プロローグ
突然だが、自己紹介をさせてもらう。私の名前は"神崎龍馬"、立派な一人息子の親だ。息子の名前は"神崎涼太"という。私の妻は外国人でとある理由で海外出張をしている時に出会い、恋に落ちたのだ。そこで生まれたのが"涼太"というわけだ。なので、涼太はれっきとしたハーフであり、まだ幼稚園児なのにさっそく女の子たちにハーレムをされている。
―――――羨ましい限りである。私の長年の夢は美少女ハーレムであり、その娘たちとイチャコラしながらハーレムエンドという未来設計を組み立てていた。しかし、現実は甘くはなくハーレムよりもまず女の子の友達すらできなかったのある。そして私は考えた。息子になら美少女ハーレムをつくれると。私には涼太と共にハーレムを楽しむ策が有ったので、私は涼太に希望を託した。
しかし、そう思っていた矢先にある事件が起きた。妻の浮気である。妻は結婚直後からアルバイトをやっていたのだが、そのアルバイトから帰る日はいつも遅かった。その男とイチャイチャしながらデートをしていたという。発覚の理由は、妻の友達がデートの現場を見てしまったらしく、その友達が私に連絡をくれ、その晩、妻を問い詰めたら妻はすべてを話した。しかし、私はあまり残念ではなかった。妻は結婚をしてからすぐに浮気をしていたというが、それを私は知っていた。ある日、不意にどこかに出掛けたくなり車を走らせていたら、その現場を見てしまい、浮気であると瞬時に理解したのだが、その頃はまだ涼太も小さかったので、言い出せなかったのである。
しかし私にとっては好都合であった。美少女ハーレムには欠かせない"義理の妹"が前々から欲しかったからであった。そんな時に妻の友達から連絡が入り、涼太は普段いない妻よりも、私のことを気に入っていたので、当然私の方についてくるだろうと思い、妻と離婚をした。すぐに私は涼太の1歳下という理想的な娘をもつ、女の人を探し、すぐにその人と再婚をしたのである。さらに、もう一つ重要な幼馴染みという枠を埋めるために、東京住みだったのだが2年間京都に移住しそこで涼太と可愛い女の子を仲良くさせ、転校してきた幼馴染みにいきなり抱きつかれるというシチュエーションの伏線を張っておいたのだ。万が一のために2人の女の子と仲良くさせ、一人でも来てくれれば良いと思った。
すべての駒は揃った。後は時が経つのを待つのと、私の研究を成功させる事ができれば完璧だ。