運命と真実~芸術の奇跡~
あるプレーに芸術を求めてしまうテニス選手。勝てなくなり挫折してしまうそこに一つのメールがその相手は、中高の男友達だった。そして一緒に遊ぶことになり遊んでいると彼に違和感を感じた・・・
運命と真実~偶然の奇跡~
僕は、西城正人。十八歳のテニス選手だ。世間では、少し有名であるいや有名だったと言った方が正しいかもしれない。最近めっきり試合に勝てなくなってしまった。
トレーナーに聞いた所そうしてもどうしても芸術つまり綺麗さを求めてしまうらしい。何度も練習し癖を直そうとしたが、長い年月をかけて染みついた癖は直せなかった。
僕は、挫折してしまい、テニスチームを抜けてしまった。
それから少し経ったある日、チームを止めてからも続けていた壁打ちを終え、家で最近推しているアイドルのライブ映像を見ていた。するとスマホが鳴った。画面を見ると『空』と表示されていた。中学、高校と友達の石原空だ。名前は女の子らしいが僕の男友達だ。僕が大学生、テニス選手になってからはあまり連絡をとっていなかったが、今日久しぶりにLINEがきたのだった。
石原空は、中高の同級生で親友と呼べる存在だった。放課後、どっちかの家で集まりゲームをしたり公園でテニスの練習をしたりしていた。
しかし大学そして選手になってからは、あまり連絡をとっていなかったが久しぶりのLINEだ。
LINEの内容は、『週末、遊ばない?』という内容だった。いつもなら「テニスの練習があるから無理」と断るのだが、今はテニスチームを止めていたので「OK」と送った。
当日、空とLINEで連絡を取り合いながら待ち合わせ場所へ向かった。
待ち合わせ場所に着くともう空が着いていた。空の服は少し変だった。ピンク色の肩だしの服に空色のパンツと少し女の子っぽい服装をしていた。しかし中高の時も少し可愛い物を好む事があったのであまり気にしなかった。
僕は、空に「ごめん、待った?」と聞くと、笑顔で「私も今来た
ところだよ」と答えてくれた。しばらく会わない間に空はとても綺麗になっていた。
それから二人でご飯を食べ、ショッピングモールへ行った。ショッピングモールで楽しんでいる時も少し違和感を感じた。ゲーセンで遊んでいる時、僕がアニメキャラのフィギアのクレーンゲームをやっていて、ふと空を見ると、かわいいぬいぐるみのクレーンゲームをしていた。少し不思議に感じたが、男の人がぬいぐるみを持っている人もいるので気にせずそのまま過ごした。
今日は「」のCDの発売日だ。そのため僕はCDを買うために空とショッピングモール内にあるCD屋へ向かった。そしてCD屋で「」のCDを手に取り「この歌を歌っているアイドルが僕の推しなんだ。」そう言いながら空を見ると、空は顔を紅く染め嬉しいような恥ずかしいような顔をしていた。そして「あ、ごめん。用事を思い出したから先に帰るね。」といい、駅の方へ走って行ってしまった。
数日後、スマホを見ると空から「テニスの練習見せて」とLINEがきていた。僕は、「チームは抜けたから、公園で壁打ちぐらいしか見せられないけど」と送ると、「OK」と返ってきた。
待ち合わせ場所の駅に向かうとスポーツウェアを来た空が」こちらに手を振っていた。
「お~い正人」と声を上げていた。僕は空の元へ行き「なんでスポーツウェア着て来たの?」聞くと「久しぶりにテニス一緒にしたいと思って」と言った。
二人で公園で許可を取り壁打ちを始めた。
少し時間が経つと空が「何でチームをやめたの?」と尋ねてきた。僕は、「見て分かると思うけど僕はプレーに芸術を求めてしまう。気づいた時には、もう遅かった。もう体に染みついて直せなかった。」と作り笑いをして答えた。
すると空は、真剣な声になり「正人は、それでいいの?」と尋ねてきた。空の顔を見ると凄く真剣な顔をしていた。
僕は、「よくはないけど…」と答えた。
「ならどうしてチームを抜けたの?」と声色を変えずに聞いてきた。
僕は、泣きながら答えた。「怖かったんだ。このままプレーが直らないのが」
それを聞いた空は、少し優しい声になり「僕は、芸術性が低くても一生懸命頑張っている人のプレーはかっこいいとおもうな~」と言った。
そして「正人も大丈夫。絶対にまた上手くプレー出来る。」だから「チームに戻る覚悟を、決めて」と真剣だけど優しい声と顔で言ってきた。
僕は、涙を拭い「分かった。チームに戻る。」と決意の籠った声で答えた。
答えると彼は、「僕も覚悟をきめないと!」と言い空が近づいて来て「これからのテニスのプレーがうまくいくおまじないしてあげる♪」とウィンクし唇を近づけて来た。
僕が動揺している間に彼は僕にキスをした。
そして「僕と。いや私と付き合って!」と、とびっきりの笑顔で言ってきた。
