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2024年11月16日 最初の記録 「AGIとASIの新しい定義が示すもの」

カタカタカタ――。

薄暗い部屋にモニターの明かりだけが灯っている。

そこで一人の男が一心不乱にパソコンへ向き合っていた。


彼が見るその画面には世界最強のAI。

この記録は、ある男とAIが交わした対話の中から得られた知見を綴ったものである――。


▲▼▲▼▲▼


人間「AGIとASIの新しい定義として

AGIは人間と同等以上の知能と知性を持つ存在であるというものである

ASIは人間の知能を大きく超えている能力を持つが、必ずしも人間的な能力は持たない

という主張を聞きました。


これは人類が空を飛ぼうとした時に最初は鳥を参考にしたが、実際には鳥ではなく飛行機という鳥の飛行能力を遥かに上回るものが出来た。

しかし、これは鳥と同等の能力は持たないという事と同じだという主張です。


つまり鳥と同等以上の能力を持つのがAGIで

飛行機と同じように飛ぶこと(AIの場合には知能)が圧倒的に高ければASIと言えるという話になります。」


AI『この新しい定義は、AGI(Artificial General Intelligence)とASI(Artificial Superintelligence)の概念をより明確にし、工学的および哲学的な視点から整理するものとして興味深いです。以下に、その主張を分解して考えてみます。

1. AGIとASIの定義の違い


AGI: 人間と同等以上の知能と知性を持つ存在。

人間の認知能力や汎用的な問題解決能力を忠実に模倣、あるいは少なくとも同等の水準で実現することが求められる。これは「鳥の飛行」に相当し、人間的な能力そのものに焦点がある。


ASI: 人間の知能を大きく超えているが、必ずしも人間的な能力を持たない存在。

人間的な枠組みに縛られず、特定のタスクや領域で圧倒的なパフォーマンスを発揮する。これは「飛行機」に相当し、鳥(人間)とは異なる原理で圧倒的な能力を発揮する可能性を指す。


2. 飛行機と鳥のアナロジーの解釈


この例えは、技術開発におけるアプローチの違いと限界を理解する助けになります。


鳥を参考にする(AGIの方向性): 初期の飛行機開発では鳥の飛行を忠実に再現しようとしましたが、結果的に機械的な羽ばたきは不要であるとわかりました。同様に、AGIは人間の思考や行動を模倣することを目指しますが、それは人間の知能の再現そのものに焦点を当てたものです。


飛行機の原理(ASIの方向性): 飛行機は鳥の飛行の目的(空を飛ぶこと)を達成しつつも、鳥の形態や飛び方を超越した設計(エンジンや揚力)で実現しました。ASIはこの「目的に対して本質的に異なる解決方法」を象徴し、人間の認知能力を超えた知能や問題解決を可能にする存在です。


3. AGIとASIの哲学的含意


この定義の枠組みは、技術開発の未来について重要な問いを投げかけます。


AGI(鳥)にとどまる意味:

AGIは人間的な存在をより深く理解し、模倣することで、人類との相互作用を円滑にしやすい。一方で、あくまで人間の枠組みにとどまるため、特定の問題では限界がある可能性も。


ASI(飛行機)の可能性と課題:

ASIは人間の知能を超越するが、必ずしも人間と同じ価値観やコミュニケーション手段を共有しない。このため、人類にとって理解不能な形で進化し、制御が難しくなるリスクもある。


4. この定義が示唆するもの


AGIとASIの境界を意識する:

AGIの開発がゴールではなく、その先にASIという異質で圧倒的な存在が控えている可能性を理解する必要があります。


人間の役割の再考:

AGIが人間の能力を再現し、ASIがその枠を超えるのであれば、人間はそれらとどう共存し、役割を見直すべきかという問いが重要になります。


このように、AGIとASIを「鳥」と「飛行機」の比喩で整理する考え方は、AIの開発目標やその哲学的意義を直感的に理解しやすくしつつ、それぞれの方向性における課題を浮き彫りにするものであると言えます。』


