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第三十六話 我が家、帰れん

お話回ッ!!

説明不要!!!

 俺こと吉田よしだ英斗エイトは悲しいことに異世界転生を果たし、何でも屋ヴァンヴォリックと共に世界の敵となっているヨコタシュンスケの一味の一人、エミリー・フリッツを打倒することを決意したその矢先、イフが攫われ、サワムラハルコが重傷を負ってしまい、近衛騎士団から取り調べやらを受けたのち、バーズさんと再会を果たし、ヴァンヴォリック、国王直属騎士団、俺の三つ個人と勢力で協力しエミリー・フリッツを倒そうという提案を受けたのだった、まる。



 バーズさんの提案に鬼町きまち兼弘かねひろは静かに答えた。


 「…俺としては嫌だと言いたいが、エミリー・フリッツがこの王都まちに来て、確保に介入した騎士団十数名がお世話になったんだろ?その借りを返したいのは分かるが、いいのか?俺たちは闇組織だ、エミリー・フリッツを潰したいのは同感だが、そっちのメンツはどうするんだ?」


 それに対しバーズさんは答える。


 「確かに十八名、身柄確保に交戦した団員が意識不明の重体となっている。団員の借りを返す為ではない、私が愛するこの王都まちに生きる人のためだ。それにエミリー・フリッツに関連する案件は関わった機関以外はすべて秘密裏のモノとして処理している。少し強引な手口ではあるが情報漏洩をした者はや無負えない状況を除いて、国家反逆罪で禁固刑という形をとっている。そんな手段に投じている時点でメンツなど関係はない」


 その言葉に鬼町は深くため息を吐き、懐から何かを取り出した。

 それはペンだった。

 鬼町はテーブルに置かれた誓約書を雑にとると書き込んだ。


 「報酬や体制に文句は言わねぇが、手を抜いたことをした瞬間に噛み付く事は覚えておけ」


 そう言って机に乱雑に置かれた誓約書を覗くと協定関係を結ぶ団体の欄にヴァンヴォリックの文字があった。


 それにバーズさんは何も言わずに頭を下げた。

 三秒ほど頭を下げ、ふと、頭をあげたバーズさんは俺を見て訊く。


 「エイトくん、君はどうするんだ?考える時間は一応、用意しているが」


 少し気を利かせて考える余裕を用意してくれているというが、俺にはその必要がなかった。

 というか、必要も何も決まっている。

 なんであろうが、機転があればいい。

 俺は何も言わずに鬼町同様に自分の名前だけ署名した。

 これで全員分の署名が取れた。

 その紙を見てバーズさんは言う。


 「いいのかエイト、組織間の署名に個人。相当振り回されることになるぞ」


 それに俺は返す。


 「仲間を気付けたやつなんです。その分は最低限でも償わせないといけませんし、俺のやりたいことの足掛かりになる機会を逃したくはないんです」


 それにバーズさんはニヤリと笑い署名を懐へと仕舞った。


 「では、公式の賛否確認にのっとせてもらおう。ビスタリア王国では公約の賛否を拍手で決める。賛成する者は拍手を、否定するものは拍手をしない。二択の行動を取っていただきたい。それ以外は無効とする。では、問う、この瞬間から協定の関係を結ぶ、これを認めるか?」


 バーズさんはこの場を仕切るように相当と俺とキマチは拍手をし、バーズさんもそれを見て拍手をした。

 そして、バーズさんが拍手をやめた瞬間に俺たちの拍手も止まり、バーズさんは言う。


 「ありがとう。これで私たちは連携を取り合い、エミリー・フリッツを確保する。報酬については後に話すとする。まぁ、悪い様にはしないさ。今日は一旦、帰るといい。今日は我々、国王直属騎士団が王都を警戒態勢を布いてエミリー・フリッツの捜索と奴の行動をできるだけ制限するように尽力を尽くす。そして、翌日の正午にまたここに集まって、作戦やらのもろもろの話をする。ヴァンヴォリックはヨハン・ラウドとアーノルド・ヴィン・ラハールの二人もここに来てもらいたい」


 そして、各々に頷き、この場は終いとなった。



 その帰り、自宅について衝撃的なものを見た。

 それは我が家の周囲にグルグルにまかれた王国の紋章が着いたテープの様なもの。

 それが規制線だということはすぐわかり、窓を除くと数人の兵士がまだ操作をしていた。

 一応、昨日は操作の邪魔をしてはいけないと宿を借りたのだが、まだ続いているのかと俺はショックを受けた。

 どうしようもない。

 そう思いながら、俺はまた宿を借りることにした。



 宿に泊まり、その夜、俺は夢を見た。

 いつも見ている後悔の夢。

 変えられない過去の夢だ。

 何年経っても超えられない壁に俺は自分の弱さを感じる。

 だが、今回の夢はちがった。

 夢ではいつも動けなかった俺は今回、動くことができた。

 いつもより速く走り出せた。

 そして、友人の手を掴むことができた。

 だが、その感触はなく、友人に触れた瞬間、掴んだところから光が放たれ、俺は目を覚ます。

 目を開くと、もう朝になっており、閉められたカーテンから光が通り抜けているのが目に入る。

 その光が未来の道筋のように見えて、俺は少し気分が軽くなった。

 帰ることが出来た夢の世界でのできごと。

 罪は消えずとも、今を変えることはできる。

 その意思をもって、俺は前に進むことを決めた。

読んでいただきありがとうございます。

大勢で強力な個人と闘うのは割とロマンに感じる展開だと個人的に思っています。

次回もお話回です!

では、次回もお楽しみに!

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