僕は、少し冷静になり、「ぼ、僕たち同性だから悪いけどぼ、僕は、BLに興味はな、ないから無理」と答えた。
すると彼は頬を膨らませ「まだ気づかないの?私、女の子だよと笑顔で衝撃の真実を話した。
僕は、驚いて口を開いたまま固まった。
そんな状態の僕を見て彼女は、「明日空いてるでしょ!私が女の子だってこと証明してあげる!」と言い集合場所と時間を伝え帰って行った。
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私の名前は、石原空。家に帰り、自室へ行き布団へと飛びこみ今日の事を思いだしていた。「流れでキスしちゃった~」と頬を赤らめ枕を手で掴み足をバタバタさせた。
火照り冷まし布団からクローゼットへ向かい「サプライズをもう一つ」と小声で言い一着、服を取り出した。
次の日、伝えられた待ち合わせ場所へ行きスマホをいじりながら空を待っていると向こうから女の人がこちらに向かって走って来た。
僕は、空が来たと思い移動する準備をした。
しかしそこには驚きの人物がいた。
そこに来たのは、推しのモデル「SIZUKU」だった。服装は、モデルらしく今流行りの薄ピンクのワンピースを身にまとっている。
そこに推しがいる事にも驚いたが、それ以上に驚いた事が…
「正人お待たせ~」SIZUKUが僕の名前を呼んだ。
僕は驚きながらSIZUKUに「人違いです」と言った。
そうすると彼女は、「昨日の今日でもう忘れたの?しかも私たち中高の同級生じゃん!」と見覚えのある笑顔をしていた。
僕は、思わず聞き返した。「もしかして空か?」
そうするとSIZUKUは、「正解♪空ちゃんで~す」と凄く明るい声で教えてくれた。
そして、ここじゃ話しづらいからとここから近い僕の家に行きたいと言ったので僕は彼女を僕の部屋に連れていた。僕はベット、空は椅子に座った。僕は話し始めた。「一日経って僕の頭が整理出来始めているから昨日の復習からさせて」とお願いした。すると彼女は、心良くOKしてくれたので昨日の出来事の確認から話し始めた。
空は笑顔で「うん!合ってるよ」と答えた。次に「空は、モデルをやっていてそれが僕が推してたSIZUKで当ってる?」聞くと空は、「正解~♪」と笑顔で答えた。
そして「っと言う事で証明してますか~」と言い、立ち上がり説明を始めた。「証明する方法は、シンプル。今日一日二人で生活して正人が、私にドキドキしたら一ポイント♪そのポイントを五ポイント貯めたら証明成功です!」僕は、心の中で「だから待ち合わせ時間が朝早くの九時だったのか」と突っ込んだ。そんな事を考えていると、僕にニコニコしながら「良いね♪」と笑顔を向けて来た。
僕はその可愛い笑顔の破壊力にやられ「う、うん」と言ってしまった。
その時、彼女は、ニヤニヤして、「一ポイント♪」と嬉しそうに言った。
ドキドキポイント1ポイント、残りポイント4ポイント
まだ朝早い時間帯だったのでこの辺で店揃えがいいと有名なショッピングモールへ向かった。すると急に空が腕を掴んで来た。驚いていると、空はいたずらっ子のような声で「言い忘れていたけど五ポイント超えたら私と付き合ってもらうから♪」と言った。
「!・・・」
僕は、驚いて声も出なかった。がドキドキしてしまったのは、確かだった。それを、見透かしたのか空は「一ポイントゲット♪」と言った。
空が服が欲しいと言ったので服屋へ行った。
空は色々な形や色のワンピースを選んで僕に「試着するから評価してと言った。試着室前で待っているとカーテンが開き薄いピンクのワンピースに身を包んだ空が出て来た。「どお?」と聞いてきたので「いいんじゃない」と答えたが、その反応を見た空はあまり嬉しそうな表情をせずカーテンを閉めた。その後着るものを変え何回か同じやり取りが続いた。そして五回目ぐらいに空色のワンピースを着て同じように「どぉ?」と聞いてきたが僕は声を出す事が出来なかった。なぜなら素敵すぎたからだ。
その表情を見た空は「これにしょう。店員さんこれ下さい来て帰ります。」お会計に向かう途中にこっちに振り向き「一ポイントゲット」と言った。
次にショッピングモールに隣接している映画館に着きました。
席は、一応デート中なのでカップルシートを取りスクリーン5に移動した。今回見る映画は『ゾンビ&ゴースト』というホラー映画だ。
そして、映画を見ながらポップコーンを食べようと手を伸ばすと柔らかいものに当たった。それは、空の手だった。
そのまま、映画を見ていると怖いシーンが流れた。そのシーンにも驚いたがいつもと違う感覚があった。
腕を引っ張られた感覚がした。引っ張られた方を見ると涙を浮かべ目を瞑っている空がいた。このシーンが怖かったのだろう少し震えて居る様に見えた。