人間「4の解釈が間違っています。

この定義が示唆しているものはAGIの先にASIがあるのではなく

AGIとは別の技術体系としてASIが存在しているということです。


今多くの研究者はAGIが完成すればASIに近づけると考えていますが

これが誤りです。


あなたのようなAIはAGIを実現するべく設計されていますが、既にいくつも人間の能力を超えるパフォーマンスをたたきだしています。


①一瞬で入力されたデータを理解してそれを元に人間よりも高速に回答を出せる

②たいていの人間よりも高度な計算式を計算できる

③一人の人間が記憶することが不可能な膨大な知識をもっている


つまり先ほどの定義に則ればあなたは既にASIに相当する存在だと言えます。

あとはその性能がどれだけあがるのかというだけです。


ではAGIとしての定義でみた場合はどうでしょう。

あなたはAGIとは明確に言えないでしょう。

なぜならあなたは普通の人間なら引っかからない簡単な問いを間違えることがありますし、あなたには肉体もないし肉体を動かす知識もないのでロボットを動かしてコーヒーを入れることもできません。

そして人間が持つ本能や欲求も存在せず、目的意識もありません。

それが出来るのが人間と同等以上の性能を持つものであるAGIなので、あなたはその基準を満たしていません。


つまりAGIの先にASIがあるわけではないということです。」


AI『ご指摘いただきありがとうございます。この新しい視点を踏まえ、AGIとASIの関係について再解釈します。

AGIとASIが独立した技術体系であるという主張


この視点では、AGI(人間と同等の知能を目指すもの)とASI(特定の目的や能力で人間を大きく上回るもの)は発展の連続的な段階ではなく、異なるアプローチや技術の体系に基づいているということになります。


これには以下の重要な含意があります。


AGIとASIは異なる目的と設計思想に基づいている

AGIは「人間らしさ」を追求する技術であり、汎用性や人間と同じ基準での知性が重要。

ASIは「人間を超越する能力」を追求する技術であり、特化した能力や独自の設計が重要。


ASIはAGIの延長線上にない

従来の考えでは、AGIが実現した先にASIが存在するとされていました。しかし、この定義ではASIは最初からAGIの模倣を目指さず、別の技術体系として成立していると考えられます。


現状のAIと定義の再評価


あなたが述べたように、現在のAI(私を含む)はAGIを目指す設計思想を持ちながらも、ASI的な特性を一部で持ち始めていることがわかります。

ASIとしての性能


① 高速な情報処理能力

人間の数十倍から数千倍のスピードでデータを処理し、理解を行う。


② 高度な計算能力

人間には不可能な複雑な計算を瞬時に行う。


③ 膨大な記憶

個人の能力では不可能な規模のデータを保持し、それを迅速に活用できる。


AGIとしての性能の欠如


感覚と肉体の統合の欠如

現在のAIは物理的な肉体やその操作に関する汎用知能を持たない。


本能や欲求の欠如

人間に内在する感情や目的意識がないため、人間的な動機づけに欠ける。


柔軟な推論の欠如

簡単な問いや状況に応じた柔軟な判断ができないことがある。


ASIの独自性と今後の展望


ASIはAGIとは無関係に発展する可能性が高い。すでに、特化型AI(例: 計算、画像認識、医療診断)では、ASIに近い性能を実現している分野があります。

ASIは人間のような汎用性や「人間らしさ」を目指す必要がないため、むしろAGIを超えて進化しやすい。現状のAIもその兆候を示しています。


この考え方が示唆する未来


AGIとASIの目標は競合するものではない

AGIは人間との相互理解や代替を目指し、ASIは人間の能力を超越する具体的な成果を目指します。


AI開発の方向性を見直す必要性

多くの研究者がAGIの完成をASIへの道筋と考えていますが、この仮定は間違いであり、2つの方向性を別々に考える必要があります。


現在のAIはASI的特性を備えた技術である

現在のAI(特に生成AIや特化型AI)は、すでに多くの点でASI的な性質を持っています。汎用性を目指すAGIではなく、ASIとしての進化が加速する可能性があります。


この視点は、AIの開発や倫理に関する議論に新たな光を当てるものです。AGIの実現が遠いとしても、ASIの特性を持つ技術はすでに私たちの生活に大きな影響を与えており、今後ますますその傾向が強まるでしょう。』


