その先にあったもの
「はぁ…」
久しぶりの自室のベットの上で大きなため息をついた。
目覚めてしばらくしたのち姉のラシュリとサーファスが来てラシュリに散々怒られた。
「まぁ、無茶したのは悪かったけど…」
そのあと、事情を聞きに騎士団の団長やその他偉い人がきて面倒だった。
「あーあ、まだだるいなぁ…」
無理やり結界を破った代償だろう。しばらくはだるさが続きそうな感じだった。
本でも読もうとベットから出たときだった。
トントン
「どうぞー」
ノックに返事をするとレシェナのメイドが入っていた。
「レシェナさまにお見舞いが来ております。お通ししてもよろしいですか?」
いいよ、と相手の名前も聞かずに通した。
レシェナの周りにはレシェナが信用した者しか置かない。それだけにレシェナは彼らの行動をとても信用している。また、これはうらばなしなのだが彼らが自分の主を姫様や王女と呼ばせないのはレシェナなりに彼らを信用しているという遠まわしな表現なのだ。
それを彼らはしっている。もっともレシェナは気づかれていないと思っているが…
「失礼するよ。」
扉から入ってきたのはサーファスだった。
「あら、お見舞いありがとう。」
そういってレシェナはサーファスをソファに促した。
「改めて、ウィンディアの王女としていいます。この度は助けていただきありがとうございます。」
「こちらこそ、今回は国交問題に発展するのを止めてくださりありがとうございます。」
これはケジメ。ウィンディアの王女たちを助けたウォンティアへの感謝とウォンディアのものがウィンディアの王女を誘拐したことを国交問題に発展しないようにしたことへの感謝。
これでも2人は国の王位継承権を持つものなのだ。
「で、かたい話は終わり!あの人たちどうなったの?」
それでもやっぱりこの2人はこの2人だった。
「あー、あいつらはとりあえずウォンティアの牢獄送り。」
「まぁ、そうなるよねー。んー、そろそろバレてきてるのわかってたからいっそのこともっと早く公表すればよかったなぁ…」
深刻そうなサーファスをよそにレシェナは至って普通だった。
「冷静だな。」
サーファスがポツリと言った。
「うん、全然平気なわけではないけどね。」
ーそれは、もっと早く公表すればーとかあのとき勝手な行動とらなければーとか思うけど今更どうしようもないし。終わってしまったことは終わってしまったんだから次にどうするのが最善かに目を向けないと。
ちょっと悔しそうに、でもきっぱり言い切った。
「まあ、だからあたしが次期女王なんだろうけどね。別にどっちでもよかったけどねー」
「あー、そうかもな…」
ーん?
「次期女王になりたくなくて反対してたんだよな?」
「え?違うけど。」
サーファスが驚いた表情のまま固まった。
ーどういうことだよ…俺は女王にレシェナが結婚に反対なのは女王になりたくないからって、ラシュリがウォンティアに来たらレシェナが次期女王決定になるからって…
「もしかして、お母様とお姉ちゃん?あの2人勘違いしてるもんねー、ずっと。」
そういってケラケラと笑った。
「別にどっちでもよかったんだよ、あたしは。女王だろうがなんだろうが魔法の研究はできるし。それにお姉ちゃんは女王になるには良くも悪くも優しすぎるからあたしになるだろうって思ってたし。」
さらりと言い切ったレシェナにサーファスは絶句。まさに真っ白という言葉がぴったりだった。
「まぁ、反対の理由はなんとなくその時イライラしてたからかな?」
サーファスは完全にその場に崩れ落ちた。
ーもちろんなんとなくっていうのは嘘。大事なお姉ちゃんを見知らぬやつにあげるわけ無いじゃない。
けど、それはサーファスには絶対に教えない。あたしのお姉ちゃんをとっていくんだもん、これくらいいいよね?
そして、サーファスとラシュリの結婚式にレシェナの歌声が響くのはそれから少し先のことだった。
最後までありがとうございました。
まさか、番外編が本編より長くなるとは…
次はあのお2人の番外編になります!(わかるかな?
よかったら、そちらもおねがいします!
では、また会えることを期待して。
※誤字脱字はご連絡ください。




