呼んでいる。

入店して私は驚いた。

そこにはたくさんものケータイ電話が置いてあったのだ。

私は入店するなり、それをサンプルと知らずにキーを押してみる。

(サンプル独特の感触を知ってる人はわかるお話)

「あれ? 意外とボタンは押しにくいんですね?」

隣の美華姉さまは、折り畳みケータイの開き方すら知らないらしい。

「風華? これどうやって電話をするのかしら?」

頭にはてなを浮かべる様子が目に見えて、ぷっと吹き出してしまう。

かく言う私は、スマートフォンコーナーなるものを発見した。


そして……ここから私の悲劇の一日が始まった。


というのは、半分嘘で、半分本当である。

スマートフォンコーナーで展示されていたのはデモ機なるもので、ご自由に触ってみてくださいとあった。

しかし、ボタンがどこにもない。

あるのは真ん中の丸のポッチとサイドについてるボタンだけ。

「いらっしゃいませー……お客様、最近はやりのiponアイポンに興味ありですか?」

私が眺めていると後ろから女性の店員がやってきていた。

お姉さまは、いまだに折り畳みケータイの開き方に苦戦している模様であった。

「え、ええそんなところです、で、ボタンがないんですけど……どうやって操作するんですか?」

すると、店員は画面に指を置きスライドさせていった。

「画面汚くなっちゃうじゃないですか!」

私が声を上げると、女性店員は驚いたように目を丸くした。

「これはスマートフォンと言って、タッチで操作できるケータイになっております。画面に指を置いて、スライドさせると、スライドした方向に画面が動きますよ」

女性店員はにこにこしながら、スマートフォンを手渡してきた。

私は恐る恐る画面に指を置き、指をスライドさせた。

すると、女性店員の言った通りに画面はスライドした。

「あとは、アイコンをタップすると、アプリが起動しますよ?」

アイコン? タップ? アプリ? 私には何が何だかさっぱりだった。

「えーっと、失礼だとは思いますが、機械は苦手でしょうか?」

「……は、はい、ケータイは初めてで、なんにもわかんないんです」

「えーっと、そうですね、四角い絵があるじゃないですか? それが、アイコンです、タップというのは指でアイコンを触ることを言います、アプリとは、ケータイの中に入ってる便利な機能のことを言います。最近ではゲームのアプリや、無料でメールのやり取りのようなことができるアプリもありますよ?」

これでもかと、言わんばかりに懇切丁寧に女性店員は教えてくれたが、半分理解したが、半分は理解できなかった。



さて、ショップ店員顔負けの機械音痴の私がスマートフォンを買うのはどうかということになり(半ば、店員が呆れながら、こっちのほうがオススメと押してきたのだが……)

ガラパゴスケータイ、略してガラケーなるものを買うことになった。

ちなみに、美華姉さまがいじっていた(最後まで開け方がわからなかったらしいwww)ケータイを選び、一番安い料金プランで買うことにした。

念願! というほどでもないのだが、自分のケータイを手に入れることができた喜びは大きく、ちょっとだけ心がウキウキしていた。

「ところで、風華? ケータイ買ったのはいいけど、生徒会のメンバー以外で、連絡先交換できる相手がいるの?」

「…………えーっと、親戚のオバサマとか、お父様のお兄様とか、おじい様とか……」

「身内ばかりじゃない」

凍てつくような、冷たい風が吹いた気がした。

いや、私のところにだけ土砂降りの雨が降っているのだ。

そう、生徒会メンバー以外では、ほとんど、使い道がないのだが……。

このさい気にする必要はないんだ!

一人で、大きな買い物ができた、今回の成果はこれでよし!


こうして、私はまた一つ大きくなったのです!


はぁ……もうすこし、身長ほしいなぁ。


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