第四十五話 暗雲から雨天へ
折り返し地点です。
俺こと吉田英斗は悲しいことに異世界転生を果たし、何でも屋ヴァンヴォリックと共に世界の敵となっているヨコタシュンスケの一味の一人、エミリー・フリッツを打倒することを決意したその矢先、イフが攫われ、サワムラハルコが重傷を負ってしまい、近衛騎士団から取り調べやらを受けたのち、バーズさんと再会を果たし、ヴァンヴォリック、国王直属騎士団、俺の三つ個人と勢力で協力しエミリー・フリッツを倒そうという提案を受け、ヴァンヴォリック、国王直属騎士団、俺の三勢力の協定がむすばれ、その最中、エミリー・フリッツの居場所が判明し、三勢力の共同戦線をもって、エミリー・フリッツ討伐作戦が始まり、過去に街であった少女がエミリー・フリッツであった事とイフがエミリー・フリッツの手によって心まで操られ敵となって再会した事の二つに驚きながらも戦いが始まり、イフを俺とバーズさんとアーノルド・ヴィン・ラハールを中心に構成圧された部隊で倉庫内に、エミリーを鬼町兼弘とを中心に構成された部隊で倉庫外に隔離することが成功し、それぞれが相手専用に練った作戦に嵌めることに成功し、俺はイフの意識に入り込み精神的な操作を断ち切るべくイフの意識へと飛び込んだのだが、一方、エミリー・フリッツと交戦しているヤーヴェンさんとヨハンの策を逆手に取り、ヤーヴェンさんはエミリー・フリッツの一撃を食らってしまう、そして、イフの精神世界に入った俺は黒い繭を見つけ、自分の影と闘い、己の弱さと向き合い、意志を新たに固め、さらに影から勝利を奪い、黒い繭からイフを回収し、イフとの交戦は最終段階へと進むことができ、その一方、ヤーヴェンさんとヨハンと交代するように鬼町がエミリーと交戦を始め、鬼町は上に立つものとして教示を見せつけるようにエミリーにチェックメイト告げるのだった、まる。
倉庫内、イフ交戦組。
最終ラウンド、終盤戦と決めた戦いは単純な戦闘と肉体を操る何かを解明し開放する、この二つを同時並行で行う事だった。
精神はまだ起きたわけではなく、先程、俺を攻撃して来ていたイフの目の輝きはなく死んだ光の無い目を向ける程度の進行度しかなかったが、精神の拘束を解くことができたこともあり、攻撃が効率的なものとなっていた。
俺とバーズさんとアーノルドの三人で効率的になっているものの弱点を付きながら、控えている解読隊として組まれた魔術師たちににイフを調べさせていた。
効率の弱点は無駄だ。
機械的に効率を重視した行動は悪手に弱いのだ。
悪手を罠と判断できないのを利用し、効率的に致命傷にはならないように峰打ちや徒手空拳での攻撃を重ねイフの体力を削ってゆく。
その間も俺はイフに対し、その名前を呼び続けるという行為を繰り返し続ける。
そして変化が訪れた。
攻撃の速度が少しずつ落ちている。
この事実は明確だった。
そして、また呼びかけを繰り返し、速度の減少を示していくイフの攻撃。
繰り返す。
あの翳を殴り倒したように何度も続け、ようやくその時が来た。
「ご主人様?」
イフの瞳に輝きが戻り、俺を呼んだ。
呼ばれ、俺は坂ぶように最後の呼びかけを、相棒の名前を呼んだ。
「イフ!」
その時だった。
ぎゃごん!
倉庫の外壁が突然突き破られ、大量の巨大な影があらわれた。
それは大型のクラスタベアだった。
それがざっと数えただけで200を超え、彼等がイフの精神の操作が解けた瞬間に倉庫を襲うようにと予めエミリーが操作し設定していた罠なのだという事も一瞬であ取る事が出来た。
だが、悟ってもどうしようもない。
入り込んできたクラスタベアは次々に俺とイフだけを分断し、バーズさんとアーノルドを隔て、混戦を迎えてしまった。
形成が大きく変わり、逆境となってしまった俺は本来の呼びかけをやめ、イフを取り押さえることに専念するも、過去に世界を滅ぼしかけた戦歴を持つ悪魔は強く、歯が立たなくなってしまった。
そして、イフの精神も目覚めてから、すべてを思い出し、さらに現状の状況に涙を流し、頸を左右に振りながら悲鳴と叫びを上げた。
「ああああああああああああっ!嫌嫌嫌いやいやいやいやイヤイヤイヤイヤイヤっっっっっっ!!もう誰もぉおおお、あああああああ!」
意味をなさなくなっている叫びに反し、突如として速度を上げるイフの攻撃に俺は成すすべなくダメージを受け、逃げることもできず、防戦一方となってしまった。
だが、俺はあきらめる選択肢は捨てていた。
打開策を探していた。
どうしようもない状況がはじまり、悪化し続ける状況でも諦めるつもりはなかった。
倉庫に空いた穴からどんどんなだれ込むクラスタベア。
クラスタベアの大群を捌き切れず、あの五バーズさんですら苦い表情を浮かべるほど。
そして、俺の防戦一方でイフと闘わなければいけない状態。
何も展開はない。
そんな最中、イフの体当たりが俺に直撃した。
イフの勢いに押されるまま、倉庫を突き抜け、俺はエミリーと交戦する鬼町さんたちの部隊へと吹っ飛ばされて、最悪の事態を迎えてしまったのだった。
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では、次回もお楽しみに!




