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第六話 喧騒の朝市

1日ぶりですね。

すいません 訂正入れました

次の日、日の出くらいに私は起きた。

寝ぼけた目をこすりながら朝食をつくろうとキッチンに立って食材がないことに気づく。

まずは買い出しに行かないと。

元から来ていたセーラー服に着替え、街に出る。

一通り案内はしてもらったので市場の場所は分かっている。

市場まで歩いて行き、とりあえず朝食でも食べることにした。

市場は活気にあふれていて、沢山の屋台やら何やらが営業している。

まるで沢木耕太郎の深夜特急で読んだトルコの市場そのものだった。

鳥人なことが珍しいのかもしれない。沢山の人が声をかけてくる。


「お嬢ちゃん、うちのラセンタ(ホットドッグみたいなもの)食べないかい?」

「あ、じゃあいただきます!」


なにが入っているかは分からないけどここに店があるという事は愛されている。つまり、美味しいという事だ。

沢木耕太郎もそう言っていた。

一口、食べてみる。その時、口が幸福で満たされた。多分鶏に近い何かの肉のモモが入っていてタレで香ばしく焼かれている。照り焼きホットドッグと表現すればわかりやすいと思う。パンに照り焼きとキャベツが挟まれている。

顔が輝いているのだろう。ラセンタ屋のおじさんが声をかけてくれた。


「嬢ちゃん美味しいか?ラセンタはこの街の名物でな。この街全体で100軒以上のラセンタ屋があるんだ。

うちは肉にこだわりのディノス(鶏くらいの大きさの竜)を使ってるんだ。」

「ふぉうなんでふか」

ラセンタをほふほふしながら返事をする。

ディノスはデータだけは昨日マリアンジェラさんが渡してくれた魔物総覧に乗ってたから知ってるけど、どんな魔物なんだろう。いつか見てみたい。

金額は1Stellaの10分の4の4teora(40円くらい)だった。朝市は安い。

礼を言いつつラセンタ屋を後にし次の朝食を探す。

食べ歩きというものは楽しいのだ。

香りに誘われて一つの屋台を覗くとジュースのような飲み物が売られていた。


「すいませーん、一杯もらえますかー?」

「へいよ」


渡された飲み物はジュースのようだったが果肉が混ざっていてどろどろしている。


「なにが入ってるんですか?」

「ソラッタだ。」

「ソラッタって?」

「これだ」


ジュース屋の店長はリンゴのような果実を取り出した。リンゴよりもはるかに大きく真っ赤な果実だ。


「でっか」

「だろ、うちのソラッタは農場から直送してあるから新鮮なんだ」


「でっか」の返事ではない気がしながらもその場を後にする。

お腹は満たせたので市場を冷やかしながら家具でも探す。

朝ごはんに1Stellaも使ってない。

紋章が刻んである家具もあり聞くと魔道具だそうだ。

魔道具とは魔法が刻んである道具で魔法の効果がその道具にあるらしい。便利だ。

試しに火の魔法が刻まれた包丁、ソレイユカッター(120Stella)を買ってみた。

刃が発熱して切りやすくなるらしい。帰ったら早速使ってみよう。

次に昼ご飯を買おう。その前に何作ろう?思いつかないしトーストでも焼くか。

とりあえず市場でパンとジャムを買う。

あ、服買うの忘れてた。

市場を出て服屋によって丈夫そうな黒のワンピースと下着とパジャマを買った。前の世界ではいつも黒い服だったから落ち着く。

銭湯があれば嬉しいので探しておく。中世人はあまり風呂に入らないと聞いたことがあるけどここではどうなんだろう?

