独り言。
真夏の暑さと秋の涼しさの両方を孕んだような、
決して心地良いとは言えない風が、肌に纏わりついて来る。
空は昼間の曇天が嘘の様に晴れ渡っていて、
彼方の満月と無数の星を見せている。
それだけで、柄にもなく泣きそうになって、唇を噛む。
今更後悔したって仕方ない事は分かっている。
だけど、もっと話をすれば良かったとか。
もっと傍に居れば良かったとか。
もっと何かしてあげられたんじゃないかとか。
そんな思いが次から次へと浮かんできて。
どうしようもなく心を虚しくさせた。
関係はどうせ修復できないから、なんて言い訳で、
諦めた様な態度をとってきたけれど、
本当は面と向かって、
いらないって言われるのが、怖かっただけなんだ。
小さな事で始まった諍いから。
お互い意地っ張りで強情だから、
いつの間にか引っ込みがつかなくなって。
どうしたらいいのか、分からなくなっていた。
きっとたった一言で、元に戻れたはずなのに。
今更後悔したって仕方ない事は分かっている。
だから、もう。
こんな後悔をする事のない様に。
正直に生きていくね。
沢山の事を教えてくれて、
「ありがとう。」