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みんなの守りたい気持ち

ーサーファスさんっ!



「ラシュリ!?」

気のせいじゃない、確かに聞こえた…

その気配をたどって走り出す。必ず助ける、ラシュリもレシェナも。



「…ん?」

目が覚めたら手足を縛られてた。

「…!」

となりでボソボソと声が聞こえたと思ったらお姉ちゃんだった。


ー大丈夫!?レシェナ

ー大丈夫だけど、どういうこと?


風の魔法のレシェナが新たに作ったやり方で今までの経緯をすべて説明した。

ーなるほどね。


まさか、バレたなんて。しかも、おそらくウォンティアの人達よね…さっきちらっと見えた髪の色は間違えなくウォンティアのものだった。きっとここにいるのは5~6人くらい…

とにかく、お姉ちゃんは逃がさないと。

レシェナの意志は決まっていた。


ー結界ははってあるけどこれくらいなら、いける!

「風よ、我の願いを聞き入れ彼のものを守れ。」


「…っ!!」

魔法が発動すると大きくフィードバックが返ってきた。それに気づいて隣の部屋にいたのであろう誘拐犯たちが急いでこちらにやってきた。その隙に手足の紐を風で引きちぎると彼らを迎えた。

ー大丈夫。お姉ちゃんはあたしの結界のなか。それはあたしにしか破れないから。


「レシェナ!!出してよ!」

お姉ちゃんのほうににこって笑って今度は真剣な顔で誘拐犯たちに向き合った。6人か…


「初めまして、誘拐犯さん。早速ですが、早くあたしたちを解放しなさい。」

綺麗な型の礼とともにレシェナがきっぱり言い切った。

「口の達者なお姫様なことで。妹姫さんのほうが強い魔力の持ち主だったか。」

誘拐犯のなかでリーダーと思われる男が言った。

周りには他の5人の男が下品な笑みを浮かべて並んでいた。

「そんなことはどうでもいいわ。解放しなさい。」

もう一度、きっぱり言い切る。

「すみませんがそれは無理なお話ですね。まあ、あなた様がその知識をすべてこちらに渡すのなら…」

ちらりとラシュリのほうを見る。

「姉姫様だけは解放を考えてもいいですが。」


無駄に丁寧な口調にレシェナのいらつきは増す。

ーけど、お姉ちゃんを危険にさらすわけにはいかないよね。


「わかったわ。」

冷静にあくまで冷静に返事をする。

後ろではラシュリがこちらにむけて叫んでいる。


ー結界ははられてる。外に連絡をとる魔法を使うのは難しい。…内側から外までわかる大きな魔法を使うしかないか。

サーファスと練習してきた魔法が頭をよぎる。

でもあの魔法はまだ未完成。

けど、やるしかない。

あの魔法を遠くに広めるには?

風じゃ、視覚的な効果をもたせるのは難しいだろう。サーファスみたいに水なら、波とかで伝えられるのに…

ー波?


レシェナの頭には1つのアイデアがうかんだ。

イチかバチか。

全てはこれにかける。



そして、大きく息を吸い込んだ。

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