辺りを歩いているとそれっぽい建物を見つけた。中に入ってみるとまるで日本の銭湯みたいな空間だった。

着替えも今持っている。ならば選択肢は一つ。風呂入ろう。

番頭さんにお金を払い、脱衣所で服を脱ぐ。それにしても背中の翼が大いに邪魔だ。

浴場に入ると想像もつかないほどの大きさだった。石造りの天井や大理石の床など周りとくらべ豪華な内装。

やはり皆風呂はこだわるということがよくわかる。

髪を洗い体を洗い翼を洗う。よくみたら翼が水を弾いている。撥水作用でもあるのかな。

湯につかると思わず心地よさにため息が漏れる

昼時は人が少ないから翼を広げてみた。空だとあんまり気にならないけど広げたら4メートルにもなる翼は大きい。

翼をお湯につけると体が芯から温まる。翼を体の前に回して触ってみると凄いほわほわしている。

翼でお湯を自分のほうに、かけながらうとうとしていて眠りそうになったとき誰かが隣にきた。

そしてその人は私に話しかけてきた。誰?


「可愛いカモメちゃん、君も冒険者かい?」

「ひゃうっ!?は、はい成り立ての冒険者です」

「驚かせてしまってすまないね。私はミストエルフの剣士、ランティス・ウェイランドだ。

昔、マリアンジェラとパーティを組んでてね。私の元に昨日君の紹介の手紙がマリアンジェラから来て、ようやく 見つけたんだ。今度マリアンジェラと海王の迷宮というダンジョンに潜る予定があるからついてこないか?と伝え たくてね」


マリアンジェラさんは銀髪だったがランティスさんは淡い緑色の長髪だった。

体の周りを薄い霧が覆っている。これがミストエルフたる所以なんだろうか?


「いいなら是非同行させて下さい!」

「ありがとう。前衛も昔の仲間を一人呼ぶから見ていてほしい、S級冒険者の力を

そして機会があれば君のレベル上げも手伝いたいね」


ありがたい…本当にありがたい。初めての本格的クエストをすごい方たちについていけるなんて…

その前に依頼も何個かして、慣れておかないと。


「それにしても綺麗な翼だね。鳥人は初めて見たがこんなにも綺麗な子だとは思いもしなかったよ」

「ありがとうございます…」

「じゃあまた会う日まで」


そう言うとランティスさんは去っていった。マリアンジェラさんほどではないけど変わった人だなぁ。

湯船から上がって体を拭いていて気付いた。翼の手入れ地獄だ。

拭くだけでも大っきいから大変なのに羽毛を整えるなんて人ができることじゃない。

仕方なく番頭さんに櫛を借りて少しずつ整えていく。終わる頃には私のそれなりに長い髪が全て乾いていた。

着替え終わり外に出ると昼の鐘が鳴っていた。この世界では時計は高級品だそうで、3時間ごとに鳴る鐘で大体の時間を把握しないといけない。まあなんとかなるでしょ。

まだお昼を食べていないので家で買ったパンを食べよう。

備え付けの魔導かまどで火を起こす。コンロと同じ要領でつまみを捻ると炎が出てきた。

近くにあった鉄板にパンをのせ焼く。ほぼコンロなのですぐ焼き上がった。

パンにジャムを塗って食べる。前の世界より体が小さくなっているからか一口が小さくなった気がする。

パンの味は普段より美味しく感じる。

まだ副技能「工作」を試そうかな。

家の工房に偶然あった木材を使って記憶を頼りに弓を作るとステータス欄が突然開き、こんなことを伝えてきた。


『工作技能使用。レシピ「ショートボウ(品質:低)」が開放されました」


どういうことだろう?と思いそのまま横にスクロールしていくと今作った弓の作り方みたいなものが出てきた。

これがレシピなのだろうか?分からないが作り方が保存されるのなら便利だ。

時間はかかるが一回作ったものはまた作れるのだから。

矢が足りなくなりそう。冒険者ギルドに売ってるかな?

行ってみよう。


冒険者ギルドで矢を売ってるか聞いてみると1ダース12Stellaらしい。

とりあえず2ダース購入し、作った弓で練習してみる。

家で早速弓を引いてみたが品質が低いからだろうか、全く当たらない。癖がつきそうだからアーバレストに変えてみる。

アーバレストは買っただけあって狙いも合いやすいし、射出スピードも凄い。

試しに板材に向けて撃ってみたら板材を先端が貫いていた。クロスボウってこんなに強いんだ…

明日初めての依頼を受けてみよう

読んでいただきありがとうございます

こないだ友人に褒められ調子にのっています

今後もよろしくお願いします

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