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第一幕 {プロローグ4}

そして毎回のごとく亀更新!

皆さんお待たせしましたー!え?待ってない?

知るか!もうどうでもいいんだ!とりあえず書きたいときに書くんだよっ!


すみません…調子に乗りました。


今回は厨二展開ですよん。

後皆さんお待ちかねの戦闘シーン!


今回も少ないですがどうぞお楽しみくださいませー


以下どうでもいい話飛ばしてくださっても良いですよ。





先日のこと

私の家にゴキブリが出たわけなのですが、どうもそのゴキブリの様子がおかしい。

あっちへちょろちょろ。こっちへちょろちょろ。

何か探し物をしているようではありませんか。

何ですかこいつ。と思いつつ近寄ってみると

なんだか目と目があった気がするんですよね。

しかもじーっと何かを訴えかけるようにこちらを見てくる。

え?なにこのゴキブリ愛嬌があってかわいいじゃない。


なんて思うわけも無く持っていたペットボトルで叩いてやったわけですよ。


しかし横に振ったためかゴキブリは無傷のままぶっ飛んでいったわけです。

閉まった殺し損ねたと思い追いかけて近づくとまた何かを探しているようなんです

おっかしいなこいつ。

頭悪いのかなと思って、しゃがんで目線を合わせて詳しく観察したわけなのです。


そうすると急に何かを見つけたかのように、カサカサと耳障りな音を響かせ、その油で染まった汚らしい体を地面に這わし、こちらに突進してくる


う、うわー!?といいながらとっさに振るった手でそのゴキブリを潰しましたとさ


響いた音は気色悪かったです。

今年初めてあそこまで不快な思いをしました。



俺たちが入った森の中は恐ろしいほどに虫が多い。

でっかい蜂のような虫にゴキブリに角を足したような虫、カブトムシに蝶の羽を足したような虫その他いろいろ。

異世界の森には奇妙奇天烈な虫がたくさんでウンザリさせられるぜまったく。

まぁ、異世界の常識で言うとこれが普通なんだろうけどね。


「春臣の世界には虫がいなかったのかい?」


「いや、そんなことは無いけどさ…なんていうか見たこと無いような虫ばっかりでね。」


「なるほど、けど僕たちは比較的見たことある虫ばっかりだよ」


エリックはそういいながら先ほどのカブトムシもどきを捕まえて見せてくる。

自慢じゃあないが俺は虫が嫌いなんだよ。

子供の頃カブトムシのお腹の部分を見て絶望した記憶はなかなか忘れられそうに無いね。

さらにそのカブトムシは爺ちゃんに踏まれ無残な…そう、ゴキブリと変わらない姿になってしまったんだ。


予断だがこの世にはよく観察すると気持ち悪いものが多い気がするんだ。

これも子供の頃の話なのだが、俺は苺が好きでよくデザートに食べていた。

ふと、苺を自分で育てることはできないのかと思い立ったんだ。

そこで苺の表面についている粒々を見つけ、始めて意識したときじっくりとその粒を観察してみた。


もしかしてこれが苺の種なのだろうかと、そのときはワクワクしたものだ。

なんていったって苺の自家栽培の夢がすぐそこに迫っていたのだから…

そうしてみているうちに俺は新しい発見をした。

なんとその苺うっすらと体毛らしきものが生えているではないか、俺はすぐにその苺の凶悪さに気づいたね。

あれは悪魔の実だと。

苺はきっと人をその味で虜にし、表面についている種で体を乗っ取り世界征服をたくらんでいる。

今思えば馬鹿らしいことではあるがそのときは無性に怖くなってそれ以来苺を食べていない。


「ほら、このウンテカボルボクトルメコなんて子供たちの人気を独り占めしている虫さ。

ここに付いてる角の大きさとか形、それからこの羽の模様で無視の価値が変わるんだよ。

このウンテカボルボクトルメコなんて…」


