なぜ弟は自由研究をしなかったのか――姉による緊急観察記録――
弟が自由研究を夏休み終了間際まで放置するという暴挙に出ました。
ということで姉が代行します。
研究内容は、「夏休み最終日まで理科の自由研究を残しておいて最後姉に全て委ねるとどうなるか」
です。
しかし理科の定義が分かりませんね。
調べてみたところ
自然現象や法則を観察や実験を通じて科学的に解き明かす学問・教科であり、
物理・化学・生物・地学の4分野からなり、論理的思考や科学的な見方を養うことが目的ではという結論に至りました。
ということで適当に物理にしましょう。
物理。
物理の定義が分かりませんね。
調べてみたところ
自然界のあらゆる現象の根本にあるルールを観察や実験で明らかにする学問だそうです。
ということで自然と言えば生物、人間、弟。
ということで弟の根本にあるルールを見つけてみましょう。
議題は「何故理科の自由研究を最後まで残したのか」です。
分からないそうです。
どうやら弟が些か協力的ではありません。
ということで最初からですね。
まず、弟に質問します。
「なぜ自由研究を最後まで残したんですか?」
「分からん」
終了。
しかし、ここで諦めるわけにはいきません。
科学とは、分からないものを観察し、仮説を立て、実験によって確かめるものです。
そこで私は仮説を立てました。
仮説:弟は締め切りが近づくほど、姉に任せた自由研究を自分でする確率が上がる。
では実験してみましょう。
……と思いましたが、夏休み最終日です。
実験する時間がありません。
したがって、今回は弟本人を観察対象とし、現在の行動を記録することにしました。
22時10分。
弟、自由研究をしていない。
22時30分。
弟、姉に自由研究を任せている。
22時50分。
弟、普通にワークをしている。
以上の結果から、弟には
「締め切りが迫っても自由研究をしない」
という謎の性質があることが分かりました。
しかし、この性質が物理法則なのかどうかは、現時点では不明です。
今後の課題とします。




