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第五十一話 戻った生活

やっと路線戻れます…

 俺こと吉田よしだ英斗エイトは悲しいことに異世界転生を果たし、様々な変化を迎えながら前に進むことを続けているのであった、まる。



 ビスタリア大陸、南端の島グェルブブに謎の落下物が確認される。

 それは上空何千メートルからの落下で着地点には半径五キロのクレーターが形成されていた。

 しかし、例の謎の落下物は空中で燃え尽きたのか、その落下物が何だったのかはわからなかった。

 ただ、不思議なことに、着地点の中心から大きなどんな生物も魔物のものともそぐわない巨大で歪な足跡だけが残されていた。



 新聞紙にあたるものに書いてあった記事を見て俺は興味がそそられた。

 いつだって男のロマンは未知との遭遇だ。

 記事を読みふける俺にサワムラが声をかけた。


 「吉田さん、クエスト行く時間っすよ」


 「ん」


 俺はそれに短く答えると、新聞紙にあたるものを定位置において、イスから立ちあがって、サワムラと玄関へ向かった。

 その途中でイフの姿を見つけ、声をかける。


 「今からクエストに行くけど、付いて来るか?」


 「あー、そうですね…。…では、もう少しで私も一段落付きますので今回、私も同行してよろしいでしょうか?」


 「あぁ。じゃあ、準備ができるまで待つよ」


 「少々お待ちください」


 そう言葉を交わすとトテトテと廊下を急ぎ足で通って行った。

 エミリー・フリッツ討伐策戦から二ヶ月がようやくすぎた。

 20日過ぎたころに生まれたエミリー・フリッツの死について考え始め今となっては俺の心のしこりとなっていた。

 そんな心境の中、相棒のイフの変化は変わったと感知してからの状態から大して変わっていない。

 何か変わったっところを挙げるとするのなら、この前、風邪を引いた、という事だろう。

 イフは確実に人に近寄っている。

 それがどうなるかはわからないが、武器から着実に遠ざかっている。

 どうしてか、それがおそろしい感じがして、俺は彼女を見るたびに胸が締められるような感覚を覚える。

 だが、彼女の主人として、相棒として、そんなそぶりを見せるわけにもいかず、ただやるせなさだけが毎日にこびり付く様に募っていた。

 彼女が付いて行く準備をすまして戻って来たのは五分ほど後だった。


 「お待たせしました、ご主人様」


 「待ってないよ。うん。じゃあ行こうか」


 「了解っす」


 各々に短く重ねて、俺たちは拠点をあとにした。



 ビスタリア大陸、南部に存在する、ヴェルヴェルゴルフフ森林区域という長ったるい名前の地区に俺たちは馬車に揺られること半日でたどり着いた。

 今回は馬車とはいえど、馬型の魔獣マルヒンが引く馬車だ。

 高速道路の追い越し車線の車並みの速度の移動する。

 その分、揺れも激しく馬車酔いもした。

 俺たち三人は馬車から降りて十分前後はそういう時間として、再集合してから時間を見て俺が言う。


 「今回はこの森の近くにある旅館からの依頼で旅館の敷地に蜂型の魔物、ホビウの巣が二つできているらしい。ホビウはサワムラはわかると思えば、スズメバチの体長が一メートル前後になったと思えば形は想像できるだろう。一応、毒針はあるがデカすぎて回避可能だ。一番気を付けるべきなのは倒した時の戦利品となる巨大なアゴと高速移動だ。それさえ今日つければどうにかなる。目標はそいつらの巣の破壊で、破壊の仕方は須吾と魔法か何かで一思いに圧殺するってのでいいらしい。虫の蜂とは違ってフェロモンっていうのが魔物には存在しないから安心していい。説明は以上。じゃあ、質問があったらわかる範囲で答えるぞ」


 一通りの説明を終えて、イフとサワムラの質問をしばらく待ち、ないことを確認すると、俺はうなずいて、


 「それじゃ、今から下見だけしに行こう。明日が討伐当日だから、、絶対に手は出さないように」


 俺がそう告げると、三人で森の中へと足を運んだ。



 ホビウの巣は十数メートルの巨大なものになっているのが二つと実際に見る異世界ドン引きポイントを下見して、現在はホビウの巣駆除クエストを受けてくれたお礼として貸し切りとなった旅館に仮拠点として宿泊することになり、かなり大きな部屋で俺たちは寛いでいた。


 「明日、マジでアタシ一人で蜂の巣行くんですか?」


 寛いでいた、というのは訂正しよう。

 サワムラの講義を俺は捌いていた。


 「仕方ないだろ、隠密能力がお前ひとりだけなんだから。それに一人で行くからってギルドからもらえる討伐に必要になる特殊な道具類はほとんどお前に回してんだから文句言うなよ」


 「いや、でも、アタシ、虫無理なんですって」


 さすがに涙目になりながら懇願してきたサワムラに言い返すことを失い、俺は最後の手段をとることにした。


 「…実はな、このクエストを達成できたら、報酬に加え、一日だけ露天風呂含め旅館を貸し切りにしてくれるって言われてな」


 「…マジですか」


 「まじ」


 「じゃあ、やるっす」


 サワムラは目の前につるしたニンジンに食らいついて、やる気になったらしく、直ぐに肯定的になった。

 現金な奴め。

 俺はそう思いながらも説得成功にほっと溜息を付いて、足を伸ばしたのだった。


読んでいただきありがとうございます。

次回のヒントです。

次回は○風○回!

では、次回もお楽しみに!

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