「え?なに?ウンテカ、なに?」


「え?ウンテカボルボクトルメコだよ。」


「え?ウンテカ、なに、ネコ?」


「違う違う、ウンテカボルボクトルメコさ。」


「なるほど。で、そのウンコガデトルガナネコがどうしたの?」


「君って意外と…」


すごく残念な人を見る目で俺を見るエリック。

失礼な、そんな虫地球にはいなかったんだから仕方ないじゃないか。


「なにさ、エリック。」


「いや、何でも…」


「ささ、どうぞ続けて続けて」


「いや、このウンテカボルボクトルメコは結構な値が付くかもしれないって話さ

この角何だけど無骨だけどしっかりと太くて硬い色も綺麗な黒だしね。

羽は蝶のような文様で優美さにあふれているし、結構いいウンテカボルボクトルメコだね。」


「へー、そりゃすごいウンコガデトルガナネコだ。」


「もうそれでいいよ…」


すごくあきれた感じで答えたエリックはウンテカを元いた場所に戻して先に進んでしまう。

いい値が付くらしいが虫かごを持ってないので捕まえて帰ることをあきらめてエリックに続く。




あれから少し進むとエリックが急にしゃがむように言ってきた。

見るとウサギを少し大きくして角をつけたような動物がいた。

ハムハムと草をかじっているその姿は角さえなければ少しでかいけど愛嬌のある姿なのかもしれない。


「静かに。あれはラビット族の一角ラビットという魔物だよ。

強さ的には戦い方さえわかってればそんなに強くないんだけど、あの角に刺されたら結構なダメージだからね。」


大きさ的に言えば中型犬ほどだがそこそこ危険な魔物らしい。


「ここから先は魔物が多いから気をつけて進もう。

とりあえずあのラビットを狩ってからだね。」


「了解した。エリック、作戦を。」


「一角ラビットは魔力を感知することができないからここで魔法の準備を」


「エリック、そうは言っても俺はまだ魔力の固まり飛ばしてぶつけるくいしかできないけど」


「十分さ、あれだけの魔力密度なら一撃でノックアウトさ」


「まぁ、とりあえずやってみるよ」


ゆっくりと指先に魔力を溜める。

次第に視覚できるほどまでに魔力の密度が濃くなってくる。

大きくなっていくのをしっかりと凝縮しながら写真とか絵でしか見たことの無い銃弾のような形に変えていく。

十分集まったところで指先を一角ラビットのほうに向ける。


魔力の銃弾はドンッという音と共にまっすぐ一角ラビットのほうに飛ぶが少し外れたようで近くの木に当たる。

どうやら頭をかすったようで、そこには頭に真っ赤なお花を咲かせた一角ラビットの姿が…


瞬間。

ガリガリといった音と共に大きな魔力による侵食が始まった。

球体状に大きくなる魔力は爆発のようで周りにある木々や草花を削り次第に小さくなる。

小さな点になり収まったと思った次の瞬間、俺は意識を失った。




目が覚めるとそこは茂みの中だった。

近くにエリックの姿は無い。

ゆっくり起き上がると体のところどころに鈍い痛みやキリキリした痛みが体を駆け巡る。

ふと横を見てみると木の根元にエリックが転がっていた。

どうやら俺と同じように気を失っているようだ。


体を確認してみると痣と切り傷や擦り傷などが体のそこら辺にあった。

いまいち状況がつかめないままとりあえずエリックを起こす。


「おーい、エリック大丈夫かー?」


「う、うぅ…」


頬を抓ったり叩いたりしてみるが中々起きない。

このままだとエリックの頬が大変なことになるので、とりあえず周りを散策してみる。


少し前へと進んでみると小規模なクレーターを発見。

そのクレーターの少し横に一角ラビットかもしれない残骸が…

どうやらこのクレーターは先ほどできたものでどうやら俺の魔力の銃弾が原因のようだった。


なんという威力、高々魔力を凝縮しただけなのに…

やっぱりこれ起こられるのかな?

