選手権 県大会
遅くなりすみません。
地区大会を優勝し、よいよ選手権 県大会が始まった。
「今からミーティングを始める。まず、健吾をディフェンスからフォワードに正式に移す。初戦の相手は西福岡だ。西福岡の選手は体格が大きい。体でぶつかればお前達でも吹き飛ばされるかもしれない。だから、いつも海斗がしているように基本ワンタッチプレイ、ディフェンスは危ないと思ったら健吾に向かってロングキックしろ。中盤組は海斗の指示に従え。この試合、俺達は地区代表で来ている。地区大会で俺達に負けたヤツらの為にも、この試合に絶対に勝つぞ!」
「「「「「「「「「おう!」」」」」」」」」
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試合が始まりはや5分。もともとディフェンスをしていた健吾はボールを奪う力が強く、ロングキックを相手に取られても直ぐに取り返してゴールを決めていた。後半になって、相手もロングキックの対策をしてきたが、前半に大量得点で心が折れたのか、ほとんど意味がなかった。
試合結果
ハルマーレ福岡VS西福岡
4 対 0
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県大会を勝ち進んでいった俺達はついに決勝で福岡のJユース、アバランス福岡と試合することになった。
「いいか。相手はJユース。確実にお前らより上手い。ただ、お前らが負けてないものがる。なんだか分かるか?……気持ちだ!絶対に勝つという意思は絶対にお前達の役に立つ。気持ちで負けるな!いいな!」
「「「「「「「「「はい!」」」」」」」」」
試合が始まった。
俺達は相手の圧倒的な技術と体力になすすべもなかった。あいつ以外は。
「先輩!パス!」
あいつの技は、アバランス福岡相手にも通用していた。年下のあいつが諦めてない。だから、俺達が諦めてはいけないと必死に戦っていた。試合は7対1で負けた。点を決めたのは海斗だ。あいつは知らないかもしれないがこのチームは6年はこの選手権が引退試合になる。俺達の小学サッカー生活は終わった。でも、あいつがキャプテンで良かったと思っていた。つい先ほどまでは。
「先輩ドンマイ!もともと勝てるような相手じゃなかったんです。だから、先輩も元気だして! 次の冬の大会では相手に成長した姿を見せてやりましょう!」
あいつは、泣いてる俺たちを慰めようとして言ったんだろう。俺たちに次はないということを知らないことは分かっていても俺には我慢すること
ができなかった。
「ふざけんな!なんだよ、もともと勝てるような相手じゃなかったって。少なくとも俺は勝つつもりで頑張った!なのにお前は……なんでそんなこと言うんだよ!俺達はこの試合が引退試合だったんだよ!次はねぇんだよ!だいたいなんでお前がキャプテンなんだよ!1年のくせに一丁前に指示出しやがって!お前がいなかったら、こんなにボコボコに相手チームにやられてこんな思いすることもなかったのに……」
「おい!お前何言ってんだよ!俺達は海斗のおかげてここまで来れたんだぞ!それに、負けたのだって俺たちのせいだ!あいつは俺達がこの選手権が終わり次第引退することを知らなかったんだぞ!」
「でも、でも納得いかねぇ!」
「おっおいちょっと待てよ!はぁ、すまねぇな。あいつも悪気があって言ったわけじゃねぇんだ。少なくとも俺は、お前がキャプテンで良かったと思う。来年の選手権でアバランス福岡を打ち破ってくれよ。必ず応援しに行くからな。」
「はいっ。それど、ずみまぜんでしだ。何も知らずに無責任なごと言っで……。」
そうだよな…多感な時期に俺みたいな1年になったばかりのやつが指示とか出してたらそりゃこうなるよな。
「さっきも言ったが、俺はお前がキャプテンで良かったと思う。さっきのことぐらいでキャプテンを辞退するなよ。今度は今の5年を引き連れてアバランス福岡を倒すお前の姿を俺に見せてくれ。」
「ばかりましたっ!」
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「おい!」
「なんですか?」
「さっきはすまねぇな。カッとなってあんなこと言ってしまって。俺も、お前がキャプテンで良かったと思ってるよ。今まで俺たちに夢を見させてくれてありがとな。」
「こちらこそ、さっきはすみませんでした。先輩の気持ち、何も考えていませんでした。」
「行くぞ。もうすぐ、打ち上げの時間だ。」
「はい!」
次回もお楽しみに