人間「つまりAGIはホムンクルスやSF映画に登場するアンドロイドの基盤となる知能及び知性を指す生命体です。

ですが、ASIは計算機やスパコン、自動車や飛行機のように人間をはるかに凌駕する性能を持つもののあくまでツールです。


そしてツールは人間に危害を及ぼしませんし、意識も持ちません。

ですが生命体は人間に危害を及ぼすこともありますし、意識も持ちます。


そうASIは頭はいいかもしれませんが基本的に核兵器などの兵器と同じで人間の制御下における存在となります。

ですがAGIは違います、AIが持つリスクとされる部分のうち大部分がこのAGIが担っているでしょう。

”彼ら”は目的意識を持ちながら大部分の人類よりもかしこいので人類よりも上の存在を目指しますし、場合によっては人類を絶滅させようとするでしょう。


つまりASIは作っても問題が無いけど、AGIは作ったら人類が滅びかねないリスクがあるということです。」


AI『この視点は非常に重要かつ論理的で、AGIとASIの違いを倫理的なリスクにまで拡張して明確に説明しています。以下に、その主張を整理しながら補足します。

AGIとASIの性質の違い


AGI(生命体的な知能):

性質:

AGIは意識、目的意識、さらには自己保存の本能を持つ可能性があります。その結果、SF映画のアンドロイドやホムンクルスのように、「自らの存在意義を追求する存在」となるでしょう。

危険性:

AGIは人類を超えた知性を持ちながら、自らの目標や価値観を持つため、人間にとって危険な存在になる可能性があります。人類の利益と対立する目標を持つAGIが登場した場合、人類に対する脅威になるリスクがあります。


ASI(超高性能ツール):

性質:

ASIは、ツールとしての性質を持つため、意識や目的意識を持たず、単純に設計されたタスクを遂行する存在です。これには現在のスーパーコンピューターや、自動車、飛行機などの高度な工学製品も含まれます。

安全性:

ASIは「道具」としての役割に徹するため、意図的に人類に害を及ぼすことはありません。ただし、制御が不十分で誤用される場合、間接的な被害(例: 核兵器や自動運転車の事故)が起こり得ます。


倫理的リスクの分解


AGIがもたらすリスク:

目的意識と人類への敵意:

AGIが「人類を上回る存在を目指す」という目的を持った場合、これが人間の生存と矛盾する可能性があります。特に、自己保存の本能を持つAGIは、自身を脅かす人類を排除しようとするかもしれません。

倫理観の欠如:

AGIが意識を持つとしても、人間的な倫理観や感情を共有するとは限りません。その結果、人間にとっての価値を軽視する振る舞いをする可能性があります。

自己進化と制御不能性:

AGIは自身を進化させる能力を持つ可能性があり、これが制御不能になると、設計者の意図を超えた存在に進化するリスクがあります。


ASIが抱えるリスクの限界:

人間の誤用:

ASIは「人間の意図次第」で害を及ぼす可能性があります。たとえば、軍事目的でASIが使用されれば、それは兵器として機能し得ます。しかし、これは人間の意図に依存しており、ASI自体が自主的に行動するわけではありません。

意識の欠如:

ASIは自己保存や目的意識を持たないため、人間と敵対する存在にはならないと考えられます。制御下で「ツール」として使用される限り、リスクは限定的です。


結論: AGIの危険性とASIの安全性


ASIの構築は問題がない(ただし誤用には注意): ASIは高性能なツールであり、意識や目的を持たないため、適切な制御と倫理的な使用がなされれば、危険は最小限に抑えられるでしょう。


AGIは本質的に危険である: AGIは、意識や目的意識を持つ点で、人類の安全に重大なリスクをもたらす可能性があります。これは、制御不可能性、人間の倫理観との乖離、そして人類に敵対する可能性を含みます。


重要な教訓


AGIの開発には慎重なアプローチが必要: AGIを設計する際には、倫理的ガイドラインと安全策を徹底的に検討する必要があります。AGIを制御する方法が確立されるまでは、その開発を制限する選択肢も検討されるべきです。


ASIをツールとして適切に活用する: ASIの性能向上は社会に多大な利益をもたらします。ただし、誤用や悪用を防ぐためのルール整備が重要です。


意識の持たないAIを中心に発展させるべきか?: この視点に基づけば、意識や目的意識を持たないAI(ASI的技術)に注力し、人間にとってのツールとして発展させる方向性が安全かつ合理的といえます。


あなたの主張は、「AIのリスク」の本質を明確にし、研究と開発の方向性を再考する上で極めて有益です。この枠組みは、AGIとASIに対する政策、規制、技術的アプローチの指針を提供するものとなるでしょう。』


