第13話 いよいよ能力テスト2
2019年2月5日に改定と修正をしました。
いよいよ能力テストだが………
実際、どんなテストをするのか俺もナナも知らない。
「なぁ、ナナ。どんなテストするのか本当に知らないの?」
「ヒカルは、女神である私が色々な物事を知ってるとでも思っているの?」
「あ、いや一応確認してみただけだから。」
「私は今、人に転生して前世の女神としての知識や能力はそのままですけど、何でもは知りません。知っている事だけですわ。」
「うん?あれ、今何か既視感が………」
「とにかくテストが始まればわかる事ですわ。ヒカルは何を心配してるのかしら。」
「いや、うん、心配って言うか何とか言うか………」
「ぐちぐちと腐った女の子みたいですわよ、今のヒカルは。」
「ごめん。」
そんな話をナナとしていたら、周りから色んな話が聴こえてきた。
「なぁ、能力テストって何をするんだろう。」
「いや、俺も知らない。」
「私、大丈夫かな。」
「ただのクラスを振り分けテストでしょう?別に成績が悪くても私はあまり気にしないけど。」
ここ王国立学園は、国の決まりで、どんに貧乏な平民でも例え王子や王女でも、みんな平等にこの学園に通わなくてはならない。
代々の国王の考えは、国民の学力向上が国に繁栄をもたらす。と言う考えの元、かなり昔からこの学園が存在する。だから例え王公貴族でもただの平民でも学園内は絶対の平等で守られており、上級貴族だからと言って平民や下級貴族などを苛めたり、貴族の特権をいかしてその生徒の家族等の生活を奪い取る行為は、学園外でもここの生徒である限り、絶対の規則であった。
「ここの学園制度は優秀だなぁ。」
先ほどの事が明るみになった場合、それが貴族だと良くて爵位降格、悪い場合は一族みんな爵位剥奪の上全財産没収、下手をしたら死刑とかなり厳しい。
「しかし、みんなが平等ってのは逆に別の問題がありそうだが、さすがは優秀な国王だ。」
基本的には平等だが、学力や能力がよければ、例え平民でも将来待遇のいい職につけるし、国王から認められれば、貴族なる事もある。
「いや~、要は実力主義って事だよね。がんばり次第で貴族にもなれるなんて、この国の子供達はみんな優秀なのがよくわかるよ。」
「ヒカル、さっきから何を1人でブツブツ言ってるのかしら?」
「いや、これを読んでくれている方々に少しこの学園の説明をね。」
「……………ヒカル、大丈夫?」
「あ、今可愛そうな子を見る目をしたね。」
「それより早く行きましょう。」
先輩達や先生達の案内で、教室のような場所にきている。
「ここは何をする場所なんだろう?」
「ヒカル、さっき先生の話を聞いてなかったの。」
「あれ?うん。聞いてなかった。」
「まったく。最初はここで魔力測定と属性検査をするようですわ。」
「それって、ナナはどうするの?」
「私は自重無しの本気の能力と属性をそのまま見てもらいますけど、ヒカルもそうでしょう?」
「ナナがそれでいいなら僕もそうするよ。どうせ学力テストで半分バレてるはずだし。」
「ヒカル、あなたの出番みたいですわ。」
俺は、列に並びながらも、反対に向いてナナと話をしていたので、自分の順番だとはわからなかった。
「あ、本当だ。」
振り向いて前を見たら、机の上に不思議な長方形の綺麗な石板があった。
「では、こちらの石板に両手を置いて魔力を流して下さい。ただし、魔力を流す時は一瞬だけでいいですが、全力でお願いします。」
「わかりました。…………こうですか。」
一応確認の為に聞いてみた。
「はい、その状態で一瞬だけ魔力を全力で流して下さい。」
では、どんな数値が出るかな。
そして、言われた通り一瞬だけ魔力を全力で石板に流す。
しかし、なぜかナナがニヤニヤしてるのが気になる。と思った瞬間!
バリッーーーーーーン!
両手の下の石板が粉々になったのですが、これは?
「あのう、これでいいんですよね。」
「し、信じられん。」
「先生、こんな事あるのですか?」
なぜか、先生?と先輩が驚いている。
少しした後、隣の机の上にある羽ペンが勝手に動きだし、何かを書いていた。
「せ、先生これって…………」
「何かの間違いでは、………」
「君、もう一度検査をするから少し待っててくれるか。」
「はい、いいですけど。一体何があったのですか?」
「今、君を測定しようとした石板は、いくら魔力が多くても、一瞬魔力を流したくらいじゃ壊れる代物ではないのだ。これから、もっと上位の魔力等を調べられる石板を持ってくるから少し待っててくれないか。」
「はい。」
先生は半分興奮しながら走って教室を出ていったが………先生、廊下は走ってはいけません。
「ナナ、なんか知ってたような顔をしてたよね。ニヤニヤして。まるで悪役令嬢のようだったよ。」
「あ、酷いですわ。悪役令嬢ですって?ヒカルは私をそんな目で見てたのですね。」
いや、だってナナは絶対に知ってたはずだ。じゃなければ、あんなニヤついた顔なんかしないはずだ。
「ナナ、後でじっくりとゆっくりと話をしよう。」
「嫌ですわ。」
おっと、意外な答えが帰って来た。
「ナナ、覚えとけよ。」
「掛け算の九九をですか?」
チッ、ナナめ!
「まぁ、時間はこれからいくらでもあるからいいか。」
しばらく待っても先生が戻ってこない。
「先生遅いですね。」
先輩に話をかけてみた。
「え?あ、そうね。どうしたのかな。」
それから30分も待たされ、ようやく先生達がぞろぞろと戻ってきた。…………先生達?
ヒカル・フォン・アサヒ
種族 人間
年齢 7歳
職業 学生
レベル 999
HP **********
MP **********
魔法属性
火・水・風・地・闇・白・*・*
スキル 剣術LV7・体術LV7・召喚・縮地・瞬間移動・転移
ユニークスキル ****・*****・****
称号 異世界からの勇者・女神様の夫・魔王の友達
加護 魔法神女神ナナの加護
「なんだこれ!何から何まで突っ込み処満載でしょう?ねぇ、ナナ!レベルなんてカンストしてるし、女神様の夫とか称号に必要なの?」
「ヒカル、落ち着いて。称号はみんなには見えないから大丈夫ですわ。」
「称号だけなんだ。」
レベルとかスキルは普通あんな数値にはならないでしょう?
俺は7歳の設定なのに。
このあとが大変そうだ。
最後まで読んで頂き、本当にありがとうございます。
すみません。能力テスト編がなかなか終わらなくて。