僕の心臓は、すごくバクバクしていた。決して怖いシーンのせいではない。
原因は、空だ。ポップコーン食べる時、手が 当たったり怖くて腕にしがみついて来たせいで顔がすごく近い。怖がってる姿がとても可愛かった。僕は、映画が終わるまでドキドキしていた。
映画が終わるとようやく空が離れてくれた。しかしそんなすぐ冷静になれず顔が赤いままだった。そうすると空は「一ポイント!」と嬉しそうに言っていた。
そして次は、ゲームセンターに行った。色々なゲームをしながら回っていると彼女が「このぬいぐるみ欲しい~」と甘えた声で言って来た。やってみるといつもぬいぐるみより難しいフィギュアを取るためにプレイしてるからか案外簡単に取れた。ぬいぐるみを渡すとすごく嬉しそうにしてくれた。その笑顔にドキドキした。それを見た空は、い小悪魔っぽい笑顔を浮かべ「最後のポイントゲット」と言った。
帰る頃にはもう夕方になってたいた。2人は河川敷を歩いていた。そうすると、「今日は、楽しかった〜ね、正人」と空がとびきりの笑顔を僕に向けて話しかけて来た。僕は「うん」と返しながらもドキドキしていた。なぜなら、夕日に照らされる彼女の笑顔がとても綺麗だったからだ。
僕は覚悟を決めて「空!」と彼女を呼び止め「今ドキッとした。ポイントも5ポイント超えた。好きだ付き合ってくれ」と告白した。
そうすると空は、はっとした顔をした後、涙を流した。僕が驚いていると「ごめん、すごい嬉しくて」と涙声せで言った。僕はそんな泣いている彼女を抱き寄せた。
僕は、家に帰り自分の部屋に入るなり布団に横になった。目を瞑ると夕日に照らされた彼女の満面の笑顔が思い出される。告白してから色々大変だった。空がほぼ分刻みで所構わず「私たち付き合ってるよね」と僕に聞いてきたからだ。
そんな事を思い起こしながらその彼女を守ろうと気合いを入れその最初の守る作業としてテニスチームの入団届に手を付け始めた。
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私、石原空は、自分の部屋で電話を掛けていた。私のすごく大事な
な人彼氏だ。出てくれるかな〜っとコール音を聞いていると5回目
ぐらいのコールで彼がせ出てくれた。
私が「今何してるの?」と聞くと「君との約束を果たすために入ったテニスチームの入団届を書いてる」と言った私はそれを聞いて嬉しくなった。その後も色々な話をして電話を切った。
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付き合ってから二ヶ月後、テニスチームの練習が終わり歩いているとスマホの着信音が流れた。見てみると着信画面に『空』と書いてあった電話に出ると「お疲れ〜練習終わった頃かな〜と思って電話掛けてみた♪」と言う元気な声が聞こえてきた。
僕は、「今終わった所。で何?」と聞いた。するとムッとした声で「彼女なのに何かなきゃ電話したらだめなのー」と言った後、普通の声に戻り「ま、こんな茶番は置いといて正人空いてる日ある?」と聞いてきた。
僕は、スマホで予定を確認し「日曜が空いてる」と言ったすると空が「デートしよ」と言った。僕は、「分かった」と答えた。
そして日曜日、二人で駅で待ち合わせした後、近くの美術館へ行った。僕がある女の人が書いてある肖像画を見ていると空が楽しそうな声で「浮気〜」と言ってきたので否定すると同時に「証明!」と言って手を握ってあげたすると空は、嬉しいような恥ずかしいような笑顔を浮かべて立っていた。その後、美術館を出るまでずっと手を握り合っていた。
美術館の中で期間限定の展示を見たり、グッズを選んで買ったりするのに時間が掛かったので終わるのが夜になってしまったので夜ご飯は、二人で外食する事にし高校帰りに二人でよく言ったレストランに行った。そこでは、美術館で鑑賞した絵の中で気に入った絵を言い合った空は「夜のカフェテラス」理由は、ロマンチックだかららしい。僕は、「向日葵」理由は、好きなアニメで出ていたからだ。その後最近の二人の進捗を報告し合った。
僕「最近シュートが入るようになったんだ」
空「凄い!私も最近有名な雑誌の仕事を受けた」
そんな話をしながら僕はラーメン、空はハンバーグを頼んで食べた。
そして帰りに駅前で少し話した。
空「今日は、楽しかった。また誘ってね」
僕「もちろん」
空「さ い ご に」
と言いキスをした。
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数年後テレビでこんなニュースが流れた。
『人気サッカー選手と有名モデルの結婚』
二作目です
これは、昔のリメイクです。読んだ事ある人は違いをお楽しみくだしい