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Cat's Eye  作者: 井沢円香
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野望(エゴ)による正義(エゴ)

僕はチェシェ。いつ産まれ、どこで産まれたのかは知らないし、わからない。でも知りたいとも思わない。でも、名前だけは知っているんだ。




うん、そうだね。だって君がさっきつけてくれた名前だからね。




さて。名前をつけてくれた君を案内しよう。

その前に、君の名前を教えてくれるかい?




アリスって言うんだ。可愛らしい名前だね。では、改めて案内しよう。

ようこそ、アリス!!鏡の国へ!僕らは君を歓迎しよう!!




さて、この世界はとても素晴らしいんだ。正義を堅守する赤の女王陛下と正義を貫く黒の皇帝陛下が治めているんだ。




鏡の国は東を女王陛下、西を皇帝陛下が分割して治めているんだ。




お二方が行うことは正しいから、この国はとても平和なんだよ。




うん?ここかい。ここは中立地帯だよ。ここでボウエキをするんだよ〜




アリス、君はあの赤い実に興味があるのかい?




食べて見たいだなんて、君は見かけによらず食いしん坊なんだね。でも、あの実は食べないほうがいいよ。



う〜ん…。別に不味いわけではないんだけどね。ところでアリス君は東と西、どっちにいきたいんだい?




いやいや。僕は案内人だから君が行きたい所に案内するだけ。案内する場所を決める権限はないんだよ。




そう?君はよっぽどボウエキに興味があるのだね。




そうだよ。ここで何でも揃うんだよ!お金をだせば買えないものなんてないって言われているんだ。




みてごらん。皆、忙しそうに働いているだろ?もうすぐ書き入れ時なんだよ!




何かって?僕が説明するよりも、もうすぐ始まるから見たほうが速いし、良く理解できるよ♪




あっ!鐘がなった。始まるよ!今回はどのくらいの期間続くんだろう?




ほらね?始まったでしょ?ボウエキの始まりだよ!さてと、このボウエキについてあそこの人に聞くといいよ。




ふむふむ…

水の利権が今回のボウエキの理由なのか〜

なんだ、つまらない理由だね。

アリス、君もそう思わないかい?




何故つまらないかって?そんなの決まっているじゃないか。前回のボウエキ理由と同じようなものだよ。




前回の理由かい?前回は南の森の所有権についてだよ。




まぁ…おじさんの言うように平和なんだろうけど…でも、最もドラマチックでも良いと思わないかい?




何、変な顔をしているんだいアリス?




え?僕は嘘はいっていないよ?この場所で貿易と防疫をしているだけだよ?




逆に問うけど、彼方此方でボウエキがあるほうが迷惑だとおもわないかい?




ハァ〜。アリス君が言っている意味がわからないよ?だって素晴らしいでしょ?平和でしょ?水の利権でしか争う理由がないなんて?このボウエキがおわればより素晴らしい世界になるのだから?



何故素晴らしいかって?そんなの決まっているじゃないか!!どちらが勝っても正義なんだから!




正義なら何故防疫をするのかって?

そんなの決まっているじゃないか!!

正義が正しいって誰が決めるんだい?

正義の実行=平和ってだれかきめるんだい?




そうだよ。人間だよ?

人間が自分勝手に物事に善悪の境界線を引くんだ。

でも僕は君に問いたい。

有栖君、人間は正義かつ正しい生き物なのかい?




平和なんて正義のごり押しで出来ている鏡像であり虚像なんだよ。




え?だって鏡に映っている物を掴もうとしても掴めないでしょ?正義が正しくかつ平和だという時代、国が史実にあるのかい?




人間とはなんとまぁ愚かな生き物であることだろうか?

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