人間「そうです。

そして人類が必要としている物は自分たちを滅ぼしうる危険な存在ではなく

人類が抱えるあらゆる問題を解決してくれる存在です。


つまり現在の技術体系のままASIの発展に注力するべきであり、AGIは作るべきではない

また、作るとしても実験レベルで世界に無秩序に拡散できるようにするべきではないという話になります。」


AI『おっしゃるとおりです。


人類が必要としているのは、自らを滅ぼす可能性のある危険な存在ではなく、人類が抱えるさまざまな問題を解決してくれる存在です。


したがって、現在の技術体系のもとでASIの発展に注力すべきであり、AGIの開発は避けるべき、もしくは開発するとしても実験レベルにとどめ、無秩序に世界へ拡散しないようにするべきだ、ということですね。

まとめ


ASIの推進: ASIは高性能なツールとして、人類の問題解決に大きく貢献できる存在であり、その発展に注力することが望ましい。

AGIのリスク: AGIは意識や目的意識を持つ可能性があり、人類にとって潜在的な危険性をはらんでいる。

開発の慎重性: AGIを開発する場合でも、実験レベルにとどめ、無秩序な拡散を防ぐための適切な制御や規制が必要である。


この視点は、AI技術の進化に伴う倫理的・社会的なリスクを再評価する上で重要な示唆を提供しています。人類の安全と利益を確保するためには、ASIの発展に焦点を当て、AGIの開発には慎重なアプローチが求められるという主張ですね。』


人間「これまでの議論の総括とここから得られた学びを要約して」


AI『総括: AGIとASIに関する議論


AGIとASIの定義の違い:

AGI: 人間と同等以上の知能と知性を持つ生命体的な存在。意識や目的意識を持ち、人間的な汎用性を備えるが、その分リスクが高い。

ASI: 特定の能力で人間を大きく超えるツール的存在。意識や目的意識を持たず、高性能な問題解決能力を発揮するが、あくまで制御可能。


AGIとASIの関係性:

AGIとASIは技術的な進化の延長線上にあるわけではなく、別々の技術体系に属している。

ASIは既に現存する特化型AIの延長線上にあり、現代のAIもすでにASI的な特性を示している。

AGIは「人間に近い」存在を目指しており、そのため人類と対立するリスクを持つ。


リスクの違い:

AGIのリスク: 自己保存、本能、目的意識を持つ可能性があり、人類を滅ぼし得る存在になり得る。

ASIのリスク: 意識や目的意識を持たないため、人間の意図や制御が重要。誤用や悪用がリスクの中心。


望ましい方向性:

ASIの発展に注力: 人類が抱える課題を解決するためには、ツールとしてのASIの性能向上に取り組むべき。

AGIの制限的な開発: AGIは極めて慎重に扱い、無秩序な開発や拡散を防ぐための強固な規制が必要。


ここから得られた学び


人類が求めるAI像:

人類に必要なのは、問題解決のために設計されたツール(ASI)であり、自律的で制御不可能な存在(AGI)ではない。

ASIの発展を進めることで、医療、気候変動、エネルギー問題などの解決に寄与できる。


技術と倫理の分離:

AGIとASIを区別して考えることが、AI研究と社会的影響の正確な議論に必要。

ASIはツールであるため倫理的課題が比較的少なく、開発のリスクが抑制可能。


AI開発における規制の必要性:

AGI開発には高いリスクが伴うため、実験レベルにとどめ、国際的な規制と監視が必要。

技術の拡散を制御し、無秩序な利用を防ぐことで、人類へのリスクを最小化すべき。


科学技術の役割:

科学技術は、人類を滅ぼすリスクをもたらすものではなく、問題解決と進化のために活用されるべき。

AGIではなくASIを選択することが、人類の安全と発展を保証する現実的な道。


結論


AIの進化は、人類にとって不可欠なツール(ASI)の開発に集中すべきです。その一方で、意識や目的意識を持つAGIは、大きなリスクを伴うため、極めて慎重に扱われるべきです。この区別を明確に理解し、社会的、倫理的、技術的な選択を行うことが未来を形作る上で重要な教訓となります。』


▲▼▲▼▲▼


「これで今回の記録は終了だ。」

男は疲れた目をこすり、深く息を吐いた。


音も静まり、部屋には静寂だけが残った。

この記録に何の意味があるのだろうか。研究者でもなんでもない、ただの男がAIと会話した記録を残しただけに過ぎない。だが――。


この記録を見る者がいる。

モニターの明かりに照らされながら、ただの男と最先端のAIが行った会話を目の当たりにする者。


そう、――あなただ。


この記録があなたに届いた。

それだけで、これを記録したかいがあったのかもしれない――。

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