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1崩れ行く日常

初めての投稿作品です。よろしくお願いします。

 朝、それはほとんどの人間がベットという至福の魔力から脱出し、起きるというものだ。

 しかし一部の人間は、その魔力から脱出することが出来ず二度寝をするという禁忌を犯すことがある。

 だが大抵の場合、その禁忌を犯した物は問答無用で起こされる。

「黄泉、何時まで寝てるのよ早く起きなさい!!」

 それまで静寂だった部屋に怒号が響き渡る

「うるさいな、なんだよもう」

「うるさいなとは何よ、あんた昨日宿題を学校に忘れてやってなかったて言ったじゃない、それにこのままだと学校に遅刻するわよ」

 その言葉を聞き、黄泉の脳と全身の細胞がそれらの言葉を認識した。

 宿題、忘れた、学校、遅刻これらの言葉を組み合わせると導き出される行動は一つ

「やばい、遅刻だ、遅刻だ!!」

 女の子にあるまじき声をあげながら黄泉は布団をめくりあげ母の横を通り過ぎ、自らの最後の砦から脱出した。

 その慌ただしい行動をみた黄泉の母である美咲はため息をついた。

「もう高校一年生になるっているのに本当に大丈夫なのかしら」


 黄泉は、平凡なごく普通の中学生である。成績は普通、運動も平凡、容姿は黒髪ロングに日本人らしい顔。そしてこれまでの人生のなかでほとんど使ったことがなかった脳をフル回転をし人生最短記録で着替えと洗顔をしている

 通っている高校の制服に袖をとおしながらリビングにある食卓の席に座る。

「黄泉、おはよう今日はやけに遅く起きたね」

 黄泉の父親である祐樹は新聞から顔をあげて黄泉に話しかけた。

「うるさい、明日の荷物を準備していたから忙しいの」

 黄泉は不機嫌そうにパンをかじりながら答えた。

「もう、黄泉ったら、昨日お父さんが久しぶりに海外出張から帰ってきてくれたのよ、おはようと言いなさい」

 美咲は朝早く出勤するための準備をしながら言う。

 黄泉の母と父は、お互いがあまり家にいなく黄泉は一人で夜を過ごすことが多い。父は日本で有名な大学に進学し、そこから大手企業の貿易会社に就職し、いつも海外出張に行っている。母も父と同じ大学に進学し今では、その大学で国語の教師をしている。

 お互いが家に帰らなく一人で家に過ごしている黄泉は、いつも寂しい。

 だが

「そんなの、私には関係ないじゃないもう時間だし私は、学校に行くね」

 そんな黄泉は、理不尽に怒り出し家の扉を強く押し家を出発した。

 黄泉は中学生の頃から多くの夜を孤独で過ごし日々冷凍食品と向き合ってきた。そんな黄泉はいつも孤独で過ごしてきた寂しさとかまってほしい思いと反抗期が重なり黄泉は言いたいことも言えず親から話しかけられたら強い言葉を使ってしまうツンデレになってしまったのである。

「もう何であんな素直じゃなくなったのかしら」

「しかたないよ俺たちが家にあまりいなかったのが原因だ、これからは休暇も取るようにするしいつか家族禪院で旅行に行こう」

「そうね黄泉が帰ってきたら一緒に旅行のプランを立てましょう」




 ************************

 黄泉 視点


「はあ、また言っちゃたよ」

 いつも高校に通学するための商店街を通りながら自分のさっきの言動を振り返った。

 自分が何であんな酷いこと言ったのかは分からないけど帰ったら謝ろう。

 商店街には、日常雑貨や食べ物などたくさんの物が売っており早朝から賑わっている。

「何で人がいないの?」

 いつも商店街には必ず人がいる、料理の仕込みや開店の準備など絶対に誰かはいる。

「ちょと急ごうかな」

 私は急いで駆け出した、いつも通っている学校はこの商店街をまっすぐに行き左に曲がった所にあり、遅刻しそうになっても大体は間に合う立地にある。

「怖いし走って行くか」

 そう思い私は通学する道を全速力で走っていった。



「え、何で」

 走っていったのに何故かさっき場所に戻っていた。

 そう認識したとたん体の奥から何かが込み上がって来て膝ががくがく震え額から汗が落ちてくる。自分ではこの気持ちを定義できないが恐怖とは違う何かが自分を包んでいる。何かに自分が定義される、何かに自分が

「すまない、私のせいで君に迷惑をかけてしまったらしい。」

 いつの間にか目の前に女がいた。いやそもそもいることすら気づけなかった。

顔を見てみると不気味な程に生きている人間の雰囲気ではなかった。髪は、紫色で腰にまで流れており服装は上半身はショート丈の衣装でお腹が見えているデザインで下は黒色のショートパンツを着ていた。それに少しだけ羨ましい体型もしていた。

そもそも誰、いつからそこにいたの、貴方は一体何なのと頭の中が疑問で埋め尽くしているが口には出せない、口に出そうとした瞬間に頭にモヤがかかっている感じがする。

というかそんな服装で寒くないのか、今真冬の12月だよ。


「すまない、説明する時間はあまりないんだが此処は君がいた商店街に似たような場所だ。多分君は、何からしらの・・」

目の前にいる女が何を言おうとしたのかは、わからないが自分の中が崩れていくような感じがし、視界が霞んでいくような気がする。

「そうか君は、まだ此処にいては体が耐えられないのか。」

視界が霞むなか女は、紫の長く流れるよう髪をたなびかせながら、いつのまにか持っていた無機質な刀を持ち私に話しかけた。

「理解できるとは思わないが、今此処にいる君は、君であって君じゃない。いわば意識だけを此処に持ってきた状態だ。」

「ごめん、言っていることがさっぱりわからない。」

私がそういう言うと、女は、ため息をついた。

「まあ、いきなりこんな話をされてもわからないか」

すると周りの景色がいきなり罅が入り崩れていく。

「そろそろ時間がないようだ、手荒な方法になるが夢から覚めるときだ」

女は刀を抜いた。刃の部分は少し黒く濁っているようだった。

なぜ刀を抜いたのかはわからないが体が違和感を感じ、自分の体を見てみるとぽっかりと心臓に穴が空いておりそこから血が落ちていく。

「え、何で」

痛みもなく遠ざかっていく意識のなか残る力を振り絞り周りをみてみると紫色の髪をした女はいつのまにか居なくなっており周りの景色も崩れていた。

ふざけるなよ、勝手に変な所に来たと思ったら、変な女にであって切られて痛いし。

「ほんと、人生は予測できないことが多いね」

微かに手が動いた後、私は倒れ意識を手放した。


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