とりあえずエリックが起きないことにはどうしようもないな、この状態。

とりあえずエリックが起きるまでの間、隣に戻り座り込んで魔法の勉強でもしながら待つことにする。

大体一時間ほどした頃だろうか、ついつい森の静かな雰囲気に当てられてしまって睡魔が襲いかかってきた頃。


目の前に小さな黒猫がやってきましたとさ。


その黒猫を見ていると明らかに衰弱しているようだったので、何か食べるものでもと思ったのだが特にそんなものは持っていなかった。

よくよく考えてみると水くらいはあるのであげようと思い手に水をたらしネコのほうに向けてみる。

何の警戒心も無く近づいてきた黒猫はゆっくりとその水をペロペロ飲み始めた。

憂い奴、憂い奴と思いつつその猫をなでながら観察していると、今度は目の前に大きな熊さんがいるではありませんか。


さぁ大変なんていっている間も無く熊がこちらに襲い掛かってきた。

とっさに猫をつかんで横の茂みに投げ込んだ瞬間、熊が横に凪いだ手が体に当たる。

が、しかしその前に体に張った魔力の塊がそれを防ぐ。

それでも押し殺しきれなかった衝撃が体を襲い、気づいたときには体が地面に転がっていた。


即座の判断で魔力の塊を一気に放出して体を覆ったのが功を奏したのか目立った外傷は無い。

だが、熊の攻撃はそれだけで終わらずこちらに向かって突進してくる。

先ほどの魔力の銃弾を思い出したが、そんなに熊が待ってくれるとも思えない上に一気に魔力を形成すると加減ができずエリックや猫を巻き込みかねない。

そうして判断を遅らせてしまったゆえに熊が目前までに迫る。


またもや魔力の塊を盾にするがやはり吹き飛ばされて転がされる。


「くっそー、痛い!痛い!こっちは現代っ子なんだぞ!痛いのに離れてないんだからマジ勘弁」


悪態を付いてみるものの熊はこちらを睨み殺気のようなものを放っている。

テレビでは目にする熊。

当たり前のようにその存在を知ってはいたが、いざ目の前にするとその存在感のなんと強大なことか。

まるで勝てる気はしないがここで負けると自分の気持ちは蝋燭の火を消すような簡単さで失われてしまう。


またもや芸も無く熊はこちらに突進してくる。

自分の体がこんなにも柔な作りをしていると思い知らされるほどに言うことを聞かず這いつくばったままだ。

思えば負け続けの人生だ。


学校でもそうだ。

テストがあれば友達と点数を競い合い負ける。

禄に勉強をしたわけでもないのでしょうがない。負けても良いじゃないか。

勉強がなんだ。成績がなんだ。

才能さえあれば俺だってどんなことでもやれる。

才能がないからある奴に負けても仕方ない。

勝てないものは勝てないであきらめて次のことをやろう。

そうやって言い訳を重ねてきた。

しかし本当は負けたくないし、勝ちたい。

当たり前だ負けて嬉しいわけがないし、勝てなくて悔しくないわけが無い。


異世界に来て魔法に対して大きな才能があると知っても所詮このように地面に転がるだけ。

強大な相手に立ち向かうこともできない。

以前と変わらずのまま。

負け続けの人生。


ただ、今回は命がかかっているという話。


何時から負け犬根性が染み付いたんだろう。

幼稚園でかけっこに勝てなくて泣いていたあの自分はどこにいったんだろう。

小学校の時喧嘩でボロ雑巾にされてまで数人に殴りかかっていった自分はどこにいったんだろう。


走馬灯のように頭の中をぐるぐると駆け巡っていく。


負け続けの人生。

好きで負けてきたわけじゃないけれど

好きで諦めていたわけじゃないけれど


けれども


いくら負けてたってここで負けていい理由にはならないと思うんだ。


そう思った瞬間消えかけていた命の灯火に火がついた。

何かないか、今ここで危機を脱する方法が何か…


そこで思い出した魔法書に書いてあった一文。


ここに記されている理論はあくまで理論である。

魔法とは理論、理屈を覆すような信じられない力が隠されている。


魔法とは想像である。そして、それは創造である。


誰の本だったかは知らないけれどその言葉はかっこよく思えた。


「魔法とは想像である…」


熊が目の前に迫る。

獰猛な牙をむき出しにしてそこから欲望の塊を主張するような汚い涎がたれている。

その熊の目は獲物を目前にし、その味を想像し期待の色をしている。


「そして、それは創造であるっ!!」


想像するはその欲望に対し罰を執行する剣。

創造するは何者にも負けぬ鋼の剣。


次の瞬間そこには様々な方向から綺麗で神聖な白光の剣により串刺しになっている熊の姿だった。




最後まで読んでいただきありがとうございましたー。

感想、誤字、脱字。批評などなどいくらでもくださいね。

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