第43話 ナナはどこに?
「待って!ちょっと、本当にお願いだから待って!」
ヒカルの周りで畏まっているくノ一(おそらく貴族の娘)達に懇願する。
ヒカルの方身分が高いので懇願するのはどうかと思うが、前世が日本人でただの高校生だったヒカルはとっさに地が出てしまう。
「ヒカル様どうかそのような事を仰らないで下さい。私達はヒカル様の奴隷なのですから。」
ヒカルはもう何を言ってもダメだと諦めた。
「奴隷って········」
「はい。私達はヒカル様の肉奴隷です。」
「マジ?」
「はい、私達はナナ様からヒカル様へのプレゼントになります。」
「··········そうなんだ。」
「はい。」
「あ、ナナは?ナナは何処にいるのか知ってる?」
「ナナ様は寝室にてお待ちしています。」
「え、なんで?さっきまでの騒動は何だったの?」
「そ、それは···」
「全部ナナの仕業なんだ。」
「申し訳ありません。」
「いや、なんで君たちが謝るの?全部ナナのせいだからね。気にしないでいいから。」
「ありがとうございます。」
「で、俺はどうしてもみんなを選ばないと駄目なんだね。だけど、どうしてか理由が知りたいから、ナナをすぐに連れて来てくれないかな。」
「ヒカル様、ナナ様からはヒカル様が選び終わるまで会うことはしないと······」
「じゃあ、俺は帰るね。ナナには当分会いたくないって伝えてくれ。」
「ヒカル様、お待ちください。このままでは私達が····いえ、私達だけなら良いのですが、家族にまでナナ様から罰が····」
ムッとするヒカル。
「なんてやつだ。そんな酷い女神だとは思わなかった!」
「え?女神?」
ヒカルは慌て訂正する。
「あ、いや、ナナね。なんて酷いな、なんて。」
冷たい風が吹いた。
「じゃあ、肉奴隷達に命令する。」
ヒカルは言いなれない単語を口にするが、肉奴隷の部分がちょっとあやふやだっ。
「君たちは、すぐに俺の元にナナを連れてきてくれ。これはナナの夫になる予定の命令だから、ナナより偉くなる予定の俺の命令をすぐに実行してくだ····れ。」
何だかわからない言い訳を作り命令を下すヒカルだが、やはりまだ貴族社会に慣れない元高校さんねん男子だった。
しかし、命令を受けたくノ一達は、一斉に姿を消しヒカルは一人取り残された。
「はぁ、本当に勘弁して欲しいよ。」
ヒカルはそのまま芝生の上に大の字に寝転んだ。
「ぐすっ、日本に帰りたい。」
久々日本が恋しくなったヒカルだった。
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久々の更新になります。読んでもらえたら幸いです。
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